中秋の名月



9月最後の日曜日になりました。夏の暑さも収まってきて、これからが実質的な秋ですね。栃木県の平地での紅葉は、まだまだ先ですが、これから秋らしい気候になってきますね。

   秋といえば、中秋の名月 ・・・お月見ですね。

旧暦の8月15日が十五夜です。この日の月が「中秋の名月」といわれて、古くからお月見をする風習があります。

   今年の中秋の名月は、いつになりますか?

今年は9月29日、今週金曜日です。

   今週金曜日が満月で、お月見なのですね。

実は、旧暦の15日と満月が一致するのは、あまり多くありません。

   旧暦というのは、月の大きさを基準にした暦ですよね。それなのに、15日が満月ではない、ということがあるのですか?

旧暦というのは、確かに月の大きさを基準にした太陰暦ですが、いろいろ難しいことがあって、日付と月齢が一致しないことが多々あります。

   旧暦の15日でも、満月ではないことがあるのですね。

そういうことがけっこうあります。1日は24時間なので、ちょうど満月になる瞬間が23時台なのか0時台かで、日付が変わってしまいます。わずかな時間差でも、日付が違います。

   なるほど... 1分の差でも、日付としては、次の日になってしまうのですね。

今年の中秋の名月は、3年連続で、満月の日付と一致します。そして今年、ピッタリ満月になる瞬間は、19時ごろです。夕方、東の空に昇っている月がちょうど満月になります。

   旧暦の15日の夕方に見る月が、ちょうど満月ということは、少ないのですね。

今年は、夕方に見える月が、ピッタリまん丸の満月です。肉眼で見ると、満月なのかわずかに欠けているのかは、見分けがつきません。でも、天体望遠鏡で見ると、月の縁がわずかでも欠けているとはっきり分かります。

   今週金曜日の19時に見える月が、正真正銘の満月なのですね。


9月29日 17:40 東の空


はい、そうなります。この先、中秋の名月の日付と本当の満月が一致するのは、2030年9月12日で、7年も先になります。

   その間は中秋の名月の日でも、ピッタリ満月ではないのですね。

来年以降、しばらくそういう年が続きます。

   来年以降は、中秋の名月の日に天体望遠鏡で月を見ると、月の縁に、影のあるクレーターが見えるのですね。

天文同好会などが「中秋の名月観望会」というのを開くことあります。来年以降は、それに参加して、天体望遠鏡を覗いた人から、「あれっ、満月じゃないじゃん!」といわれてしまい、説明が大変です。

   ふだん、星空を見るときには、嬉しくない月明かりですが、この日ばかりは、満月を愛でて、中秋の名月を楽しみたいですね。

ここ数年、満月の日が快晴になることがすごく多いです。星を見る人は、「新月の時は晴れないけど、満月は晴れる!」と、みんな言ってます。

   きれいな星空が見えるときに晴れない、悔しさをにじませていますね。
   今回の満月も、晴れそうですか?

それは分かりませんが、ここ数年の傾向としては、晴れると思います。今週金曜日の夕方、ピッタリまん丸の中秋の名月を眺めてみましょう。











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