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性善説

2002.10.1

 西友元町店(札幌市東区)でちょっとした騒動が起きている。

 昨年9月から元町店と狭山市駅前店(埼玉)で販売した牛肉と豚肉の中に、輸入肉なのにもかかわらず“国産”として売られたものがあり、27日、西友は「27日から10月6日まで、レシートがなくても返金に応じる」と発表した。それを受けて元町店に返金を求める消費者が殺到し、29日までに1548人に対して4928万円を返金したという。

 ところが、対象となった期間の対象となった食肉の売り上げが1390万円だったというから話がややこしくなった。慌てた店側は30日には返金をせず、対応打ち切りを決めた(「お客様へはセールという形での還元を検討している」とのこと)。女性が転倒して救急車で運ばれたり、2人が暴行の現行犯で逮捕されたりした。

 電卓を使っていろいろと検証(?)してみる。

 元町店で販売されたのはカナダ産豚ロース約200kg(55万円余)と米国産牛タン約80kg(39万円余)で、28万円強を取りすぎたそうだ。1kgに換算すると、豚ロース2750円と牛タン4875円。 で、いろいろと電卓を叩いたら下表のようになった。

項目 金額 豚ロース換算 牛タン換算
返金総額 4928万円 17920kg 10108kg
平均額 3万1835円 11.58kg 6.53kg
要求最高(?)額 98万円 356.4kg 201.0kg
実販売(参考) 55万円
39万円
200kg
-
-
80kg

 そんなに食わんだろ^_^;。

 27日に会見した渡辺紀征会長は「性善説のチェック――畜産マネジャー(係長級)を信じたこと――が甘かった」と陳謝したそうだが、教訓が活かされなかった様だ。

以下に示す朝日新聞の記事などを参考にした。
西友、2店で外国産食肉を国産と虚偽表示 客に返金へ(9/27 19:36)
偽装肉返金に殺到、予定繰り上げ打ち切り 札幌の西友(9/30 13:34)
札幌の西友元町店で混乱続く 「偽装肉」返金問題(9/30 23:00)