現代人の法話 
〜 僧侶は何のためにいる? 〜

 

小学校の自主学習「街探検」で子供達がお寺にやって来て質問された。「お坊さんて、普段は何をやっているの?」…子供達に分かりやすく答えるにはどうしたら良いか、少し考えて「和尚さんは仏様のお手伝いをしています。例えば…」と答えた。

考えると正直、二人の和尚で、色々な事をやっていると思う。鐘撞きから始まって、毎日の読経、お掃除、草取り、ご法事、ご葬儀、事務仕事、各所の営繕、月一の講話の会、他所のお寺のお手伝いやご法話、刑務所等への出講、諸仏教団体の活動や会議等々。しかしこれらを煎じ詰めると仏様のお手伝い≠ノなると思う。すなわち大切な方を亡くしご供養されたい方のために仏様になり代わって誠心誠意、読経し、ご葬儀やご法事をおつとめする。お寺やお墓を皆さんに気持ち良くお参りしてほしいという仏様の願い、そしてご本尊様の周りはきれいにしたいという自らの思いで各所をお掃除し営繕する。法話や法要を通じて、仏様の御教えを広く皆様にお伝えするためのお手伝いをする。世間の価値観が大きく変化しても、仏教に、心の支え、道しるべ、そして安らぎを求める心は変わらないと信じる。

来る十月には皆様のお力添えを戴き正式な就任式である晋山式≠おつとめする。「僧侶は何のために存在するのか?」→「尊い仏様のお手伝いをするため」この自覚、誇りを持って、ご縁の皆様のお役に立てるよう精進していきたい。




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