さそり座と天の川



5月も最後の日曜日になりました。来週は6月ですね。

   6月というと梅雨、晴れない日が多くなりますよね。

今週火曜日が新月です。今週は月の影響をほとんど受けないで、梅雨に入る前の星空を見られる貴重な1週間になります。

   今週見ておくべき星座は、どのあたりでしょう。

夜中の0時から1時ぐらいの時刻になりますが、南の空にさそり座といて座が見えます。そしてそのあたりには、天の川の一番濃いところがあります。今週は、さそり座といて座、そして天の川を見てください。

   そのあたりは、夏の星座と夏の天の川ですから、今、夜中まで起きて見なくても、梅雨が明けてからでも見られるのではないですか?

梅雨が明けるのは、7月下旬になります。その頃になると、さそり座は西に傾いて、すぐに沈んでしまいます。さそり座が一番見やすいのは、梅雨の前の夜中なんです。

   そういえば、去年もそんなお話を聞きました。さそり座は、今見ておかないといけないのですね。

さそり座って、有名な割には、なかなか見られない星座なんです。
下の図は5月26日1時の南の空です。

5月26日 南の空


南の地平線近くにさそり座といて座があります。そしてその間に、夏の天の川が斜めになっています。

   確かに、夏の天の川の一番濃いところが見えます。でも、街の中では空が明るくて、天の川が消されてしまいますよね。

今月初めにもお話ししましたが、那須の山とか、さらにその北側、福島県の会津方面に行って見てください。

   せっかくきれいな星空が出ているのに、自宅で見られないのは残念ですね。

そうですね。50年前なら街の中でも、天の川が見えたのですけどね。

   その他の星座ですが、さそり座の上には、へび座とへびつかい座があります。

さらにその上には、ヘルクレス座があります。このあたりの星座の星なら、自宅でも見えるかもしれません。

   へびつかい座やヘルクレス座というのも、なかなか見る機会がありませんね。

そのあたりは梅雨が明けてからでも、西寄りの空に見えますけど、夏の大三角や天の川の方に目が行ってしまって、見る機会が少ないのだと思います。

   さそり座・いて座と一緒に、そのあたりの星座も、今見ておいた方がいいですね。

へび座とへびつかい座をよく見ていただきたいのですが、へび座って、頭側がへびつかい座の右側にあって、しっぽ側がへびつかい座の左側にありますよね。

   そうですね。へびの真ん中がありません。

へびつかい座の絵を見ると、どうなっているのか分かります。

   へびの真ん中は、へびつかいの後ろ側を通っているのですね。

そうなんです。へびつかいの後ろを通っているので、見えないのです。ひとつの星座が2つに分かれているのは、このへび座だけです。

   ひとつの星座なのに真ん中の部分がなくて、頭側としっぽ側に分かれているというのは、おもしろいですね。

へび座とへびつかい座、実際の星空で、星をたどって探してみてください。

   今週、晴れた日には夜中まで起きて、さそり座といて座、そして天の川を見てください。
   その上にあるへび座・へびつかい座とヘルクレス座も探してみてください。


 









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