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もしも……だったら

2001.9.28

スーパーに行ったら肉売り場に「アメリカ産」とか「オーストラリア産」という字が踊っていた。外国産の農産物が、“安さ”ではなくて“安全性”を売りにする状況というのはどう考えても異常だ。
一方説明会では厚生省に対して質問が相次いだそうで、これは裏を返せばいままでいかにほったらかしだったかということだ。

 第153臨時国会が召集されたが、そこに>高祖憲治氏の姿はない。支援組織の選挙違反容疑の「道義的責任」を取って辞任したからだ。替わりに中島啓雄氏が繰り上げ当選となった。高祖氏に投じられた票が中島氏に受け継がれたような気がする。選挙違反容疑とはまったく関係なく、「票の横流し」が行われたような気がするのだが、そうじゃないだろうか?

 そこで今回は、「もしも辞任する参議院比例区選出議員がいる場合、その人が得た個人票を無効にしたらどうなるか」というお話。

 参議院比例区はドント式と呼ばれる方法で政党ごとの当選人数が決まる。決まった後は候補者名簿の順番に従って当選者が決まるわけだが、この名簿が“拘束”から“非拘束”に変わったりしているのだ。参議院比例区の選挙方式の概略はこちらで確認してほしいが、まる三なりに勉強したところ、「党内順位がn番目の人の“持ち点”は党全体の得票数をnで割ったものであり、持ち点の高い順に当選できる」と言い換えても言いようだ(持ち点というのはまる三独特の用語)。

 今年7月の参院選(定員48名)を例にとると、公明党(818万7827票)内8位の加藤修一氏の持ち点は818万7827÷8=102万3478で全体の48位。自民党(2111万4706票)内21位の中島啓雄氏の持ち点は2111万4706÷21=100万5462で全体の49位。というわけで、ここに当落線が引かれたわけだ。

 実は、高祖氏の得票(47万8985票)を無効にしても、政党ごとの当選人数が変わるということはない(定員が49名の場合、自民21民主8だったのが、計算しなおすと自民20民主9という逆転が起こるのだが)。

 ついで(?)なので、個人得票が最多だった桝添要一氏(自民158万8262票)が辞任し(すみません>本人および支持者の方)、その得票が無効になる場合について計算しなおすと、定員48名でも繰り上げ当選は民主党という逆転が起こる。

 

#今日はかなり複雑でしたねぇ。計算に使ったExcel文書(圧縮済)はこちらからダウンロードできるようにしておきました。