水星



6月最後の日曜日になりました。梅雨も後半で、大雨が降る時期になりますね。

   きれいに晴れる季節になるまで、もう少しですね。

多分そうなのでしょうけど、近年、梅雨明けの時期が平年から大きくズレることがありますよね。

   そうですね。いずれにしても、まだしばらくは星空を見られない季節が続きますね。

そうは言ってもたまには晴れますから、晴れたときに星空を眺めてください。

   今週晴れたら、何を見たらいいですか?

夕方晴れたときには、水星を見つけてください。

   水星というのは、惑星の水星ですね?

みずぼしの水星です。

   水星はなかなか見られない惑星ですよね。

水星は地球の内側で、太陽の近くを回っているので、太陽のすぐ近くにしか見えません。

   太陽から一番離れたときにしか見られないですね。

水星はけっこう楕円形に太陽の周りを回っているので、太陽から最も離れるときの角度が、時によってかなり違います。最小は18度で最大が28度です。

   地球と水星の位置関係で、そんなに違うのですね。

今回は今週金曜日、7月4日が東方最大離角で26度離れます。

   東方ということは、太陽の東側に26度離れるということですね。

水星は太陽の東側にあるわけですから、日没後の西の空に見えます。

   そういうことですね。

さらにこの時期、夏至に近い時には、太陽も水星も真西よりもかなり北に寄ったところに沈みます。日没後の水星の高さが高くて、見つけやすくなります。

   水星を見つけるには、何時頃、西の空を見たらいいですか?

まだ夏至が過ぎたばかりですから、日没が遅いし、暗くなるのも遅いです。20時でもまだ明るいですが、20時から20時20分までの20分間に見てください。

   水星を見つけるときに、何か目印になる天体はありますか?

今は何もないです。しいていえば、今日の場合は、真西に月と火星があります。火星と月を結んで、それを延長した先に水星があります。明日の場合は、月は東に移動してしまいますが、月とレグルスを結んで、その先を探すと水星があります。
下の図は、6月29日20時10分の西の空です。

6月29日 20:10 の西の空


   真西に月があって、そのすぐ近くにレグルスがありますね。

その先に火星があります。今日の場合は、火星と月を結んで延長して、その先に水星があります。

   はい、西北西の空の低い所に水星があります。水星は、かに座にあるのですね。

かに座の真ん中にあるプレセペ星団のすぐ近くにありますが、かに座は暗い星しかないので見えません。

   かに座は目印にはならないのですね。

西北西の低い空に星が見えたら、それが水星です。そのあたりに見える星は水星しかありません。

   今週は、太陽系の一番内側を回っている水星を見るチャンスだそうです。晴れたら夕方の西の空を見てください。


 
 









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