ふたご座流星群



今日の星の話題は、先週に引き続き、ふたご座流星群についてです。
次の日曜日の12月14日に、ふたご座流星群が極大になります。ただ、当日だけではなく、3日前ぐらいから流星が飛んでいます。ですから、14日の前後も余裕があれば夜空を見てください。

   ふたご座流星群は、毎年同じように、たくさんの流星を見せてくれる流星群ですよね。

夏のペルセウス座流星群とともに、2大流星群です。

   流星数が一番多くなるのが14日ということですが、時刻までわかっていますか?

極大時刻は17時頃と予想されています。17時だとまだ明るいですが、18時になると暗くなって、ふたご座も昇ってきます。

   18時に昇ってくるということは、その後、ふたご座は夜明けまで見えますよね。

そうです。一晩中見えています。ただ、2時半ぐらいに細い月が昇ってきます。

   細い月なら、あまり影響はないですか?

月が視野に入らない方向を見ていれば、あまり影響はありません。

   でも、たいていの人は2時半までには寝ますよね。

そうですね。極大時刻に近い、夜半前に見た方がいいです。

   どのあたりの時間帯に見たらいいですか?

流星がたくさん飛ぶのは、極大時刻に近い時間です。でも、ふたご座が空の高いところにある方が、たくさんの流星を見られます。極大は17時、ふたご座が天頂に来るのは、夜中の1時半ぐらいです。

   そうすると、どちらがいいのでしょう?

17時は明るいのでダメですが、中間をとると21時になります。極大予想時刻から4時間の差なら、流星数に大きな差はないと思います。1時間空を見るなら、21時前後がいいでしょう。



   流星を見るときに気をつけることはありますか?

流星以外の星でも同じですが、明るい部屋から外に出て、目が完全に暗闇に順応するまでには30分かかります。最低でも5分間は夜空を見ていないと、暗い星が見えるようになりません。

   部屋から外に出てすぐには、暗い星が見えないのですね。

暗順応といいますが、暗闇に目を慣らす時間が必要です。その時間も含めて、外に出てから1時間、空を見ているのがいいです。

   途中で明るいスマホや懐中電灯の光を見てしまうとダメですよね。

明るい光を見ると、一瞬で明るいところ用の目に戻ってしまいます。そこからまた、暗い星が見えるようになるまでには30分かかります。ですから、夜空を見始めたら、明るい光は見ないでください。

   空のどのあたりを見ていたらいいかですか?

どの流星群でも、天頂を見ているのが、流星が見える確率が高くなります。

   真上を見るには、寝転ばないといけませんね。

水平になるリクライニングチェアがあれば、それに寝ればいいですが、ないときは段ボールを集めて地面に敷いて、その上に寝てください。

   ふたご座流星群の放射点は、ふたご座のどのあたりですか?

ふたご座には、カストルとポルックスという、明るい星が2つ並んでいます。放射点はカストルのすぐ近くです。今はふたご座の中に木星がいます。木星は夜空で一番明るい星ですから、すぐわかります。木星から遠い方がカストルです。

   カストルの近くから流星が飛び出すように見えるのですね。

そうなのですが、誤解しないでいただきたいのは、流星がカストルの近くで光り始めるわけではありません。光るのはカストルから離れたところです。飛んだ流星を逆に延長すると、カストルのあたりに集まるという意味です。

   12月の夜中は、すごく寒いですよね。

十分な厚着をした上に、寝袋にもぐるとか、毛布にくるまるとかしてください。
次の日曜日の夜は、寒さ対策を十分にして、ふたご座流星群を楽しんでください。


 
 









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