ラベルについて

 

 

 

ラベルの見方については
Sizukaoriさんの「フライトジャケットのページ」を御覧になる事をお勧め致します
ラベルのみならず、FJ全般についての大変わかりやすい解説をなさっています

 

============ 実物のラベル ============

 

@ 品名

 

 

 

A MIL-SPEC番号

B サイズ

 

C ストック番号

 

 

D 契約番号

E納入期限

F 製造メーカー名

 

 

G 中綿の素材

 

 

H 取扱い注意事項

 

 

実物のラベルに表記されている内容は、書式が製造年によって多少変わりますが
大体上記のようになります
モデルを判別する時には AMIL-SPEC番号D契約番号 をまず確認しましょう

MIL-J-8279C 1961年度契約分
SKYLINEのラベルは、字体が独特で
なんとはなしに、オシャレな感じがするのは私だけでしょうか...ね?
契約番号はQMからDSAへの過渡的なモノで、両方を併記したような記述になっています

 

MIL-J-8279C 1964年度契約分

MIL-J-8279D 1964年度契約分
MIL-J-8279D 1964年度契約分
MIL-J-8279D 1965年度契約分
MIL-J-8279D 1965年度契約分
MIL-J-8279D 1966年度契約分
MIL-J-8279D 1967年度契約分
MIL-J-8279D 1967年度契約分

MIL-J-8279D 1968年度契約分
HPと同じく、いわゆる「中央揃え」の書式です
ストック番号は、同じ契約年度のMA-1でもサイズ毎に異なります
逆に契約年度が異なっても、同サイズのMA-1であれば同じストック番号となります


MIL-J-8279D 1969年度契約分
MIL-J-8279D 1969年度契約分

左揃えの書式に変わり、表記内容と書式が次SPECの8279Eに近くなっています

MIL-J-8279D 1969年度契約分
と思ったら再び中央揃えの書式に...(汗
SPORTSMASTERS製8279Dは、恐らく最後の8279Dだと思われます
袖外側の縫製が8279Eと同様の2重縫製となっていたり
アルミファスナーが採用されていたりと
スペック改定時に多い過渡的な仕様のモデルとなっています

 

MIL-J-8279E 1971年度契約分
MIL-J-8279E 1972年度契約分
MIL-J-8279E 1973年度契約分
MIL-J-8279E 1974年度契約分
契約番号内の、2番目の数字(ここでは “71・72・73・74” )が契約の年度を表します

 


MIL-J-8279E 1976年度契約分
ストック番号の仕様が改定されたらしく、“8415”と“818”の間に2桁が追加されています
とりあえす“00”なのは、まだ未使用なんでしょうかね?


MIL-J-8279E 1978年度契約分
DLA番号付きの発注品としては、“FLYER’S MAN” が記述された最後のMA-1です


MIL-J-8279E 1979年度契約分
DPSC契約分です
DPSCの契約番号は9051-79となっており、最後の79が年度を表しています

MIL-J-8279F 1986年度契約分
ラベルの生地が、現在の米軍衣料に使用されている
樹脂加工された紙のような物に変わっています


 

 

 

 

 

おまけで復刻8279Dのラベルです
この復刻モデルが実物ビンテージとしてオークション等に出品されている事が結構あります
実物ラベルと見比べて頂ければもうお判りと思いますが、判別のポイントとしては

@ この時期の実物には存在しない MADE IN U.S.A” の表記が有る

A ラベルの素材がこの時期の織布製では無く、近年と同じ紙製である

B 契約番号が実在しない番号である

C サイズ毎に振られるストック番号の下4桁が、実物と異なる

D やけにきれい...?

といった所でしょうかね
ALPHAはわざと表記内容や素材を変えて、当時とそっくり同じ物を造るのを避けている様な気がします

尚、MA-1のストック番号は、通常サイズ毎に以下の様になると思います

X-LARGE

8415-818-7354

LARGE

8415-818-7353

MEDIUM

8415-818-7352

SMALL

8415-818-9133

 

なんでSMALLだけ仲間外れの割付なんですかね...?
元々は作る予定が無かったサイズで、後で付け加えられたのかな?

 

 

 

 

 

========== 民間品ラベルの変遷? ==========

 

!! WARNING このコンテンツは推測を多く含んでいますw !!

 

最初期の民間品ではないかと思われる物のラベルです
実物と同じMIL-J-8279E表記です
表記の通り中綿がポリエステルの製品ですが、その後の民間品と大きく違う点があります

@ ファスナーに、実物と同一品と思われるSCOVILL前期型が使用されている
A 
外ポケット内部の生地が、セージグリーン色のフリースの様な厚手の起毛生地である
※ 追記 外ポケットの生地はオレンジ色の物も存在します
B 内ポケット内部の生地に、実物と同様の生成りコットンが使用されている

ラベルの生地・印字共に非常に実物のラベルと近い物です
契約番号の記述が無い事、8279E表記ではありますがポリエステル中綿という点で
民間品と考えて良いと思いますが、実物ビンテージとして販売されている例も散見されます

*

 

上記のラベルにシェルとライニングの素材表記が追加されたもの
こちらはCONCORD社名のラベルですが、恐らく社名以外の部分はそっくり同じの
ALPHA社名の物も存在したものと思われます
ファスナーはこちらにもまだSCOVILLが用いられていますが、前期型・後期型の両方が存在します
外ポケット内の生地は、その後の民間品と同様のグレーの薄手生地に変わっています
また、IDEAL製と思われるファスナーが用いられた個体も見かけましたので
いわゆる民間品の仕様への過渡的な物かもしれません
この頃のモデルは縫製も実物の様に細かいピッチで施されており、中綿を除けば
現在の民間品よりも実物に近い造りが奢られていたようです
やはりこちらも実物ビンテージとして売られている例が多いですね...

*

 

これも初期のラベルだと思われます
実物と同じMIL-J-8279E表記です
生産地の表記が追加されて、現在のラベルに近づいて来ています
恐らく市販の衣料品に表示が義務付けられている項目を、ラベルに追加したのではないかと思います
ファスナーはIDEAL製のおなじみのタイプとなります
残念ながらこちらも時々実物ビンテージとして販売されているのを見かけますね...

ちなみにこちらはCONCORD INDUSTRIES製民間品MA-1のラベル
「おや?」と思った方は、
こちらも御覧ください

 

MIL-J-82790Eという実在しないMIL-SPEC表記となり、”MADE IN U.S.A.”が追加されて
内容的には現在のラベルとほぼ同じになります
ファスナーもIDEAL製のおなじみのタイプです

 

比較的最近のラベルです
民間品の証である3本ラインが入り、見分けやすくなりました
ファスナーはALPHAブランドになります

こんな感じでALPHAロゴのタグが付いてます
これなら一目瞭然です

 

 

 

一般的に MADE IN U.S.A.” の記述が

有る

民間品

無い

実 物


というのが簡便な見分け方と言われていますが、こうして見ると
初期の民間品にも記述が無いものが存在するようです
また8279Gには”MADE IN U.S.A.”の記述が有る実物が存在します
やはり契約番号を判別の基準とした方が良いみたいですね


※追記※
8279Gについてですが、1993年度契約の

ORCHARD M/C DIST,INC.  BRANDED GARMENTS,INC. のWネーム品については
数種類のタイプが出回っている様です

@ ラベルが襟元のハンガーループ下に縫い付けてあり、MADE IN U.S.A.の表記が無い物
A ラベルが襟元のハンガーループ下に縫い付けてあり、MADE IN U.S.A.の表記が有る物
B ラベルが腹部のフラップポケット内に縫い付けてあり、MADE IN U.S.A.の表記が有る物

@についてはシェル・ライニング共にセージグリーンで、問題なく実物であると思われます

Bについては、シェルカラーにゴールド(!)の物が存在し、スナップボタンには真鍮の様な
金色の物が使われていたり、ライニングがオレンジ色だったりと怪しい仕様の物である為
恐らくは市販用の民間品だと思われます

Aが悩ましい所で、ラベル表記以外では袖ポケットのファスナーが@のGRIPPERに対して
Aはメインと同じIDEAL製であるという点が違う位で、写真からは殆ど見分けが付きません

通常であればラベルの契約番号の有無であっさりと見分けが付くのですが
この3種類については、全てのラベルに正規の契約番号が記入されてしまっています
恐らく民間品のラベルを作る際に、実物のラベル内容を軍の契約番号を含めて
そっくりコピーしてしまったのだと思いますが、何とも困った事をしてくれたものですね(笑
そんな訳で、「実物にもMADE IN U.S.A.と表記された物が有る」という説は
怪しい物となってしまいましたので、訂正しておきます
※追記おわり※


言葉的には “CONTRACT NO.” = “契約番号” なのですが
実物には“CONTRACT NO.”という表記は見当たらず、契約番号そのものが記述されているだけです
民間品では、それらしく見せるために追加されているのかもしれません


実際の所ラベルの記述内容については、調べれば調べていくほど
「謎」な個体が出てきます
私の所有する
82790Fも、そのひとつです
ここに記述している内容にあてはまらない物も、結構存在するものと思います
一筋縄ではいかない奥の深さがあって楽しいですね
ただ単に「いい加減」なのかもしれませんがw


尚、契約番号については、
FULL GEAR さんが素晴らしい一覧を公表されておられますので
ぜひ御覧になって参考になさる事をお勧めします


※FULL GEARさんには、Flight Jacketでは無くなった8279F以降の契約番号は有りませんので
私が今までに見かけた8279F以降の契約番号を表にしてみました
但し不鮮明な写真から数字を拾った物も含まれますので、下4桁の数字には誤りが有る可能性が有ります
誤りが判明した場合や追加を発見した場合には適宜修正したいと思いますので、参考程度に御覧下さい

DLA100-80-C-3339

8279F

DLA100-81-C-3523

DLA100-82-C-0659

DLA100-83-C-0738

DLA100-84-C-0608

DLA100-85-C-0505

DLA100-85-C-0915

DLA100-86-C-0592

DLA100-86-C-0685

DLA100-87-C-0776

8279F

 

 

 

DLA100-89-C-0332

8279G

 

 

 

 

 

 

DLA100-93-M-CA06

8279G


※追記※
オークションを見ていて気が付いて、手持ちの写真を調べてみたのですが
DLA100-82-C-0659の8279Fに付いているラベルは、なぜか8279Eと表記されている様です
ほぼ間違いなく誤植だとわれますので、8279Eをお探しの方はお間違え無い様ご注意下さい
こんな事も有るんですねえ(笑

 

 

 

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