月と金星・ふたご座流星群




12月になりました。今年も残り少なくなりました。いつの間にか1年が終わってしまう気がします。

   そんな12月の最初の週ですが、何か天文トピックはありますか?

12月5日木曜日の夕方、南西の空で月齢4の細い月と宵の明星の金星が接近して見えます。

   月と金星ですか。明るい天体同士ですね。

明るい金星と月ですから、日没後の早い時間から見えます。暗くなってから見ると、どちらも明るく輝いていて美しい姿です。

   夕方なら見やすいですね。

はい、17時半から19時ぐらいまでに見てください。
それともうひとつ。来週ですが、ふたご座流星群が極大になります。

   今週ではなくて、来週ですね。

来週のこの時間は、別な天文現象の話がたくさんあるので、今週、ふたご座流星群についてお話ししておきます。

   来週はまた別なお話があるのですか。

ふたご座流星群は、1月のしぶんぎ座流星群、8月のペルセウス座流星群と並ぶ三大流星群のひとつで、条件が良ければたくさんの流星が見られます。12月14日に、ふたご座流星群の活動が極大になります。

   一番流星がたくさん飛ぶ、極大時刻は何時頃になりますか?

午前10時ごろと予測されています。

   昼間ですね。

そのため、14日の未明が一番の見ごろになります。14日夕方の薄明終了後でも見られます。

   月はどうですか?

月があると暗い流星が消されてしまうので、月が空にあるかどうかは大切です。今回は、満月前の月が明るく夜空を照らしています。観察条件は悪いです。

   そうすると、ひとりの人が見られる流星の数は、どのくらいになりそうですか?

ひとりの人が見られるのは、1時間あたり10個程度だと思います。街の明かりがある場所でも見え方はそれほど変わらないので、自宅で気楽に眺めるのが良さそうです。

   月の光が強いので、多少なら街の明かりがあるところでも同じなのですね。

はい、流れ星は空のあちらこちらに飛ぶので、なるべく広く空を見渡してください。流星数は極大の日より少なくなりますが、前後合わせて数日間はふたご座流星群を見られます。寒い時期の夜ですから、防寒は万全にしてください。

   そうですね。夜は寒いですよね。

冬の夜中に、長い時間外に出ることが少ない方は気をつけてください。冬の夜の寒さは半端ないです。死にそうになるくらい寒いです。

   そうですよね。厚着をした上に毛布や布団にくるまって、流星を見てください。


12月14日 1:00の南の空


ふたご座流星群の放射点は、1等星のカストルのすぐ近くです。そのあたりから流星が飛び出してくるように見えます。

   カストルのあたりから光り始めるわけではないですよね。

飛んだ流星を逆に延長するとカストルのあたりに行くという意味です。ですから、カストルのあたりを見ていると、たくさんの流星が見られるわけではありません。

   どのあたりを見るのがいいですか?

今回は月がありますから、月が視界に入らない方を見るのがいいでしょう。例えば夜中の2時ぐらいならば、足を東に向けて寝転んで、頭の下に枕を入れて、天頂から東の方を見るといいでしょう。
今年は月があって条件が悪いですが、ふたご座流星群、見てみてください。










戻 る