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ワールドカップが日本で開催されると……

2002.8.9

 第84回全国高等学校野球大会が始まった。

 第1試合、中部商(沖縄)×帝京(東東京)の試合終了後、負けた中部商の生徒たちが「甲子園の土」をスパイクケースに入れる、懐かしいシーンが見られた。

甲子園の土を最初に持ち帰ったのは、第31回大会(1959年)で3連覇を狙った小倉北高――初制覇時が小倉中で連覇時は小倉高――の福島一雄投手らしい。福島投手自身3連覇がかかっていたが、準々決勝で倉敷工(岡山)にサヨナラ負けした。試合後、無意識のうちにマウンドの土をポケットに入れたのが始まり。大会終了後、大会委員長から手紙が届き、ポケットの中に甲子園の土が入っていることを教えられたという。ネタ元はこちらです。

 近年、甲子園の土を集めるシーンが見られなかったのだが、これは甲子園練習のときに収集済みだったから。ところが今年は、FIFAワールドカップ™が開催されたため、プロ野球の日程が例年と違い、6月の開催が減らされて8月上旬に甲子園で阪神戦が行われた。このため代表校の公式練習は、甲子園球場ではなく鳴尾浜球場で行われた。

 だから、試合後に土を集めているのだ。「風が吹けば桶屋が儲かる」式に言えば、「ワールドカップが日本で開催されると甲子園の土は試合後に集められる」というわけ。

おまけ:「風が吹けば桶屋が儲かる」のトリビア
風が吹くと土埃が舞い上がる。土埃が舞い上がると眼に入る。眼に入ると失明する人が出てくる。盲人が増えると三味線の需要が増える。三味線の供給を増やすには猫が要る。猫が捕まえられて減るとネズミが増える。ネズミが増えると桶がかじられる。桶がかじられると桶屋が儲かる――ということらしいです。