満月



8月も下旬になりました。お盆もペルセウス座流星群も終わって、夏も終わりに近づいてきました。子供たちの夏休みも終わりに近づいてきたし、夏の主な行事が終わったような気がします。でも暑さは、まだまだ続きますね。

  この時期、見ておきたい天文トピックは何かありますか?

今日は満月です。星空は見られません。ところで今日、ちょうど満月になるのは、今夜の21時頃です。実は、ピッタリ満月になる時刻が夜で、一般の人が起きている時間帯になることは、めったにありません。

   今夜晴れれば、21時に、ピッタリまん丸の月が見られるわけですね。

肉眼で見る分には、ピッタリ満月から、12時間ぐらいずれても丸く見えます。でも天体望遠鏡で見ると、欠けているのがわかります。ピッタリ満月は、太陽の光が真正面から当たるので、クレーターに影ができません。地球で言えば、太陽が真上にあるようなものです。東か西側の縁に、影のあるクレーターが見えれば、満月ではありません。

   今夜21時に、天体望遠鏡で月を見ると、どこを見てもクレーターに影がないのですね。

そこが難しいところで、月の東側と西側には、影のあるクレーターはありません。でも、月の上側に影のあるクレーターが見えます。太陽と地球と月が、ピッタリ一直線上に並べば、影のあるクレーターは、どこにも見えなくなりますが、そのときは皆既月食になります。ピッタリ、一直線に並べば、地球の影が月面に映るのです。今回の満月は、月が地球の影の下側を通過します。そのとき天体望遠鏡で見ると、月の上側が欠けて見えます。

8月22日 21時の満月と地球の影の位置


   天体望遠鏡で月を見ると、そこまでわかるのですね。

天体望遠鏡って、けっこう、すごいんです。月は地球に一番近い天体ですから、よく見えて当然なんですけど。

   そんな見えるのなら、天体望遠鏡が欲しくなりますね。でも、一般家庭だと、置き場所に困りそうです。

昔の天体望遠鏡は、前に対物レンズがある屈折望遠鏡か、後ろに反射鏡がある、ニュートン式反射望遠鏡しかありませんでした。それらは、筒が長いので、場所を取ります。三脚の部分も長くて大きくて、置き場所に困ります。ところが、最近は、マクストフ望遠鏡といって、前にレンズがあって、後ろに反射鏡がある筒の短い望遠鏡が一般の人でも買えるようになりました。足もコンパクトにしまえます。
以前、天体望遠鏡の話のときに紹介しましたが、レンズの直径が約13cmのものが、一式7万円ぐらいで買えます。直径13cmはけっこう大きいです。屈折望遠鏡とすれば、一般の人が買える最大口径で、筒の部分だけでも数十万円します。

   それが一式で、7万円ですか?!

中国製ですが、最近の中国製望遠鏡は、コスパがすごく高いです。リスナーのみなさんも、安くてよく見える天体望遠鏡、探してみてください。

      5月30日の天体望遠鏡の話 参照











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