託された希望

GM「まぁ、そう言って拠点まで引っ張られていくわけです。外から見た拠点は要塞のよ    うな感じです……まぁ、要塞よりはもう少し大人しめかな?……敷地が広いと言っ    てもゼネバスハンターの人達も居るからな……タコ部屋に押し込まれますね。」 クラウス「それでは建築学で内部を予測するぞ……3成功だ。」 GM「ん〜ここはこういった収容部屋ばかりが集まっている感じですね……外観から察す    るにゾイド格納庫は割と近い位置にあるでしょう。」 クラウス「出られればチャンスはある、か……」 GM「モニカ「クリス、レオノーラは任せたわ。次の作戦に向けて準備させて置いて。」    と廊下で少し話して去っていくのが分かるかな?」 アンジェ「ぼーっと、地面でも見てましょうかねぇ……」 GM「では、何事もなく二日ほど時間が過ぎます。ちゃんと食事も朝と夜持ってきてくれ    るので餓えもしませんし、 拷問とか尋問もないのでひたすらに暇なだけです。ま    ぁ、装備は取り上げられてるから行動も起こしにくいでしょうが。」 ザイン「砦内部を探索する事は出来ますか?」 GM「外から頑丈な鍵がかかっていますし、警備兵も居るので部屋の中を歩き回るくらい    しか出来ませんね。」 フューゼル「……とりあえず寝てます。や、不貞寝じゃなくて……考え事してる感じで。」 レクス「お守りボーっと見ながら考え事でも。」 アンジェ「抜け殻みたいな感じでいます……なんつーか激情を上手いこと爆発出来なかっ      たもんだから虚脱しちゃった、みたいな。」 ザイン「隊長。私に、あなたの気持ちが分かるだなんて言いません。ですが、これだけは     覚えておいて下さい。以前にも言いましたが。『己の価値観だけを信じての行動     が、最後の最後でプラスに働く事もある』と言う事を。」 アンジェ「……」 クラウス「アンジェ、少なくともクリスのことは…信じてやれ。俺と同じ理由だと。それ      とも、そんなに信用ならないやつか?」 アンジェ「首を振って応えましょう。解ってるけどでも堪えることもある、みたいな……」 GM「では、二日ほど経った日の夜……小さくノックする音が聞こえる。」 アンジェ「 ……おや、なんでしょ?」 GM「レオノーラ「起きてます?……アンジェリカさん?大きな物音は立てないでくださ    いよ?」と、囁いているのが聞こえます。」 アンジェ「……レオ、ノーラ?どうしたの……?」 GM「レオノーラ「今、クリスさんが警備の人達の気を逸らしています……今の内に脱出    を……」」 アンジェ「それって……!……っ、わ、わかった……。鍵は、開いてるの?」 GM「鍵はまだ開けてないですね。少し待て(笑)」 クラウス「助かる。信じてたぜ。」 GM「レオノーラ「モニカ姉……昔はとっても優しかったのに……でも、今は逃げるしか    無いですもんね?」」 ザイン「ふ、まあ彼女も一種の被害者でしょうからね。この世に絶対善・絶対悪なんて存     在しませんよ。あの『カルマ』でさえ、己の理念に従って行動しているとは言え、     我々にこの上なく不快な思いをさせてくれるのは間違い無いですけどね。」 アンジェ「ありがとう……でも、こんなことしてレオノーラたちは……?」 GM「レオノーラ「大丈夫ですよ……それに、これが『贖罪』なんでしょう?」」 アンジェ「……そっか。必ず……必ず、彼女は止めてみせる……ガイロス帝国騎士とし      て!」 GM「レオノーラ「私は頭悪いから分からないけど……これだけは言えるよ……身近な大    切な人だけでも守りたい……って。惑星Ziのみんなが身近な人を守ろうと思えば    ……戦争なんて起きないと思うんだけどなぁ……」」 クラウス「そういう世界だったら、本当にいいんだがな……」 レクス「だが身近な者を守ろうとするから戦いもまた起きる。守りたい人が大切であれば     あるほど、またそれを奪われた憎しみもも強くなる。俺は……それを知っている。」 GM「レオノーラ「ここを出てまっすぐ進めば格納庫だから、多分そこにみんなのゾイド    と『ヴリトラ』が居る……ハズ。」そう言って鍵が開く音がします。」 アンジェ「ありがとう……何から何まで。レオノーラも、危ないと思ったら逃げて、ね。」 GM「レオノーラ「あと、ディオハリコン対応型のデスザウラーも居たけど……あれ、随    分と動かした形跡無いね……パイロットが居ないのかな?」」 アンジェ「……きっと、それが『アンサラー』でしょう。」 GM「そう言って表に出ると……」 アンジェ「……先回りされてた?(汗)」 GM「レオノーラ「……え?」首筋を噛み裂かれて血しぶきをまき散らしながら、そう呟    くレオノーラの姿が目に入る。」 クラウス「だぁぁっ!庇えない?」 GM「部屋から出たときにその光景なので無理ですね。」 アンジェ「……っ!下手人は誰だ!?」 GM「背後に佇むのは黒いドラゴンの様なゾイド……『カルマ』」 レクス「……ッ、レオノーラ!!庇えないまでも抱きとめるくらいは……」 GM「『カルマ』はニヤリと笑って……『わざわざ出してくれるとはな……これはほんの    お礼だ。存分に味わってくれ……死の味をな!』で、翼を広げるとゾイド格納庫の    方に飛んでいきますね。」 アンジェ「――っ!貴様っ!」 クラウス「む、このまま来るんじゃないのか。ならこっちも格納庫へ急ぐぞ!」 GM「レオノーラ「……私を……ダハーカの所へ……あいつを……ヴリトラを倒すには…    …ダハーカの力が……」廊下を血で真っ赤に染めながら呻く。」 レクス「喋るな、レオノーラ。傷に触る。誰か、応急処置はできないのか!?」 クラウス「生きてるなら応急処置してから行こう(苦笑)目標値7しかないが……」 レクス「他に持っている人が居ないようですが……」 クラウス「じゃあ、俺と言うことで……気合いを使って目標値+2で……分かってる。だ      が血くらい止めて行け。失血死なんて格好悪いぞ?と……失敗……振り直しだ      ……1成功!」 GM「成功していれば問題はない。まぁ、太い血管の部分だから直ぐさまちゃんとした処    置をしないとかなり危険ですね……でも、彼女はよろけながらもダハーカの所に移    動してる。」 レクス「取り敢えず俺のマフラーはレオノーラにくれてやろう。首に巻くがいい……きっ     と爺さんからもらった大切な物だったのだろうになぁ……(笑)」 GM「レオノーラ「ありがとう……ある程度持てば問題ないよ……死にたくないけど……    みんなを死なせたくもないの!」」 クラウス「良い根性だ。戦闘で無理はするな。必要な事をやったら手を抜けよ?」 レクス「そういう善意の押し売りはやめろ。逆に迷惑だ。とレオノーラに肩を貸してます。」 クラウス「レクス以外には『先に行けっ!』とは言っておくつもりですが。」 アンジェ「じゃあ、お言葉に甘えて先に行こう。」 フューゼル「逃げるなら追う方向で。」 ザイン「同じく。」 GM「格納庫には機体チェックをしていたのでしょう、モニカ大尉がクリップボード片手    に機体近くに立っていましたが……    カルマ「お前の覚悟を見せて貰おうか?大尉殿?」とカルマの言葉で何があったの    か大体察した模様です。まぁ、カルマをお目付役にしていたのもモニカでしょうけ    ど。」 ザイン「まずいぞ……アレが動き出したら……!」 フューゼル「こっちは……むぅ、乗り込まれたらフェーベめがけて走りますか。」 GM「モニカ「……貴方が付いていながら止められなかったの?……止めなかったのね。    分かったわ。私の覚悟、見せてあげましょう。」とカルマに言葉をかけているね。」 アンジェ「……不味いっ!」 GM「モニカ「私は……出来れば誰も傷つけたくない。それでも立ちふさがるのなら倒す    ……いえ、殺す覚悟は出来ているわ。」」 アンジェ「――黙れ外道。傷つけたくないのなら徹頭徹尾完遂させてみせろ。中途半端な      不殺が一番性質が悪いんだ……モニカ=ミルヒシュトラーゼ、ガイロス帝国へ      の反逆罪で逮捕します!」 GM「モニカ「貴方の考えでは、私はお肉も食べられないのね(笑)目先のことに捕らわ    れてばかり……話にならないわ。アンジェ……貴方はただ命令に従って戦っていれ    ば良かったのよ。難しいことなんか考えないで、ね……」」 アンジェ「……っ!でまあ、私はミェーチに乗り込んでますが……」 ザイン「私は全速力でゴルドスのコクピットに駆け込む。」 GM「では、モニカはカルマに捕まってコックピットに乗り込み『ヴリトラ』を起動させ    ます。そして『カルマ』は『ヴリトラ』と合体して……その場に佇む。」 フューゼル「カルマ……姉さんは返してもらう。そして……いや、もはや言葉にするだけ       無駄。今は……止める!」 GM「カルマ「俺が諸悪の権化か?(ニヤリ)思いこみってのは怖いねェ(ニヤリ)」」 ザイン「あのおしゃべりトカゲは私としても邪魔で邪魔で仕方が無い……」 GM「モニカ「無意味だって事を教えてあげるわ。遠慮なく攻撃しなさい。」」 アンジェ「ガイロス帝国軍人として、ゼネバスハンターとして、騎士として、貴女の行い      を許すわけには行きません……負けませんよっ!」 ザイン「隊長。単純に火力勝負になれば、我々ではどう足掻いても不利になります。ここ     は、相手に自由に動かせない様にしましょう!」 クラウス「元々格納庫だから狭いだろうけどな。」 GM「大体五ヘクス……250m四方と考えてくれ。」 レクス「結構広いですが……戦いにくいですね。」 GM「モニカ「重力場制御型空間偏向歪曲防御スクリーン展開……」」 ザイン「む?何だアレは……強烈な重力異常感知!」 アンジェ「攻撃していいのなら……接近して格闘攻撃!」 GM「攻撃すれば分かるけど……攻撃が相手に届かない。」 アンジェ「……距離を遠ざけられているのか。ゴル○ィオンハンマー寄越せっ!」 ザイン「隊長、攻撃が当たりません!全て奴の周囲でそれてしまいます!」 GM「カルマ「無駄無駄無駄無駄ァ!はははっ!無駄なあがきをする人間を見るほど楽し    いことはないな!」そして数十秒そう言ったことを繰り返しているが……その間モ    ニカは攻撃してこないね。」 レクス「向こうも攻撃出来ないのか……?」 GM「いや、そんなことはないけど(笑)」 アンジェ「卑怯者ーずるっこー」 ザイン「ぬうぅ……ビーム、レールガン、ミサイル、マシンガンも通じない……」 GM「モニカ「……気が済んだ?……せめて苦しまないように死になさい。カルマ、出し    惜しみは無しよ。」」 ザイン「あの兵器、空間を曲げて攻撃を回避出来るのか……これは思った以上に、大きな     収穫になりそうだ。果たしてこの事を報告するのは、共和国のためなのだろうか     ……?」 アンジェ「くぅっ……!絶対に勝てないゾイドなんていない!最強なんて存在しない!だ      からぁっ……!」 GM「レオノーラ「そう!最強のゾイドなんて存在しないっ!『フィールドディスラプタ    ー』起動!」アジ・ダハーカに搭載されていたフィールドディスラプターでヴリト    ラの展開していた防御スクリーンが破壊されていきます。    モニカ「っ!……でも、その程度でこの『ヴリトラ』が止まるワケじゃない……    っ!」」 アンジェ「ありがとう、レオノーラ!これで……!止める!止めてみせる!いつだって、      戦争を止めるのは、終わらせるのは力じゃない!『人の想い』なんだからっ!」 GM「モニカ「なら……止めて見せてみなさいっ!」と言うわけで、会話の間に二人とも    到着しておいて良いですよ。」 レクス「あぁ……止めてみせる!」 クラウス「その為に俺達が居るんだからな。」  戦闘開始である。  格納庫と言うことで極至近距離での戦いとなる……と言っても五ヘクス四方はあるのだ が。  戦場の狭さがスネークハンターズの行動を制限するが泣き言ばかり言っているわけには 行かない。  指揮でザインが一ゾロを振り主導権を握る。 GM「では、こちらの移動ターン……ダミーオーガノイド発動!」 クラウス「ところで、ダミーオーガノイドのフリーズってどんな状態になる?」 GM「行動不能状態……一ターンの間回避行動も攻撃行動も行えない。となります。でも、    矛盾がなければゾイド特殊能力とかは使える、としておこう(笑)」 アンジェ「『フィールドディスラプター』はどれくらい持ちます?」 GM「アジ・ダハーカの出力は10だから……三ターンですね。それまでにスクリーン発    生器を壊した方が良いかと。」 レクス「フィールドディスラプターのせいでレオノーラから0〜1の範囲はEシールド使     えないんですよね?」 GM「Eシールドもブリッドキャンセラーもエネルギー兵器化された格闘も駄目ですね。」 クラウス「……システムがフリーズしたときに狙うのが上策だろうな。システムフリーズ      の判定はいつ?」 GM「ダミーオーガノイドを使用した次の移動ターンの頭ですな。」 クラウス「……全員一ターン目は全力回避、または全力防御で(笑)」 アンジェ「何か策が?」 クラウス「通常時だと相手に挑発でもしない限り当てるのが難しいので相手の攻撃力を考      えると少々不利かと。」 レクス「フリーズ判定、気合いで上げてきそうですよねぇ……」 クラウス「そこは挑発するから(笑)」 アンジェ「……そんなら戦術指南にしたがって……格闘攻撃受けない位置で全力回避かな      ぁ(笑)」 フューゼル「では、同じく距離を取って全力回避で。」 レクス「同じく全力回避です。」 アンジェ「あ、しまった!レオノーラ孤立させてる!」 フューゼル「レオノーラのフィールドディスラプター壊されると……」 クラウス「俺が盾になるから大丈夫だ。」 アンジェ「あう、クラウスかっこいい……(笑)」 レクス「惚れそう(笑)」 GM「カルマ「……かつての仲間同士が殺し合いか!最高の眺めだな(ニヤリ)」」 フューゼル「……っ!黙れっ!」 GM「じゃあ、ダハーカにペネトレイトホーン、グラビティクラッシュクロー×2で攻撃    ……10.8.7成功だから……レオノーラは負傷のため回避判定は出来ないので    ……33.30.29点のダメージが……胴体と頭と胴体だね。」 アンジェ「……うわ(汗)」 クラウス「胴体装甲95あるみたいだから二発くらいは平気だろうが……頭は庇わないと      やばいかっ……誰か気合いをくれ。」 GM「レオノーラ本人がダメージで戦闘不能になるからねぇ。」 アンジェ「気合いがないと庇えませんからね……」 クラウス「さっきの気合いと振り直しがきいてまして(苦笑)」 フューゼル「気合い一点融通します〜」 アンジェ「同じく一点融通〜根性って便利(笑)」 レクス「同じく融通します。」 GM「電磁パルスキャノンでフューゼルを攻撃……一ゾロで17成功、10成功、9成功。」 フューゼル「一ゾロですかっ!?」 GM「で、アンジェに荷電粒子砲……最低射程割り込んでるから……12成功(笑)」 アンジェ「目の敵にされてる……」 GM「放熱器兼用大型プラズマブレードアンテナでレクスを攻撃……9成功です。」 レクス「何回攻撃して来ますかっ!?」  驚異的な相手の攻撃は全力回避の甲斐あってかレオノーラを庇ったクラウスとフューゼ ルが一ゾロ命中でダメージを受けただけである。 クラウス「頭はげたーっ(笑)」 GM「おおう、剛毅だ(笑)クラウス本人には右腕にダメージね。」 クラウス「ダメージ受けたから『パイロットが受けたダメージ/3』をペナルティに過剰      加減速判定か……失敗。ていうか、成功できるかっ!(笑)まぁ、攻撃終わっ      てるから意味はないが。」 アンジェ「頭部ヒットは怖いなぁ……」 クラウス「ぐっ!!……ったく、効くぜぇ……レオノーラ、もう少し頼む!」 アンジェ「とにかく被害は最小限に抑えた!」 レクス「よし、次のターン……頼んだぞ、クラウス!」 クラウス「当てるのはペナルティが半分ならそれほど難しくないから破壊はほぼ確実に出      来るだろう……で、その次にどうやって倒すか頭いてぇ(苦笑)」 アンジェ「ダハーカが落ちる前に決めないと……とりあえずフィールド発生器撃破かな?」 レクス「クラウスはまだ大丈夫か?」 クラウス「後二発を喰らう頃には離れて良い様にしておくさ。ダミーオーガノイドのシス      テムダウン判定には挑発するぞ。」 GM「……うわ、システムダウンしたよ(苦笑)」 アンジェ「良しっ!」  その後全員が全力攻撃や全力射撃などで命中精度を上げ装備を狙う。レクスが全弾命中 させ装備を破壊する。しかも一発胴体にクリティカルを発生させるが……それは『被弾係 数考慮傾斜装甲』で無効化される。 (レクス「やっぱ隊長が決めなきゃ面白くないですし。」  アンジェ「直前まで考慮してたのにぃ……落ち着け……」  クラウス「だからボスに傾斜装甲をつけてはいかんとあれほど……(笑)」  GM「モニカ「その程度でヴリトラを倒すつもり……?」」  レクス「あまり侮っていると後で後悔する事になるぞ?」  ザイン「ふ……やはり力と言うものは人の目を曇らせる様だな……」  クラウス「だが、それなりの力はある、か。これからが勝負だな。」  アンジェ「……全ての行動は勝利への布石、余裕が油断を生み、油断は慢心に、慢心が       敗北へ通じる……大尉、その台詞は貴女の命取り、ですよ……」)  システムダウンしている為全く回避行動すら行えない『ヴリトラ』の胴体を狙い攻撃を 集中させるスネークハンターズの面々。 (GM「モニカ「……っ!なかなかやるようだけど……その程度で私の覚悟を上回るとは     思わないことねっ!」」  アンジェ「……私一人では、無理です。でも!私には仲間がいます!仲間の想いを全て       合わせて、貴女の覚悟を超えましょう!」  GM「カルマ「……まだまだこんなモンじゃねえよなぁ?」     モニカ「カルマ……装甲の再生を!」」  ザイン「なっ!?奴の機体の装甲が見る見るうちに修復されていきます!」  アンジェ、レクス「だったら修復するより早く攻撃すればいい!」  ザイン「絶対諦めない、ですか。隊長のそう言う所は頼りになりますね。」)  全員の集中攻撃の結果、このターンでヴリトラの胴体装甲は0となった。 アンジェ「……意外に剥げるの早いなぁ。」 クラウス「部位狙いだし。」 フューゼル「この人数で狙えばこんなモノでしょう。」 GM「と言うことで指揮判定……の前に。全員『威圧』するぞ!」 アンジェ「……来たー(汗)」 GM「全員抵抗しやがれー(笑)ついでにヴリトラを近距離に捕らえている人は更に−1    ね。これも威圧の効果だけど効果が違うので重複可能です。」 クラウス「えげつねぇ……(笑)」  圧倒的な中枢耐久力を誇る『ヴリトラ』の威圧だが、アンジェ、クラウス、ザインの三 人が抵抗に成功する。  指揮判定もザインは気合いを消費し勝利をもぎ取る。 GM「モニカ「くっ……流石に防御を考えなくては無理かっ!」    カルマ「装甲を修復するくらい待てよ……まぁ、いざとなれば脱出するが……」」 クラウス「レオノーラ、もう大丈夫だ。良くやってくれた。下がれ!」 GM「応答ありません。レオノーラの体力の限界だったのでしょう。あ、ディスラプター    は停止していますよ(笑)」 レクス「応答無し……きっと中で真っ白に燃え尽きて死んだんだな(笑)」 GM「死んでは居ないぞ(笑)」 フューゼル「……姉さん……こんな……こんなことまでして作った世界に一体どんな価値       があるというのですか!」 GM「モニカ「なら……大半の人間がその目的すら忘れて戦争に明け暮れる今の世に価値    があるとでも!?……認めない……そんなの絶対に認めないっ!」」 フューゼル「じゃあ……姉さんが作った世界に、姉さんの守りたかったものは残っている       んですか?」 GM「モニカ「……残っていないから……こうして作ろうとしているのよ。」」 フューゼル「姉さん。国は人です。例え政府を潰しても…人が居る限りはまた再興される。       あなたは……世界中の人間を殺すつもりなのですか?」 GM「モニカ「人間がそこまで愚かだと思う?私は人を信じたい……でも、国は信じられ    ない……それだけよ。」    カルマ「いいねぇ……狂気と紙一重の情熱。たまらねぇぜ(ニヤリ)」」 フューゼル「だったら、こんな方法をする必要は無い。こんな方法でやれば……人の心は       恨みと憎しみに満たされる。そうしたら……戦争なんて終わらないよ。」 アンジェ「……貴女のアナーキズムの為に、ガイロス臣民全ての帰る場所を奪うつもりで      すか、大尉……!」 GM「モニカ「私が間違っていると思うのなら……貴方のやり方で変えて見せなさい!口    で言うだけなら何とでも言えるから……!」」 アンジェ「……そんなアンチヒーロー、認めるわけにはいきませんっ!倒します、みんな      の想いで、貴女の心を折り砕いてみせます!――そしてカルマ!絶対に逃がさ      ない!負の遺産は……次代には遺さない!」 GM「カルマ「俺を殺すつもりか?やって見ろよ……出来るモノならなぁっ!」」  主導権を取ってはいるが前のターンにヴリトラと隣接していたアンジェは阻止され近接 戦闘を余儀なくされる。また、威圧されたり、胴体の中枢が破壊できるほどの火力のない メンバーは援護に回ったため今回攻撃するのはアンジェとフューゼルのみとなった。  カルマの特殊能力『装甲再生』で胴体装甲値を多少修復し、防護点を復活させるヴリト ラにアンジェは果敢に格闘攻撃を仕掛ける。胴体を狙ったそれは再度胴体装甲を削りきる が分厚い中枢に阻まれ破壊することは出来ない。  フューゼルの攻撃も同じく胴体中枢を破壊できるほどのダメージは無かった。 GM「ザインにリミッターカットハイパー荷電粒子砲を……出目悪いなぁ……9成功。」 ザイン「私は回避の目標値7しかないのですが……失敗。」 GM「では、55点が左後足ですね。」 アンジェ「……うわ。」 ザイン「……6点が中枢に来ただけですね。中枢破壊は無いですが……転倒しました。」  その後クローでの握りつぶしがアンジェとフューゼルを襲うが、アンジェは気合いを消 費して目標値を上げぎりぎりの線で回避。フューゼルはダメージの無効化で回避したこと にしてその攻撃を凌ぐ。  更にフューゼルに格闘攻撃が命中するも胴体装甲が半減する程度で被害は思ったより少 ない。 四ターン目  ヴリトラは指揮判定の前に威圧で全員に−1の修正を付ける。  今回は一差でモニカが主導権を握る。  フューゼルは阻止を恐れその場で停止し全力回避。レクスは動かずに攻撃する構え。ザ インは転倒状態から伏せに移行する。アンジェも阻止されるために動かず全力回避。クラ ウスも全力回避でこのターンは防御に徹する様だ。  ヴリトラの荷電粒子砲でザインは46点ものダメージを受けるが、運良く胴体に当たり まだまだ許容範囲内だ。アンジェに格闘攻撃の角、爪、爪の三連撃が襲いかかり、その内 一発がクリティカルしてしまう。だが、それは気合いでダメージを無効化し事なきを得る。  フューゼルにはパルスキャノンの三連撃が襲うがインスタントシールドの瞬時展開など で防ぐ。クラウスにプラズマブレードアンテナでの攻撃が襲いかかるも危なげなく回避、 そして一差で命中しただけに終わる。レクスは第六感を使用して回避。 (ザイン「大佐殿、私の後続は用意して頂いているんでしょうね!?」  GM「その頃のハンス「ふぅ……夏と言えば西瓜だな!……ん?何か聞こえたようだっ     たが……気のせいか!」」  アンジェ「うわー馬鹿キャラだー(笑)」)  このターン攻撃回数が残っていて全力回避を宣言していない唯一のキャラ、レクスの攻 撃は自動命中などが発生するもそれに合わせるかのように一ゾロ回避などを叩き出し、更 にミサイルは迎撃レーザーなどの防御装備に打ち落とされ防衛網を突破できない。結局、 胴体中枢に23点のダメージを与えただけに止まる。 GM「中枢判定の目標値7か……『不死身』の効果で+5すれば12だ。振る必要はない    ね。」 クラウス「よし、それを挑発するぞ!」 GM「レクスの中枢判定に挑発か!」 アンジェ「……頼む……頼む!」 GM「……あ、失敗した。『不死身』で大破を無視しますわ。」 レクス「ちぃっ!しぶとい!」 アンジェ「しかし……勝機が見えたっ!」 GM「カルマ「所詮コイツの憎しみもこの程度か……ディオハリコンのエネルギーはたら    ふくご馳走になったし……そろそろ潮時だな。俺のことを知っている奴が居ると厄    介だからみんなまとめて消えて貰おうか(ニヤリ)」    モニカ「何を!?」」 アンジェ「何するつもりだ……?」 GM「カルマ「お前も『駒』でしか無いって事だ。あばよ。」と言うことでカルマは合体    解除して飛んでいきますね。気合い4点消費して撤退。あ、敵が一体逃走と言うこ    とで全員士気判定。成功すれば気合い+1です。」 フューゼル「カルマっ!」 GM「モニカ「そんな……ディオハリコン反応炉の制御が……」    カルマ「みんな消えて貰う、って言っただろう?跡形もなく無くなりな!お似合い    の末路だぜっ!」」 フューゼル「めっさ殴りてぇ……カルマめっさ殴りてぇ……」 ザイン「ふむ。彼奴は一体何を企んでおるのか……だがいずれにせよ共和国……いや人類     にとっての障害になり得るだろう。目的云々以前に、あれだけの『力』を持って     いれば……必ず争いのタネになる……」 クラウス「ディオハリコン反応炉の制御が出来なくなったのか……爆発したとしたらどれ      くらいの規模で被害が出るんだ?」 GM「えーと……誰かゾイド工学技能持ってる人居る?成功したら爆発の規模教えてあげ    る。」 フューゼル「……3成功ですが。」 GM「ゲフィオン山脈の形が変わります。」 アンジェ「……うわお!」 ザイン「む?凄まじいエネルギー値を観測。見たことも無い数値だ。凄すぎて何が起きる     か、私には分かりません!」 フューゼル「ええと、コクピットに取り付きは……?」 GM「阻止、突破で即決だな……モニカはみんなを吹き飛ばしたくはないわけだし。つか、    ここまで来て全員死ぬのは無意味すぎるからね。死ぬのは少ない方がいい。」 フューゼル「気合い使って……12成功ですが……」 GM「18成功。捌いた(笑)」 アンジェ「……GM、ここで必殺技使って、胴体中枢反応炉ごと消し飛ばせる?」 GM「んー……では、一撃のダメージがこちらで設定した一定量を超えられたら可能、と    しましょう。」 アンジェ「――山ひとつ?上等!全部打ち消してみせます!ミェーチ!これが乾坤一擲、      最後の大勝負!付き合って!GM、必殺技の組み直しは良いですか?」 GM「まぁ、かなり甘いが気合い三点で可としましょう。」 アンジェ「威力を高く威力を高く……」 GM「モニカ「……滑稽ね。自分一人で思い詰めて結局無駄なあがきを続けて……因果応    報、か……フューゼル、貴方は生きなさい。貴方は私と違って汚れていない……血    で汚れては居ないから胸を張って……」」 フューゼル「駄目だよ!言ったじゃないか!姉さんにはまだやる事があるんだ。死んだ人       にはどんな思いだって届かないんだ!だから……だから……隊長……こんな       こと頼めた義理じゃないかもしれない……だけど……お願いします、姉さん       を助けて!」 アンジェ「――うるさい、うるさいうるさいうるさい!誰も死なせない!もう誰も!だか      ら泣き言を言うんじゃない!」 GM「モニカ「レクス……私のエゴのために貴方の家族を……いくら謝っても済まないこ    とは分かっているわ。だけど……レオノーラは許してあげて。あの子は……私と違    って優しいから。ザイン……共和国とガイロス帝国が元凶だと思っていたけど……    戦争を始めた罪悪は惑星Ziの全員で負うべきよね。人のせいにして……現実から    目をそらしたって意味はなかった……ハンスさんに宜しく言って置いて下さい…    …」」 ザイン「大佐に宜しく、だなんて言われてもね……あなた自身の手でその言葉は伝えて頂     きたい。」 GM「モニカ「アンジェ。昔から貴方は自分の正義感に忠実だった……貴方が羨ましかっ    たのかも知れないわ。でも、その方向が一つずれただけでこの有様……私にはお似    合いね……でも、貴方達を守れるのならそれも悪くない……」」 アンジェ「――大尉っ!こんなとろで死んで罪が償えると思わないでください!貴女は生      きて、生きて生きて生き抜いて、そうやって人生を贖罪に当てるべきなんです!      もう誰も失わせないっ!」 GM「モニカ「クラウス。戦争の犠牲者の貴方に言う必要はないけど……復讐や恨みなん    か何も産まないわね。貴方は何かを生み出して……出来れば平和な世の中を……」」 クラウス「黙って聞いていよう。」 レクス「……爺さん。一度は復讐に身を焦がした俺が頼めた義理じゃないがそれでも頼む。     隊長に……アンジェに力を貸してやってくれ……とお守りに祈ろう。つーわけで     隊長にお守りの効果を譲渡。部位狙いに使ってください。」 ザイン「ミルヒシュトラーゼ大尉……死んで、逃げる事は楽なのですよ……全てを背負っ     て生きる事がどれほど辛いか……あなたに分からないはずはないでしょうに…     …」 GM「モニカ「罪を償う為に生きる……その覚悟をしていないわけじゃないわ……でも、    空戦ゾイドを……いえ、私しかヴリトラを操れない。だから、このこと死ぬのは私    の役目、よ。」」 クラウス「確実に助かる方法はそれだが……」 GM「モニカ「貴方達の生に幸があらん事を!」……モニカのカリスマ発動……全員3点    回復してー」 アンジェ「――これは?母さんからの送信ファイル……?母さん。あの時に、私にこれを      託してくれたんだ。中身は……必殺技マニューバー。不完全だけど……私の必      殺技マニューバーと合わせれば!……ミェーチ!泣いても笑ってもこれが最      後!一発で決めるよ!みんなの想いを、この剣に……『極光輝く、流星の剣』      ――!!……よし。気合いを計八点使って、必殺技使用。更に、ミェーチの残      った気合いと自分の気合いを全部使う!目標+5!それから高レベルシンクロ      発動!これで威力、命中+5!」 レクス「隊長に気合いを四点渡します。そしてカリスマで回復したら目標値+1を!」 クラウス「同じく目標値+1の援護を。」 ザイン「私は残った気合いを全部隊長に!」 フューゼル「気合いがないので目標値+1の応援だけで……」 アンジェ「……目標値48の威力48だ!……(出目1.2.4)45成功!合計93点      のダメージっ!」 GM「ああ……そこまでダメージ来れば……胴体はおろか機体全部を分子レベルまで分解    して……と言うのは冗談だが(笑)」 アンジェ「月をも砕き、星をも穿つ!宇宙の果てまで、吹っ飛べ――っ!」 GM「胴体の反応炉を根こそぎ吹っ飛ばして……放出されるはずだったエネルギーが一条    の光となり大気圏外まで飛び出していく……」 アンジェ「……しばらく、残心の姿勢で。んで、ぼろぼろとCAが剥離して、右のバスタ      ークローがひび割れ崩壊していくの(笑)」 GM「モニカは……そうだねぇ……ゾイドとある程度シンクロして操縦するから気絶だな。    そっちの方が美しい(笑)」 フューゼル「コクピットに駆け寄ります。」 GM「おぉ!体力判定成功しちゃったよ……生きてます(笑)」 フューゼル「ひでぇ、このGMマジでひでぇ……」 アンジェ「……ミェーチがスリープモードに入ったのを確認して、降りよう。んで、大尉      のところへ……」 フューゼル「姉さん……良かった……良かった……」 クラウス「……満足そうにその光景を眺めるか。」 レクス「じゃあレオノーラの様子でも見ますかね。」 GM「レオノーラもクラウスの応急処置のお陰で命が危ないようには見えませんよ(笑)」

真の敵

クラウス「一旦うつむいた後もう一度顔を上げるとそこから表情が消えている。イカロス      を無造作に動かし……『アンサラー』に乗り込むぞ。」 アンジェ「……?何を?」 クラウス「……コード入力……久しぶりだな、ルシファー。」 フューゼル「うわー?うわー!うわー!?」 アンジェ「……?何?何が……?」 ザイン「なんだか楽しい事になってきましたね……」 クラウス「今まで黙ってて悪かったな……俺もこっち側の人間だ。」 アンジェ「……クラウスっ!それはどういうことです!?……今まで、騙していたわけで      すか!」 クラウス「騙していたことにはなるんだろうな。もう少し早くお前達から離れた方が良か      ったのかもしれないが……」 フューゼル「く、とりあえず……姉さんを……」 レクス「同じくレオノーラを……」 アンジェ「……そうですか……では私の敵ね。」 クラウス「ただし……相手はガイロスだけじゃなく、全世界だがな。モニカやクリスはガ      イロスさえ潰せば良いと考えていたようだが…それだけじゃダメだ。その程度      のことでこの戦争は止まりはしない。」 アンジェ「全世界。大きく出たものね。いくらそのゾイドが強くたって、世界を相手にで      きるわけじゃないでしょう。最強のゾイド、無敵かつ不敗のゾイドなんていな      いんだから。」 GM「例によってキメラを操れるのでかなり良い勝負は出来そうです。ちなみにこの拠点    にもキメラゾイドは約二百機配備されていますから、クラウスは自由に使うよう    に。」 クラウス「了解。」 フューゼル「なるほど……世界ですか。確かに、それで戦争は無くなるでしょうね、人ご       と……一体どれほど業が深いんでしょうね、人間は。」 クラウス「皆が皆相手を憎み、殺せと言う中で……戦争を止めようという言葉はかき消さ      れる。ただ国を一つにするとかそういうことじゃダメなんだ。一人一人が考え      なきゃな。」 アンジェ「それでも、それでもいつか争いは止まるわ。誰だって、本当は誰も傷つけたく      ないんだから……今なら遅くはないわ。その機体から降りて……全世界を相手      に戦う悪の魔王。そんなものを許せるわけないじゃない。」 クラウス「俺達はその手伝い……この言い方は良くないか。きっかけの一つをつくってみ      るていうことだ。」 アンジェ「……その為に、死ななくていい何人の命が死ぬと思ってるの……?」 クラウス「アンジェ……ただ、俺はその考えが正しいからと思ってここに座っているわけ      じゃない。」 アンジェ「……じゃあ、どうして?」 クラウス「戦争が憎い……俺は、戦争孤児『らしい』が、記憶がない。スクールに奪われ      た。あそこは優秀なパイロットをつくるなどとぬかして……その実、人体実験      場だったのさ。」 GM「誰もその設定に触ってくれなかったからなぁ……完全無視されたよね(笑)折角ル    ードヴィヒも出して置いたのに(苦笑)」 クラウス「ルードもあそこで薬漬けにされた。俺はまだマシな方だったかも知れない……      脳味噌に色々と細工をされた『だけ』で済んだからな。」 アンジェ「……あなたも、復讐の為に戦うの?」 フューゼル「憎んでも……何も変わらない。失ったものは……戻る事は無いというのに。」 クラウス「ターゲットの顔をみたら差し違えてでも殺す暗示、だとよ……ふふっ……」 アンジェ、フューゼル「……」 クラウス「ガイロスは俺がゼネバス派の子供だったからそんな事をしたらしいな。で、ゼ      ネバスに身を寄せた俺達をゼネバスはどう迎え入れたと思う……?」 アンジェ「……どう、したの……?」 クラウス「道具だ。物だ。人間としてなんてこれっぽっちも見ちゃいない……国ってのは      何なんだ?」 アンジェ「それは……人の集まりよ。自然法に則って、人々が生存するために作るシステ      ム……」 クラウス「国ってのは……自分を生かすためにはどこまでも残酷になれるもんだな。」 アンジェ「私たちは『国』を作るから人として在れる。国の無い、共同体を持たないのな      ら、それは獣と同じよ……!」 クラウス「そこからはみ出している者には少しの慈悲も持ち合わせちゃいない……」 クラウス「それでも、平和だったらそんなことはなかったのかもしれない……俺は…戦争      がこれ以上、少しでも、長引くのが嫌になった。」 アンジェ「……国家が無ければ、人間だってすぐに潰えてしまう。最大多数の最大幸福、      そう習った……だから!国の枠組みを破壊しようとするものに冷たいのは当然      じゃない!不満があるのなら、合法的に枠組みを変えればいい!確かに共和国      に較べれば問題も多いけど……この国にだって民主主義があるのだから…      …!」 クラウス「枠組みを破壊する?戦争で国を吸収され、その子孫として生まれ、戦争で親を      殺された俺は枠組みを破壊するなんてこれっぽっちも思っちゃ居なかった。考      えたことさえなかった。」 フューゼル「違いますよ、隊長。国は人があるから存在する。国とは人そのものなんです。       だからゼネバスの人間はガイロスの中に居ても『ゼネバス』だったのですよ。」 アンジェ「……でも、でも、帝国が無くなれば、私たちガイロス人は……私たちだって、      ゼネバスの民と同じようにはなりたく……あ……」 クラウス「戦争は人を狂わせる……そして狂った人に狂わされたやつが出てくる……俺は、      これ以上戦争がみたくない。止めるためなら何でもする……」 アンジェ「……だ、だって、だってそれは。違う、違うの、私たちは、そんな、そんなこ      と……」 クラウス「……俺が戦いを挑む前に、仲間がマスコミを掌握して全ての人に映像を見せる。      自分たちがやってきたことを。単なる被害者じゃないということを。」 アンジェ「やめ……止めて、お願い……止めて……」 クラウス「その後で俺が戦う力を一時的にでも挫く……うまくいくかは分からない。だが      ……そうでもしなければ納得できない。」 アンジェ「いきっこない……そんなんじゃ、上手くなんかいかない……力で抑えつけたっ      て、無理が来るだけ……でも、ああ、私は……解んない、わかんないよぉ……」 クラウス「……お前達と一緒に居た時間は悪くなかった。出来れば、これ以降会いたくな      いが……たぶん、俺を止めに来るんだろう……と、言いつつデータ転送。ここ      から割と近くの場所が表示されている……これから俺はグウィネヴィア本部を      潰してくる。どうしても俺を止めたいなら、八時間後にそこに来い。」 フューゼル「ええ、止めますよ。仲間の凶行は……なおさらね。」 クラウス「戦争を延々と続けさせようとするやつら……あいつらを野放しには出来ない…      …」 アンジェ「……殺すの?みんな?」 クラウス「……恐らくそうなるだろうな。」 アンジェ「……いくら、『グウィネヴィア』が悪だとしても……殺させるわけには、いか      ない。罪は、償わせないと……」 ザイン「自分の中で整理が付いたのか、黙って行く末を見守ろう。」 クラウス「この後この施設は吹っ飛ばす。離れておけよ。と、いうわけでキメラを引き連      れて倉庫から出ていきます。」 アンジェ「……世界を平和にしたいのに、世界の敵を殺すだなんて本末転倒。それじゃあ      貴方たちが嫌ったものと、おんなじじゃない……」 フューゼル「クラウスさん……ちょっと厄介ですね。とりあえずは……修理をする余裕が       あれば良いのですが……」 クラウス「では、この施設を荷電粒子砲で薙払って……」 GM「今回はここまでだな。経験点は10点差し上げよう(笑)」
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