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キャビネットについて





はじめにお伝えしますが、こちらはただの家具屋ですので、音響的な知識はまったくありません。
素人考えで申し訳ありませんが、思いつくことを書きます。

キャビネットのサイズですが、例えば同じキャビネットでも弾く環境やキャビネットの材質、アンプの出力、音量、スピーカーの違いなど様々な条件で変化すると思いますので、メーカー品と同等寸法でしたら問題ないと思います。
それに自分のお気に入りのアンプヘッドと同サイズでいいと思います。
12インチのスピーカーの場合フェンダーのツイードデラックスサイズが一番最小なのかなと思います。

製作するキャビネットの材質ですが、材木屋と取引がある為ほとんどの物は取り寄せ出来ると思います。
堅い材質の物は加工が綺麗に仕上がるかまだ分かりませんが、タモ材は無事に加工出来ました。

堅い材質で幅の広い材ほど高価になります。

キャビネット製作は3年くらい前から始めましたが、あくまで仕事の合間の製作ですので中々製作時間が取れませんが、いずれ本業の家具製作と平行してやって行けたらな〜と考えております。

それにあたりダブテールジョイント機械のグレードアップを致しました。今まではキャビネットの奥行き285mmまででしたが、今後は奥行き600mmまでの加工が可能になります。


12インチダブテールジョイントジグ ←クリック



12インチ ダブテールジョイントジグのハーフブラインドダブテールジョイント加工です。
組み合わさる対の板を一度に加工でき、セッティングも簡単です。奥行きは285mmまでしか加工できません。
こちらは基本仕様での加工になります。


LEIGHダブテールジグD4R ←クリック



LEIGH ダブテールジグ D4Rのスルーダブテールジョイント加工です。
精度はありますが、セッティングに時間がかかり1枚づつしか加工できません。奥行き600mmまでの加工が可能です。
こちらはオプションでの加工になります。




有名メーカーはそのブランドで信頼を得ているところがありますので勝てませんが、こちらは手にした人にしか分からない手間をかけた作り込みで地道に頑張って行きたいと思います。

ホームセンターや通販カタログに載っている安価な家具のほとんどがパーティクルボード(原料は製材した廃材や解体廃材などで、接着剤と混合し熱圧成型したもの)なのでネジが効かなかったり、重い物を乗せると割れたり、地震などでユサユサすると自然と壊れていきます。

音響に向いている材質なのでしょうが、強度が弱すぎです。

ステレオのエンクロージャーにはラワン合板、シナ合板、米松合板、パーティクルボード、MDF、集成材、フィンランドバーチ合板、アピトン合板などが使用されておりますが、アンプキャビネットやスピーカーキャビネット、バッフル板も同じ理屈だと思いますので、今後はそう言う材質でも製作出来るようにして行きます。

音響効果は関係ないですが、家具も全く同じ材質なので、ダブテールジョイントやダボ止めで釘やネジを使わない丈夫で長持ちする物を製作致します。
勿論、本業であるオーダー家具の製作も受け付けております。

無垢材は厚い板でない限り節や木目の差で音質に差が出ると言われるようですが、あくまでステレオの世界での事ですのでギターなどではそのような繊細な音の違いが分かるのでしょうか?

無垢材で見栄えを取るか?合板で音質を取るか?どっちにしても自己満足なので、自分の気に入った物で良いと思います。

合板の場合は高圧縮材でフィンランドバーチ合板、シナアピトン合板が音響的に優れているようですが、高価で入手が困難そうです。なので高圧縮材で一般的なMDFが良いと思います。




最後に「箱鳴り」についてですが、

箱鳴りとは? スピーカーの振動板のみが振動して出音として聞こえるのが理想的なのでしょうが、キャビネット自体が共鳴して振動してしまう事です。

これも良し悪しで様々な意見があるようですが、自分からすると、箱鳴りを含めた出音がそのキャビネットのキャラクター「味」だと思います。

以前、Fenderの復刻’57TweedTwin、復刻’57TweedDeluxe、Victoria518、5112を所有していた事がありました。

Tweed系のアンプは柔らかいパイン材を使用しているので箱鳴りがありますが、決して暴れ過ぎずほどよい感じでその独特の音色が大好きでした。

Tweedアンプでしか出せない「味」なのだと思いました。

一度だけ、箱鳴りしないような分厚い板のキャビネットを製作した事があったのですが、面白みに欠ける結果となりました。

その一度だけで正確な判断は出来ませんが、自分には箱鳴りも含めた音色のほうが好みでした。

それと、一般的にウッド調のキャビネットは傷付き易く見栄えも悪くなるので、持ち運びの機会が多いバンドなどでは好まれないと思います。

お客様のご希望のキャビネット(出来る範囲内で)を製作致しますが、通常は部屋弾き用の箱鳴り感の得られるものをメインに製作しております

部屋弾き用であまり持ち運びもしないので、木目の美しさも表現したく見栄えの良いものを製作するようになりました。





基本仕様はこちらから





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