アルゴル




11月も後半に入って、秋も深まってきました。栃木県では、低い山でも紅葉の見頃になっていきてます。

   今週の星のお話はなんでしょう?

アルゴルという変光星の話です。

   変光星というと、明るさが変わる星ですね。

恒星の中には、明るさが変わる星がけっこうあります。明るさが変わる理由はいろいろですが、正確に一定の周期で明るさが変わる星があります。

   どういう星ですか?

連星です。太陽は1個だけで、単独で存在する星ですが、宇宙には、2つかそれ以上の星が、お互いの重心の周りを回っている星があります。これを連星といいます。

   連星だと、空に太陽が2つ以上あるのですね。

連星の星のどれかに惑星が付いていれば、そこからは2つ以上の太陽が見えます。2つ以上の太陽が近くなったり遠くなったりして動いています。

   明るさや気温も変化するのですか?

気温の変化が大きくて、地球にいるような生物は生きられないでしょうね。

   太陽は、1個だけの星で良かったですね。

連星の変光星代表が、ペルセウス座のアルゴルです。ふだんは2.1等星ですが、2.9日周期で3.4等星まで暗くなります。

   アルゴルは、どうして明るさが変わるのですか?

明るい星の周りを暗い星が回っています。普段は2つの星の合計の明るさで見えますが、明るい星の前を暗い星が横切ると暗くなります。

   なるほど、そういう理由で明るさが変わるのですね。そのアルゴルが、今週見えるのですか?

アルゴルという星自体はいつでも見えますけど、それが暗くなっている時が夜でないと見られません。

   なるほど、普通のアルゴルはいつでも見られるけど、暗いアルゴルを見られる機会は少ないのですね。

今夜18時50分にアルゴルが最も暗くなります。その時刻に見て、2時間以上過ぎてからもう一度見ると、明るさが違うのが分かります。

   アルゴルの近くに、明るさを比較できる星はありますか?

アルゴルの近くには、アンドロメダ座γ星のアルマクがあります。明るいときのアルゴルと同じ明るさです。この星と比較するといいでしょう。




それと、全く違う話になりますが、しし座流星群が今週、極大になります。

   流れ星が見られるのですね。

言っておいてなんなんですが・・・ 見られません。テレビなどのマスコミで、「今日はしし座流星群が極大!」という情報が流れるかもしれませんが、流星はほとんど見えません。

   マスコミでは、たくさんの流星が見える流星群も、ほとんど見えない流星群も、同じように報道しますよね。

ペルセウス座流星群などは、毎年同じくらいたくさんの流星が見えますが、しし座流星群は33年に一度だけ、流星の雨を降らせます。それ以外の年は、ほんのわずかの流星しか見えません。前回の流星の雨は2001年でした。今年は2001年から23年です。

   33年周期の中程ですね。それだと、ほとんど流れ星は見られませんね。

さらに今年は月があるので、流星は見えないと思います。

   今週は、アルゴルが暗くなるのを確かめたいですね。

しし座流星群は、期待しないで、ヒマがあったら見てみてください。










戻 る