9月も最終週になりました。暑い夏も終わって、これから、少しは涼しい季節になりますね。
そんな今週、天文トピックはありますか?
7月4日の放送で、秋には「紫金山・アトラス彗星」が、肉眼でも見えるかもしれないという話をしました。
そうでした。久しぶりに肉眼で見える彗星が現れるかもしれないということでしたね。
残念ながら、そうはならないという論文が出ています。この彗星は、太陽に近づく前に分裂してしまって、太陽を回った後、地球に近づく前に消滅してしまうかもしれません。
そうなのですか。以前にもそんな彗星がありましたよね。
アイソン彗星というのがありました。これは、肉眼でも見える大彗星になるかもしれないと言われていました。
そうでしたね、この番組でも、そういう話をしました。
この彗星は、太陽に近づいたとき、太陽からの熱で、彗星本体が全部、蒸発してしまいました。太陽を回った後、大彗星になると言われていましたが、太陽を回るまえに蒸発してしまいました。
紫金山・アトラス彗星も、そういうことになるのですか?
アイソン彗星とは多少状況は違いますが、太陽を回れずに消滅してしまうかもしれません。9月28日に太陽に最接近します。この数日前から10月初めごろまで明け方の東の低空に姿を現すはずでした。
この彗星も、見られなくなってしまったのですね。
現在のところ、まだ確認できていないので、予想の話です。今週から来週にかけて、明け方の東の空に、明るいほうき星が見えないかどうか、見て確かめてください。
見えるかもしれないのですね?
見える可能性もあります。太陽を回った後、ちょうどいいタイミングで蒸発すると、大きな尾が見えるかもしれません。
肉眼でも見える彗星を見たことがない人が多いと思います。見えることを期待して、今週、明け方の東の空を見てみてください。
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