人工衛星


4月も半ばになって、すっかり春ですね。今日は人工衛星の話をします。

   人工衛星ですか。
   先月、人工衛星を載せた民間企業のロケット打ち上げが失敗してしまいましたね。

初めは失敗するのが当然のようなもので、それを乗り越えて、日本も数多くの人工衛星を打ち上げてきました。現在、地球の周りを回っている人工衛星の数って、どのくらいあると思いますか?

   最近、増えているようですから、1000個ぐらいはあるのでしょうか?

聞いておきながら、私も正確な数を把握してないのですが、数千個、5000個ぐらいはあると思います。

   そんなにあるのですね。

現在、アメリカのイーロンマスクさんが、「スターリンク」という通信衛星を多数打ち上げています。最終的には、スターリンクだけで数千個になります。中国もそれに近い衛星を多数打ち上げています。

   地球を回っている人工衛星の数は、どんどん増えているのですね。

地球の周りは、人工衛星だらけになります。

   人工衛星って、肉眼でも見えますか?

見えます。夕方、暗くなった頃や夜明け前の暗い時間帯には、たくさんの人工衛星が見えます。ゆっくり動いている光る点は、ほとんど人工衛星です。飛行機も同じくらいのスピードで動きますが、白、赤、緑の点滅するライトがあるので区別できます。




   人工衛星が増え過ぎると、天体観測に影響が出るという話を聞きました。

星を楽しむアマチュア天文家もプロの天文学者も、観測するときは星の写真を撮影します。アマチュアは、美しい天体の写真を撮ることを楽しみにしていますし、プロの天文学者は、撮影した天体写真を科学的に解析して、天体を研究しています。

   いずれにしても、写真を撮影するのですね。

その写真の中に、人工衛星が映り込みます。点として写る恒星の中に、人工衛星が線を引きます。

   人工衛星は、恒星とは違う方向に動くし、動く速さも速いから、星の写真の中に、線を引くことになるのですね。

明るい人工衛星の場合、線の向こう側になってしまった星が見えなくなります。アマチュアが撮る天体写真でも、星空の中に線を引かれたら、写真がだいなしですよね。

   かなりの確率で、人工衛星が写っちゃうのですか?

夕方や明け方は、10分ぐらい露出すると、ほぼ漏れなく写ります。

   これから人工衛星が、もっともっと増えていくとなると、天体観測に支障が出ますね。

天文学者たちが警鐘を鳴らしています。

   そうは言っても、人工衛星は増えてしまうのですよね。

対策としては、地球側に光を反射しない構造にするとかして、人工衛星が飛んでいても、見えない・写らないようにすればいいのですけど、簡単ではありません。

   人工衛星がそんなに飛んでいるという認識がありませんでした。
   でも、肉眼で見えるなら見てみたいです。

日没後、1時間から2時間ぐらいの時間帯に、寝転んで空を見ていれば、けっこう見えます。東西方向に飛ぶのと、南北に飛ぶのがあります。南北に飛ぶのは、偵察衛星が多いです。

   軍事用の偵察衛星まで見えるのですね。 今夜晴れたら見てみます。










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