長雨が続き冷夏だった今年の夏。
それでも萩野さん行くところ雨知らず?
1週間前、下見に訪れた時はしとしと降っていた雨もどこへやら。
ピーカンに晴れ渡った空の下、
桐生に新規オープンしたガソリンスタンド「関東鉱油 桐生相生店」で、
萩野さんが一日店長を務めるオープニングイベントが行われました。

イベント当日期待通りのワンマン電車。旅心が刺激されて、
とても楽しかった『わたらせ渓谷鐵道』に乗って相老駅に到着。
いつものイベント最寄り駅とはまったく違う、のどか〜な風景に
すこし気後れしながらもタクシーで一路ガソリンスタンドへ向かいます。
短い時間ながら友好を暖めた(周辺事情も教えてくれた)
運ちゃんに別れを告げ、イベント開始40分前に到着すると、

…そこには誰もいなかった…


萩野さんはもちろん、レースクィーンのおねえさんも
ひとりふたりは居るだろうと思っていたファンの影すら見えません。
ほ、本当にここでイベントやるのだろうか…
ボーゼンと佇むことしばらく、店員さんと目が合いました。
そーっと近寄って(なぜ)尋ねてみると、
「(ファンらしき人は)さっきまで何人かいたけど、
どっかで時間つぶしてるみたい」とのこと。ど、どっか…

下見をした時、時間を潰せる「どっか」を見つけることが
出来なかったわたしは辺りの散策に。
国道とはいえ人通りがなく、自分の店の前で座ったまま
お孫さんの乳母車を行ったーり来たり〜させてのんびりあやしている
おじいちゃんの脇をすり抜け歩いていくと、大きな神社が見えました。

涼みがてら中へはいると、木が生い繁って木漏れ日がとても美しく、
すこし厳粛な気持ちになり、今日がいいイベントになるよう
お賽銭なげて祈願。(←…)道へ戻るとガソリンスタンドの周りに人影が。
神様、よかった…(コラッ。)


ガソリンスタンドへ戻り、
他のファンの方と挨拶を交わして待つことしばし。
ガラス張りのお店のなかに萩野さんが見えました。
『本当に萩野さんだ…』
ガソリンスタンドの中に萩野さん。
ガラス一枚隔てて萩野さん。なんだか現実感のない光景です。

車で来店、給油している間に中で休憩していた
ファンの人たちと談笑したり写真を撮ったりしている
萩野さんを、まぶしく見つめるわたし達に
「もっと近くで見たらいいじゃない」
どこからともなく神の声…が?(あの?)

声のした方を向くと、いつの間にかガラスと私達の間に
立っていた、スーツ姿のお店の方がこちらを見ています。
驚いて、ポケっとしているわたし達に
「もっと近くで見れば」
と、ガラスのすぐそばに手招いてくれています。
――いや、でも。ガラスにへばりついて
見るなんてそれは出来ないっすよ!!無理っす!
心の中で体育会系に叫びつつ(なぜ)
「いえいえいえ…」
手を振って恐縮するわたし(達)に、
「遠慮することない。もっと近づいて…
中に入って見ればいいじゃない。サインもらったり
写真撮ってもらえば。好きにしていいんだよ」

「い!?いいえ?いえいえいえいえそんなコト…」
「ご迷惑になりますから」
さらに、「いいから」と進めてくれるその方に
恐縮の極みに達したわたし達が辞退の言葉を口にすると
「別にいいのに…」
なぜかちょっぴり残念そうな呟きを残して、
萩野さんのいる店の中へ歩いていきました。
なんてご親切な。わたし達が各々好きに
振舞ったら大変なことになりますのに…(コラッ.2)

萩野さんの姿もひと目見れたし、
この後はどうしたらいいのだろう。少し見学していても
大丈夫なのかな、それとも一端バラけないとご迷惑かしら…
これからの行動を考えていると、辺りがざわつき、見ると
プラスチックの籠を持った萩野さんが店の外へ出てきました。
『おぉお!萩野さん。…プラスチックのかご?
お客さんに渡す記念品ってポケットティッシュ?まさかね』

どうやら(というよりやっぱり)テンパっていたらしく、
どうでもいいことに頭を高速回転させていると、
あれ?な、なんかこっちに向かって来…!?

わたし達のいる歩道まで出てきてくれた萩野さん。
「しょーがねぇな〜もぉっ
ご機嫌な様子でカゴからジュースをとり出し
「これ、朝早くから集まってくれたからってお店の人が。
ハイ…はい、はい、はい……あ、足んないな。たりませーん!」

びっくりしている間に嵐のようにまた店の中へ…
入れ替わりに先ほどの方が(店長さんでしょうか)
外に出てこられたので
「ご馳走さまです」
「ありがとうございます」
お礼をいうと、『いいよ』と手を振り
「今日は3時から時間とってあるから、
そうしたら相手してもらって。それまでは接客(時間)になっちゃうから」
明らかな“非客さま”もいいところなわたし達のことを、
迷惑がるどころか…本当に、本当にありがとうございました。

追加のジュースを持ってすぐに出てきた萩野さんからも
「今日はね、3時から時間とってあるみたいだから。
それまで結構(時間)あるけど…(帽子を被っていない人を見て)
熱中症とかだいじょうぶ?(うん。と頷き)
まぁ、それまではここで…焦げててっ
ハートマーク付きで説明があり、自らの『焦げてて』
発言にウケながら、颯爽と一日店長の業務へ
向かう姿は力強く、気合いに満ちていたように思えます。


イベントの開始時間となり、総勢5名のレースクィーンが
チェッカーフラッグを持って道寄りの場所へ出たのを
きっかけにお店の端へ移動。
そこからイベントの様子を見学させていただくことに。

一日店長を探すと、積まれた記念品の横で口に手をあて、
なにやら思案中…(以下想像)――1日店長を任され、
さぁやるぞ!と、出たのはいいがいったい俺はどうすりゃいいんだ…?
――こんな感じにみえました。(笑)

困った様子でいた萩野さんでしたが、また別のスーツ姿の方から
指示を受けると、テキパキと動き始めました。お店も混みはじめ、
店員さんから「現金会員お願いしまーす!」声がかかると
記念品を持ってさっと駆け寄り、それ以外のお客さんとも
どんどんコミュニケーションをとっていきます。車を端に止めた
お客さんが(お子さん連れの方がほとんどでした)萩野さんの
そばに寄れば、サインをしたり一緒に写真を撮ったり。

お子さんを前にすると本当にやさしい表情になる萩野さん。
嬉しそうなお子さん達の様子と相まって
とてもほのぼのしましたが、本当に最初、
一人目のお子さんには「ど〜れ」と、だっこしようとしたら
「わーんっ!」思い切り泣かれてイヤイヤされてました。
「…ッ!! 泣かせちゃったよ!」
こちらをふり向き、焦り笑顔(?)になっていましたが、
お母さんにお願いされてもう一度トライ。
――でもやっぱり『イヤイヤ』。(笑)
がっくりと膝に手をつき、白旗をあげる萩野さんでした。


この日の服装はガソリンスタンドの制服ではなく、
紺色のタンクトップにジーンズ、胸には
「一日店長」のネームプレートが光っていました。
他のファンの方から、タレントさんが一日店長をやる場合
窓拭きくらいはするらしいとお聞きして、
萩野さんはやらないのかな?そう囁きあっていたわたし達。
ふと見ると、萩野さんが給油しているではありませんか。

店員さんが給油口に差し込んでから萩野さんへ。
萩野さんに任されたのは、いっぱいになったところで
給油をストップさせることだけ。最初はじっとノズルを持っていた
萩野さんでしたが、そのうち余裕が出てきたのかお店の方と
肩を寄せてなにやら話しはじめました。

「…こぼしたりして」
そんな萩野さんを見て、誰かが冗談でつぶやいたその瞬間、
『うわっ!』急に慌しい動きを見せる萩野さん。
おどろくわたし達の方を『やっちゃったよーっ!!』
口に手をあてふり返る笑顔はスペシャル(ヒドイ日本語)でしたが、
お客様の車なだけに見ていた誰もが息を飲みました。

しばらく、どーしよう!!あっちこっちを向いて
焦ったあと(萩野さん…笑)店員さんに促され一生懸命謝罪。
一般のお客様でしたが、快く許してくださったようでした。
そして、お客様が去った後には辺りにただようガソリン臭が…。
許してもらえてよかったですね、という安堵と相まって
誰からともなく静かな笑いがもれていました。(笑)


どの時間だったか、話していたファンが地元の人だと知った萩野さん。
前日入りした桐生で、とある店に寄った時のエピソードを話し始めました。
「そこさーものすごいキレイなところで、すごい快適だったんだけど
ドア開けようとしたらすっげーおっきなゴ・・・がいてさぁ。(一同笑)
ものすごい大きいのね、この辺のって。びっくりしちゃって。(笑)
しかも元気がいいんじゃなくてちょっと弱ってんの。
『これ…俺がドア開けたら落ちてくるんじゃないか!?』
って感じで、しばらくどうしようかと(笑)」
ドアノブに手をかけ腰が引けた状態で「対ゴ・・・」の緊迫した様子を表現。

その後、ファンから「弱ってた?(笑)」と聞かれ
「そー。なんか『アイタ…あいたぁ』って感じで弱ってんのよ」
手を足にそえ引きずりながら「アイタ…」って…そんな!(笑)
地元の方が、爆笑しながらも申し訳なさそうに
「いっときます」そう答えると、
「うん、言っといて。オレあぁいうの苦手だからさーダメなんだよホント。(笑)」
リラックスした様子とその内容に、
その場に居合わせたファンはみんな、言葉も出ないくらい大爆笑でした。

この日は、たくさんの人にサインしていた萩野さん。
色紙には「ハイオク満タン!」「一日店長」など、
今日のイベントならではの言葉が多く見られたようです。
その他では「トランサー見てね」など映画の宣伝もしっかりと。

地元の方からの問い合わせも多かったらしく、
12時からと15時、2回に増えたイベントの一回目。
「8/23OPEN オープニングイベント萩野崇来店!」
と書かれた巨大な立て看板の前に立ったところを
写真に撮りたがるファンに、
「なんでこれがそんなにいいわけ?(笑)」
不思議がっていましたが、やっぱり記念だから…でしょうか。(笑)
この時、ちいさいお子さんから無言でビーフジャーキーを手渡され
「なにこれ?差し入れ?(笑)ビール飲みたくなっちゃうな!」
そう笑いながら、お茶系ドリンクを飲む萩野さんでした。


この日の最高気温は36.5℃。
前橋のものですが、8月のデータベースをみると
終日晴れたのはこの日を入れてたったの8日間。
そのうち2番目に高い最高気温を記録した日でした。

アスファルトの照り返しも含めてかなりの暑さで、
出てきて30分もしないうちに玉の汗を浮かべていた萩野さん。
すごい汗ですね、だいじょうぶですか?そう声をかけると
「きのービール飲んじゃったから!(笑)」
暑さをまったく感じさせないさわやかな笑顔で答えてくれました。
休憩もほとんど取らず、最後まで来てくれたお客さんに誠心誠意を
込めて接していたこの日も、おいしいビールが飲めたでしょうか。

日差しがますます強くなった午後からは、
率先してチェッカーフラッグ振り、お客さんの相手をしながらも
車の出入りがあると小気味良く「ありがとうございましたぁ!」
大きな声をかける姿が本当に一生懸命でかっこよかったです。
お店の方にも常に礼儀正しく、たくさんの新たな(というわけでは
ないのでしょうが)魅力を知ることができた一日でした。


店にとって、完全な非客だった私達を
敷地内に留まることを許してくださったガソリンスタンドの
みなさん。事前のお問い合わせでも親切にしていただいて
(詳細が発表された日は遠くは東京からなど、たくさんの
問い合わせがあったそうでとても驚かれていましたが)
どれほど感謝してもたりません。

そして、お疲れの中ファンの願いに笑顔で応え続けてくれた萩野さん。
本当にありがとうございました。お疲れさまでした。


最後になりましたが、
桐生にお出かけの際は、「おしぼりサービス」で評判の
ガソリン・灯油・オイル交換・洗車が激安の店 !
関東鉱油 桐生相生店(営業時間 7:30〜21:00)」へぜひ。

ありがとうございました。

(2003.8.31 * taira) 


 
     




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