2004年12月12日萩野崇FC Good Morinig主催 お茶会


     
 
FIORIAでのお茶会。司会は食事会と同じ井筒太一さん。
食事会の時は顔が見えないほど遠かったので気づきませんでしたが、
近くで見ると端正な顔立ちの好青年といった感じでした。
最初の挨拶ではとても緊張していて初々しかったです。

大画面で観るとカッコよさもひとしおのPV上映が終わっていよいよ真打登場。
「どーもぉ。どーも。こんにちはーこんにちは。…こんちわ。(こん)ちわー。ちわ」
2列に並んだテーブルの間をファンに低い声で挨拶しながら歩く萩野さんは、
初々しさのカケラもなく超絶にカッコよかったです。

会場が小さく通路も狭いため萩野さんに至近距離を歩かれて
『うわ〜』と、心の中で(あくまで心の中だけで)なっている会場の雰囲気に
 「なんか、随分まったりしてるんじゃないですか?なにこのまったりした空気。
 おかしくない?ねぇ?」そういって笑う萩野さん。
 「みんな何か食べたり飲んだりはしたんですか?…あ、まだ?
 あー(笑)それでみんなこう、ボーッと(来るのを)待ってるんだ」
挙句にそんな欠食児みたいな扱いを…!(笑)

 「今年のFCイベント最後ということで、今年はいろいろなイベントがあって
 楽しかったです。ありがとうございました。今日は、2時間くらいって
 あっという間なんで、なるべく楽しんでいってください」

この「なるべく楽しむ」という表現に萩野さんらしさを感じていいな、と思いました。
これから質問コーナー⇒2ショット・ポラロイド撮影タイムになりますが、その前に
現在年末の公演に向けて稽古に励んでいる「赤い靴」について話してくれたことを、
覚えている範囲でまとめてみようと思います。


劇団東少の冬の公演は稽古時間があまりないと聞いていたけど、
2週間くらいあるから、まぁ大丈夫だろうと思っていた萩野さん。
ところが稽古初日になってみるとこう言われたそうです。
「時間があまりないから最初から(本読み飛ばして)立ち稽古で行きたいんだ」
「・・・・は!?」
ある程度の覚悟はあった萩野さんもこれにはびっくりしたそう。
「は?それって?・・え?」
面食らいながらもそういうことならやってみようと、
ぶっつけ立ち稽古を始めたそうですが、以前おなじ舞台を経験している
他の役者さん方と違って今回が初参加となる萩野さんとカーレン役の矢嶋さん。
まず、誰が誰だかわからない。誰がヨハンで誰がハンスで誰がかとりーぬ?(笑)
自分がクリスでクリスを慕っているのがハンスで主役がカーレン
その世話をしているのがカトリーヌで・・・で・・・で・・・(パニック)

「で、オレは間違いなくヨハンに向かってカトリーヌ!って、いっちゃったわけ(爆笑)」

「初日がそんなだったんで意地にもなったしそれだけ時間がないんだって思って、
次の日までに絶対に覚えてやろうという気持ちになった」と話す萩野さん。
その負けん気の強さとプロ意識に惚れ惚れしますが爆笑話はまだまだ続きます。

 「それで、ハンスにはうっかり間違えてクリスって言っちゃって
 『いや萩野君、わたしはハンスだから。ちゃんと覚えようね〜』って。(笑)
 しかも、俺ずっと主役の女の子の名前、カーレーンだと
 思ってたの。それで、(多分演出の方の真似)『あの萩野君、
 何気にちょっと気になってたんだけど、カーレンだから。
 カーレーンじゃないから(笑)』。あーそうなんだーって思ってると
 今度はカーレンの世話をしているのがカトリーヌで…もう、外国の名前でしょ!?
 世界観にまだ入ってない時期だからそれだけで我に返るんだよね(笑)」

稽古が始まってまだ4日。稽古場は人間・神経衰弱状態のようですが、
「赤い靴」はいままで経験した舞台の中でもストーリーが非常に面白く、
自分の役柄、物語の雰囲気ふくめてとても気に入った作品になったそうです。
 「みなさん年末で忙しいとは思うんですけど、間違いなく観なかったら損。
 可哀想にと思うのね、俺は。だからなるべく観に来て欲しいと思うんです。
 とても楽しい作品になると思うので、みなさん楽しみにしていてください」

話すうちに熱が入り、最初の話題なのに最後の挨拶のように
なってしまった萩野さん。司会の井筒さんからそのことを指摘されて
「あーごめん、ごめん(笑)」素直に謝っていましたが(笑)、
その弾けた様子から舞台への意気込みや手応えが感じられました。
劇団東少ミュージカル「赤い靴」 2004年12/23〜27まで三越劇場で上演。
チケットのお問い合わせは劇団東少まで。


なかなか大変そうな稽古の様子も楽しそうに話してくれて、
すっかり会場が和やかな雰囲気になったところで質問コーナーに。
あらかじめ質問カードに記入していたものではなく、萩野さんが
会場から「最近のことで何か聞きたいことはないですか?」と、
直接質問を受ける形になりました。


禁煙の話
 「忘れもしない12月4日午後9時頃、家に帰る途中で禁煙しようと思ったんですよね。
 それからいろんな人に煙草をやめたこと言って、次の日がイベントだったんで
 そこでも言ったのね。で、そのなかで誰も俺が禁煙できると思わなかった
 みたいで、絶対ありえないと。(笑)だから絶対続けようと思っていま1週間
 経ってます。(会場拍手)ありがとうございます。(笑)」
禁煙して気づいたのはご飯がおいしくなったことで、においや味を
よく感じられるようになったのが一番の発見だったそうです。
「小さい頃食べたお米と同じ味がするんだよね」という表現が
素朴な感じがしてよかったです。
「まだ1週間で味とかーなんてエラそうに語ってる場合じゃないんだけど(笑)」
そう前置きしながらも、会場にいる現在も喫煙している人に
「あーまだ吸っちゃってるんだ、あんな物。かわいそうにね…(爆笑)」
なんてイジワルしていました。(笑)
いまのところ、吸いたい気持ちよりやめて得られる快適さのほうが勝っているようで
なによりです。でも、「禁煙している最中だからあんまり煙草の話題ばっかり
振らないでくれる?吸いたくなってきちゃったよ(笑)」冗談混じりにそんな話も
していたので、私たちも気をつけないといけないかもしれません。(笑)



(旧)ちいさな同居人の話
今年4月に行われたラクーアでのイベントで同じ質問をした方から再度質問。
「また引越しされたそうですが、今度の家はもうは出ませんか?」
「あー虫ね!おかげさまで新しい家は全然でませんよ。虫はぜーんぜん出ません(笑)」
このやりとりを聞いていた井筒さん。「どんなイメージなんですか(笑)」って、
確かに知らない人からみると、ファンから家に虫はもうでないかと
聞かれている俳優さんってとても不思議かもしれません。(笑)萩野さんは、
井筒さんやそのことを知らないファンのために丁寧に状況を説明してくれました。
 「前に住んでいたところが下が食べ物屋さんで、仕事で朝早く起きたりすると
 部屋には誰もいないのに絶対なんか居るのを感じるの。無数の小さい気配を。(笑)」
朝起きて最初にするのが虫を退治することで本当に嫌だったらしく、
次は学習して絶対に虫が出ないところを探したそうです。



ドラマ「黒革の手帖」の話
最初に松本清張の原作を読んでいたので、全8話に収めて書いている脚本を
読むのが毎回楽しみだったそうです。撮影はカルネ、ロダンともにオールセット。
撮影のために朝いくと、女の子たちが華やかに着飾っていて自分の仕事は
片膝ついて「いらっしゃいませ」。すでに銀座の世界ができあがっていて
凄かったそうで、役者という仕事のなかでもうひとつ別の仕事をする
不思議な感覚を味わったそうです。・・・でも、仕事の中で別の仕事を
するのはいつもの事だと思いますが、刑事を演じるよりクラブのマネージャーを
演じるほうが自分の中で、よりリアリティを感じたということですか?(笑)
 「クラブのお客さんはみんなエキストラの人だったんだけど、
 すごく上手な人もいて、そういう人とやるのがまた面白くてね。
 多い時だと、カメラが11台くらい回っていて2シーンくらい一気に撮る時も
 あって、どう画面に抜かれているか解らないから、みんな気を抜かずに
 演技してたね。そういうところは舞台みたいな部分もあって面白かったです」
共演者もベテラン揃いでとても勉強になったという「黒革の手帖」。
ぜひまた、こういうドラマでがんばる萩野さんを観たいですね。
打ち上げはなんと銀座だったそうで、女の子たちは全員あの服装で
萩野さんたち男性陣をお客さんとして接待してくれたそうです。
萩野さん、嬉しそうでした。(笑)


このあたりで質問タイムは終了。順番に2ショット撮影会となります。
撮影は隣の部屋へ移って行われました。天井の高いおしゃれな店内で
まだまだ奥に部屋もあり広そうです。スタッフさんに「すごく綺麗で
広いんですね」そう声をかけると、「カラオケルームとは思えませんよね」
と意外な答えが。カラオケ?驚いてみんなで聞き直してみると、
店利用の主目的はパーティーを行うことで、カラオケも完備してあるし、
撮影している奥の部屋にはプールもあるとのこと。プール。(笑)
これを聞いて、前回の盛岡FCイベントで萩野さんが最後までプールに
入らなかったことを残念がり、お茶会の前に行われた食事会2ショット時にも
そのことを話して、萩野さんを笑わせていたお友達のことを思い出しました。
あぁ、ここなら萩野さんのことを落せるプールがありましたよ、某さーん!なんて。(笑)
もちろん、落すなんていうのは冗談ですけれど。(笑)

2ショットはスムーズに進んで30分かからないくらいで終了。
待っている間にテーブルにやって来た司会の井筒さんと
萩野さんの話を少ししましたが、井筒さん、萩野さんのことを
AB型だと思っていたそうです。意外な血液型に、
「典型的なB型に見えるけど、ファンからは」笑いながらそう答えると、
「人とちょっと違っているように感じたのでそうかなと思って(←爆笑)」
とっても素直な井筒さんでした。

ケーキが配られ始めたころ、萩野さんが戻ってきました。
これから朗読会となりますが、ケーキが全員に行き渡ってないのをみて
「もう少ししてから読みますか?(ケーキが)来てからの方がいいよね」
そういって、もう一度質問を受けてくれることになりました。

この時でた質問は「矢沢のカルネ・ノート」について。
撮影のある日にその回の分をその都度書いていたそうです。
「本当に書いているのかなと思って」というファンの方に
「・・本当に書いているのかなってなんだよ、本当に書いているのかなって」
思いきりとまどう姿が可愛かった萩野さんでした。
※黒革の手帖公式HPで公開されている萩野さんの撮影こぼれ話


朗読したのは絵本の【千の風になって】【走れ!ウィリー--すてきなおくりもの】
座ってしまうと後ろから見えなくなってしまうため、「いいこと思いついた」
という萩野さんの提案で、“学校の先生みたいに”前と後ろを行ったり来たりしながら
朗読することに。萩野さんの負担は増えてしまいましたが、おかげで朗読する姿を
よく見ることが出来ました。ここでストーリーを抜粋することはやめますが、
2冊の朗読を聞き終えて私が感じたことは、「愛する人を思う気持ち」でした。
それぞれ立場や状況は違えど、相手を愛し、愛する相手の気持ちを思う。
どちらもノンフィクションで、いろいろ思って心がムズムズするような、
いい朗読だったと思います。

「千の風になって」を読んで、とても素敵な世界だと感じたと語る萩野さん。
それと同時に、「こういった世界を感じる機会にすこしでも感じとれたらいいなと思うし、
感じたその気持ちを忘れないでいれたらいいな」と、思ったそうです。

最初に「千の風になって」。途中休憩を挟んで「ウィリー」を朗読しましたが、
最初に読もうとしていた「ウィリー」を、直前になって「千の風に〜」に変えたのは
物語のテーマを考えてのことでしょうか。「千の風に〜」を聞き終えて、すっかり
重たい気分になったわたし達を、「よし。もうガンガンいくよ!今日は重たい
気持ちにさせたまま帰すからな。覚悟しとけ(笑)」そう言って笑わす萩野さんも、
ちょっとしんみりした気持ちになっていたのかもしれません。動物達の動きが
擬音でたくさんでてくる「ウィリー」は、健気であたたかい話でしたから。

BGMの「戦場のメリークリスマス」が静かに流れる中、
萩野さんの低く抑えた声が心地よく響いていました。朗読中はとても集中した
様子で、瞼を伏せた美しい横顔を一度も上げることはありませんでした。

「ウィリー」を読むまでの休憩中に、こんなやりとりがありました。
スタッフさんから時間が押していることを聞かされて、「それじゃ朗読は
やめて質問とかにしましょうか。やめる?そうしますか?」優しく萩野さんが
会場に問いかけると、参加者からは「朗読がいい」と次々に声があがりました。
それを聞いて、「それじゃ多数決にしますか」自分で言ったものの、
「朗読がいい人?」に多数上がった手を見て、「これどうやって数えるの…」
思いきりとまどう萩野さん。おそらく、会場にいた誰もが『数えるまでなく
大多数の人間が手をあげてます』そう考えたと思いますが、
萩野さんは真剣に困っています。「これ誰か…(数えて)」
スタッフさんに助けを求めますが、やはり必要性を感じないのか
まったく数える気のない様子に、「じゃ、俺が数えるか。いち、に、さん」
すぐに自分で数えはじめます。(笑)そんな萩野さんを見て「数えるまでなく
みんな朗読ですよ」至極冷静にストップをかけるスタッフさんに会場は大爆笑。
「・・・・・・・・。」それを聞いてしばし沈黙していた萩野さん。
スタッフさんに「ピシッ!」と、張り手をする真似をしていました。

朗読中の萩野さんは「瞼を伏せた美しい横顔」なんて、通常ありえない言葉が
さらっと書けてしまうほど存在感があったのに、終わった途端にこの面白さ。
君、永久に変わることなかれ。ずっと私達のお腹をよじれさせてください。(笑)

「それじゃ、質問がいい少数の人の質問を受けようか」
気持ちを切り替えるのが早い萩野さんの提案で即席の質問コーナーに。
質問を募集しますが、残念ながら会場からは手が上がらず、
先に集めていた質問がはいった質問箱から1枚引いて答えてくれました。
質問は、「BBS、掲示板に書き込む方法を知っていますか?」
答えは「もちろん知りません!」。(笑)「見るのがやっと」ということでした。

昼の食事会からはじまったこの日のイベント。
つづくお茶会で、朗読2冊目の「走れ!ウィリー」を
読み終えた後はさすがに疲れた様子で、「眠い」とひと言。
最初にウィリーを読んだ時は、一生懸命で素直なウィリーが可愛くて
しょうがなかったそうで、「だから周りの人はウィリーをみて幸せになる」、
「すこしでも(みんなに)しあわせな気持ちが伝わればいいな」と、
このイベントを企画したそうです。

 「年末はあと赤い靴があるので楽しみに観に来てください。
 今年は米作りっていう大きいのがひとつ終わったので、来年もまたみんなに
 楽しんでもらえるようにいろいろ考えていきますから楽しみにしてください。
 ……。もうちょっと眠い感じ?(笑)寝かしてくれるぅ?ってことで、
 それじゃ、ありがとうございました!

いやに可愛く「寝に帰る」とか言っていた気もしますが(笑)、最後の挨拶に
大爆笑(&拍手)する会場を「ありがとう。ありがとう。ありがとう」と退場。
通路がまるで花道のようでした。

企画・実行してくださったFCスタッフのみなさんも、
各地から集まっていらした参加者の皆さんも、つたないレポを
ここまで読んでくださったみなさんも、お疲れさまでした。
たのしかった当日の様子がすこしでも伝われば嬉しいです。
そして、お茶会終了後のお見送りで、「読んでる途中、
10ページくらい飛ばそうかと思った
。10ページ飛ばしたって
わかんねーだろ多分って思ったね。あはは!」そう言って
最後までファンを笑わせてくれた萩野さん。本当にお疲れさまでした。が、
1ページ飛んでも絶対わかると思いますから、また朗読の機会が
あった時も、きちんと読んでくれるようにお願いしたいです。じゃないと、
どんないい話でも爆笑した記憶しか残らなくなってしまいます…(笑)

本当に本当にお疲れさまでした。


(2005年1月19日 * taira *)

 
     





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