台風の名前の謎

アメリカのハリケーンには、1つ1つ人名がついているのは皆さんもご存じでせう。
もともとは、オーストラリアのとある気象予報士が今世紀初頭に、
嫌いだった(笑)政治家の名前をつけたのが初め。
そののち、第2次世界大戦の時、アメリカ空軍や海軍の気象学者が
自分のガールフレンドや妻の名前を熱帯性低気圧につけるようになったんだって。

その後、それがアメリカの気象庁で習慣化され、
アルファベット順に人の名前で名付けられるようになったんだけど、
オリジナルの習慣を引き継いだため、1978年まで、女性の名前のみを付けられていたんだ。

しかしそこは、自他共に認める男女同権のお国柄。
ハリケーンの被害が大きい時などに、その同じ名前の子供が学校などでいじめられるので、
(「ヘイ、ベティのせいで、我が家はひどい目に遭っちまったぜ。」)←英語風に読もう(笑)
女の子ばかりがイジメの対象になるのは不公平、ということで、
79年から、男女交互の名前を付けるように変更しました。

例えば、ある年の1号が男名前なら、2号は女名前、3号はまた男、4号は女、.....。
すると、翌年は1号が女名前から始まって、2号は男名前、ってことです。
これなら、大きな被害をもたらしてイジメに遭う名前が、
男の子になるか女の子になるかは、まさに天の神様のみぞ知る、運次第、というわけですな。
男女同権もここまで徹底するのかぁ〜、と感心する前に、
そもそも人の名前を付けるのをやめれば、イジメ問題は気にする必要がなくなると思うんだが。(^^;

ちなみに、その名前は、ハリケーンが来てから名付けられるんではなくて、
すでに数年先まで名前が決められちゃってるんだってさ。
もちろん、先に決めちゃうと、毎年同じ数だけ発生するわけではないから、
終わりの方は使われないまま余っちゃう年もある。
そういう名前は、また別の年に使われるんだって。

また、人の名前の数にも限度ってものがあるから、(米名は特に少なそう(笑))
どうしても、数年前にも使用された名前を、また使ってしまう場合もある。
ただし、大きな被害を出して、人の記憶や記録に残るようなハリケーン名は、
特別の意味を持つために、2度と使われない(永久欠番みたいなもん?)んだそうだ。

次に、日本では台風は、1号、2号、...と数えますが、実は、以前からアメリカでは、
北西太平洋に発生するタイフーン(要するに日本にも来る台風のこと)にも
名前を付けていたんだってさぁ。(日本の許可なく、勝手にか?(笑))

1999年までは、ハワイの気象庁「JTWC」が欧米系の名前を付けていたんだけど、
2000年以降、今度はフィリピンに事務局のある、
国連下の台風委員会(爆)が、アジア系の名前を名付けてくれるそうな。

アジア系の名前というのは、要するに、アジア各国の言語を使用して、
持ち回りで「今度はベトナム語でつけようね。その次はフィリピン語だ。日本語はその次ね?」
ってな感じで、名付けられるって事。
すでに、各国からの名前は提出されていて、使われる順番も決まってるんだけどね。

日本の提出した名前が笑えます。
日本で付けた星座の名前を採用して、そのまま提出したらしいんだけど、
「Tenbin」、「Usagi」、「Kanmuri」、「Koppu」、「Tokage」
「Yagi」、「Kaziki」、「Kuzira」、「Kompasu」、「Washi」だってさ。
(*⌒∇⌒*) ギャハハハッ.....って、おい。
コップ」や「コンパス」のどこが日本語じゃいっ!。凸(`、´メ)

『台風情報です。
 先日、関東地方に多大な被害をもたらした台風100号は、
 台風委員会により、
「コップ」と名付けられました。』
.....アホか。(-。-;

香港なんか素敵ですよぉ。
「ShanShan」「LingLing」「Yanyan」「Tingting」
全部、少女の名前なんです。
可愛くて素敵だけど.....イジメは大丈夫?(^^ゞ

ってことで、今年(2001年)8月22日に関東直撃した台風11号は、
ラオス語で『大きな淡水魚』の名前である「パブーク」と名付けられたんだそうです。
11号で被害に遭われた皆さん、ラオスの淡水魚を嫌いにならないでね?(^_^)