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「榎原さんも直接訊いたんですね」

2001.9.26

 NHK総合の『ニュース10』にはキャスターが5人いる。メインの堀尾正明・森田美由紀、お天気担当の森本健成、スポーツ担当の藤井彩子、国際ニュース担当の榎原美樹の5人だ。このうち榎原美樹さんはなかなか身軽に現場に飛んでいく。今はニューヨークにいて、連日レポートを行っている。25日の放送ではジュリアーニ・ニューヨーク市長の記者会見に出席し、質問する様子が放映されていた。

 これって「仕事してます」っていう存在証明にしかなっていないように思えるのだが……。

 昨日の放送では――これは榎原さんではないが――「ビンラディン氏に風貌が似ているので迫害されているシーク教徒」というレポートがあった。シーク教徒は教義により髪の毛やヒゲを切らず、髪の毛をターバンでくるんでいる。だから、理由もなく襲われることがあるというのだ。これ自体は重大な問題ではあるが、先週、ほぼ同じ内容のABCテレビのレポートを紹介しており、目新しさはまったくない。こちらはシーク教徒と一緒にいるだけで襲われたアメリカ人@入院中のインタビューまであった。「アメリカまで派遣されてますので仕事してまっせー」あるいは「年末の重大ニュースで使う映像が他局のものだとカッコつかないからねー」というニオイを感じた。

 NHKスペシャルなどではたまに重大な問題提起をするNHKであるが、日々のニュース報道では時折詰めの甘さが見られる。

 

 いろんな局のニュースを見比べたほうがいいんじゃないかというのが今日の結論。それがメディアリテラシーの第一歩である(とエラソーに^_^;締めてみた)。