かみのけ座


GWが終わりました。今日までGWの名残があった人もいるかもしれませんが、明日からはまた、通常の日課になります。
今年のGWは楽しめたでしょうか。人によっては、GW中はお仕事だったので、これから休みがもらえる人もいるかもしれませんね。
5月中旬というのは、過ごしやすい季節です。天気もいいし、快適に過ごせます。

   星を見るにも、夕方は春の星座が見られるし、夜明け前には夏の星座が見られますね。

この時期の明け方には、夏の星座が昇ってきます。夜明け前の暗い時間帯に起きられる人は、少ないかもしれませんが、さそり座やへびつかい座など、初夏の星座を見るには一番いい時期です。

   夏の初めの星座を見るなら、本来は7月ぐらいがいいですよね。

そうなのですが、6月・7月は梅雨です。その期間はほとんど晴れる日がないので、初夏の星座が見られません。

   そうですね。
   初夏の星座は、梅雨に入る前に見ておかないといけないのですね。

さそり座というのは、みんな知ってる有名な星座ですが、さそり座の全景をはっきり見た人は、少ないのではないでしょうか。

   さそり座は、南の空の低いところにありますよね。

空の低いところは、モヤがかかっていて、上は晴れていても、下は見えづらいことが多いです。

   梅雨に入る前の、五月晴れの日に見たいわけですね。

そうなんです。初夏の星座以外にも、今の時期に見ておきたい星座があります。
下の図は今夜21時の星空です。



5月12日21時の南の空


春は、星の数が少ない季節です。

   1等星は、スピカやアークトゥルスなどがありますけど、冬より少ないですね。
   どうして春は星が少ないのですか?

頭の中で想像していただきたいのですが・・・
私たちは天の川銀河という1000億個以上の星が、渦巻き型に集まった星雲の中にいます。天の川銀河は、上から見ると渦巻きですけど、横から見ると、厚みがなくて薄いレンズのような形です。日本の春は、横から見たレンズに対して、上方向が見えています。

   なるほど、そちらの方向には、レンズの厚み分の星しかないわけですね。

その向こう側は、星のない暗い宇宙です。ですから、星が少ない代わりに、宇宙の遙か彼方が見えます。

   宇宙の遙か彼方には、何が見えるのですか?

天の川銀河と同じような、たくさんの星が集まった天体が無数に見えます。

   宇宙には、私たちの銀河と同じような天体が、無数にあるのですね。

上の図で、天頂付近にかみのけ座があります。明るい星がない小さな星座です。そのかみのけ座の方向が、宇宙の遙か彼方まで見えるのぞき窓のようなところです。

   かみのけ座を見ると、遙か彼方にある銀河がたくさん見えるのですね。

たくさんあるのですが、遙か彼方なので小さく暗くしか見えません。天体望遠鏡で見ても、小さなもやっとした形にしか見えません。

   リスナーのみなさんも、宇宙の遙か彼方を見ているんだ、と思って、かみのけ座を探して、そちらを見てみてください。









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