月と金星


9月になりました。暦の通りなら、9月からが秋ですが、今の日本の9月は夏のままです。去年は9月になってからも、35度以上の猛暑日が続きました。今年も同じだとすると、今の日本の夏は6月から9月までの4ヶ月ですね。

   昼間は暑いですけど、夜になると、少しは涼しくなりますよね。

8月の夜よりは、多少、涼しくなります。今は19:30ぐらいに薄明が終わって暗くなるので、その時刻から星空を見られます。

   今は、午後7時半以降なら、星空を見られるのですね。
   夕食の後、夕涼みに出るのに、ちょうどいい時間ですね。

今週前半は、薄明終了後に月がありませんから、少し西に傾いた夏の星座を見られます。

   今週の星空は、何か見所はありますか?

5日(木)の夕方、西の空の低いところで、月齢2の細い月と宵の明星の金星が大接近します。

   月齢2だったら、地球照がはっきり見える細い月ですね。

地球照が見える細い月と宵の明星の共演は、数ある月と惑星の接近の中でも一番美しいものだと思います。特に今回は、間隔が2度未満でかなり近いので、いっそう印象的な光景になると思います。肉眼や双眼鏡で眺めたり、写真に収めてください。

   月も金星も明るいので、日の入りから、30分後ぐらいには見えますよね。

はい、その頃には見えますが、月の高度は5度前後です。かなり低いので、西の空が開けたところで見てください。

   今週木曜日は、夕焼けが残る西の空で、細い月と宵の明星が並んで見えるのですね。

なかなか見られない機会ですから、ぜひ見てください。
それと今週は、月がないか、細い月が出ていても早い時刻に沈むので、夏の星座を見るのにいい時期です。

   9月になりましたけど、今ならまだ、夏の星座が見えるのですね。

日没後、暗くなってから早い時間帯なら見られます。今年も栃木県の夏は、夕方から夜半過ぎまでほとんど晴れませんでした。

   そうですね、栃木県の夏の夜は晴れませんね。

昼間は晴れますが、夜晴れないのは地形的な理由で仕方ありません。9月になれば晴れるかもしれないので、晴れたら、接近している月と金星と夏の星座を見てください。

   5日が晴れたら、それらを見られますね。

下の図は、5日18時30分の西の空と、20時の南の空です。


9月5日18時30分の西の空
9月5日20時の南の空


20時には、月と金星は沈んでいます。

   真南には、いて座があります。その上にたて座やわし座がありますね。

たて座というのは、小さい星座で明るい星がありません。星をつなぐことはできませんが、たて座には天の川の特に濃いところがあります。

   日本から見た場合、いて座のあたりの天の川が一番濃いのですよね。

はいそうです。そのあたりを「グレートスタークラウド」と呼んでいます。それに対して、たて座のあたりは「スモールスタークラウド」と呼ばれていて、天の川が二番目に濃く見えるところです。

   たて座を見つけられなくても、濃く見える天の川があるあたりが、たて座なのですね。

はいそうです。たて座の上には、わし座、こと座、はくちょう座などがあって、そこにある明るい星を結ぶと、「夏の大三角」になります。
栃木県では、南の空が都会の光で明るく照らされて、星や天の川が見えにくくなっています。那須高原などに行って、夏の星座と天の川を見てきてください。











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