2001.6.8
TBSラジオ『荒川強啓デイキャッチ』。毎週木曜日のコメンテーターは堀井憲一郎さん。珍しい体験をした人から電話を募り、何本電話がかかってくるかを堀井氏があてる企画がある。7日のお題は「補償としてお金を貰いました」だった。
「25年くらい前、パトカーに追突されて20万円貰いました」「タクシーの順番を酔っ払いに譲って1万円貰いました」「交通事故の示談金で1200万円(!)貰いました」「日照権で50万円貰いました」など、もらった話が続々と出てきた。
思い出したことがあるので、23人目としてここで発表したい。
10年くらい前、アパートで一人暮しをしていたころの話。日曜日の夜8時過ぎにチャイムが鳴った。出てみると新聞の勧誘。そのころは眼が廻るほど忙しくて新聞を読む暇は無く、職場で同僚に（ラ・テ欄だけ）見せてもらえば充分だった。だから要らないと断ったのだが、なかなか引き下がらない。10分くらい押し問答の挙げ句、勧誘員は財布から1万円札を取り出すと――
「3ヵ月だけ取って。これで払ってよ」
ときた。当時の新聞代3ヵ月分は1万円に少し足りなかったと記憶している。どうやらあと1軒でノルマクリアあるいは報奨金獲得だったらしい。ハンコを押していると仲間が来て「こちらさんに契約してもらったよ」「これで帰れるな」という会話をしていた。
人助けをしたような気分になったものでした。