ペルセウス座流星群 2



今週はお盆で仕事が夏休みという方も多いのではないでしょうか。昨日から今週いっぱい、お休みという人もいるかもしれませんね。大人の夏休みです。

   さて、ペルセウス座流星群のピークが迫ってきましたね。

極大は13日です。間違えないようにしてもらいたいのは、13日の明け方です。12日の夜と言った方がいいかもしれません。

   13日の夜明け前ですね。

13日は3:20に薄明が始まります。日本では、その頃が一番たくさんの流星を見られるはずです。

   そうすると、前の日から起きているよりは、いったん寝て、2時頃に起きて見た方がいいですね。

夜型の人は別として、普通はそのようにした方がいいと思います。

   メディアによっては、ペルセウス座流星群は1時間に100個見えると言っているところがありました。先週の奈良部さんの
   お話では、1時間に多くて10個ということでした。どうして10倍も違うのでしょうか?

100というのは、ZHRですね。

   ZHR? ・・・それはそういうものですか?

佐藤幹哉氏の流星研究ページより


ネットなどで調べると、1年間の流星群の一覧表が出てきます。その表の中にZHRという項目があります。それは最高の理想的な条件の時に、1時間に出現すると思われる流星の数です。

   理想的な条件というと、どんなものですか?

流星群が極大になっているときに、雲ひとつない快晴、空気の透明度が最高、地上の光の影響がない、地平線が360度全部見える、月がない、放射点が天頂にある・・・そんなところです。こういう最高の条件の時に、1時間で空全体に何個の流星が飛ぶか、という数字です。

   それだけの条件が全部揃うことって、ありませんよね。

ありません。特にペルセウス座流星群の場合、放射点が天頂にあるという条件はあり得ないし、今年は大きな月が出ているしで、理想とはほど遠いです。ですから、そういう条件が揃ったとしたら・・・ということで、いろいろな補正をして計算で求める数字です。

   ZHRの数字と同じ数の流星は見られないということですね?

全く無理です。まず、ペルセウス座流星群は、放射点が高くないのでZHRの3割減で70個ぐらいになります。
今年は大きい月があるので、その半分以下になって30個。
30個というのは、空全体に飛ぶ流星の数です。ひとりの人間は、最大でも空全体の1/3ぐらいしか見えませんから、1/3になって10個。

   それで奈良部さんがおっしゃった10個になるわけですね。

まだ減ります。雲ひとつない快晴と、空気の透明度最高、地上の光が無い、という条件があり得ないので、さらに半分になって5個。そんなところでしょう。 でも、星がきれいに見えるところに行けば、10個ぐらい見えるかもしれません。

   1時間に100個だったのが、5個になってしまうのですね。
   確かに先週、奈良部さんは、1時間に5個から10個見えると言っていましたね。

ZHRが実際に見える流星の数だという勘違いはありそうですけど、マスメディアがそれをやったらダメですね。
13日の夜明け前に、ペルセウス座流星群がピークになります。1時間に何十個もの流星は見えませんが、ふだんよりたくさんの流星が見えるのは間違いありません。ぜひご覧ください。


 
 









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