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ボクシング世界戦2連発

2002.10.13

 ボクシングの世界戦を2日続けてみてみた。9日のWBAスーパーバンタム級佐藤修vs.サリム=メジクンヌ@TBSと、10日の同ミドル級ウィリアム=ジョッピーvs.保住直孝@テレビ朝日だ。結果としては、両方とも日本人選手が負けてしまって残念だった。

 ボクシングそのものとしては、スーパーバンタム級(122lbs/55.34kg)とミドル級(160lbs/72.57kg)を比べると、ミドル級のほうがえらい迫力があったなぁということ。それは、メジヌンクの――KO狙いの強打ではなく有効打を狙う――ヨーロッパ(あるいはアウトボクシング)スタイルと、保住のKO狙いのインサイドボクシングの違いかもしれないけど。

 さて実況中継は、下表のような陣容で行われた。

畑山さんは“コーナー”解説
TBS   テレビ朝日
長瀬智也(放送後のドラマで主役^_^;) ゲスト 竹原慎二(元WBAミドル級王者)
ボブ=サップ(プロ格闘家)
鬼塚勝也(元WBA Jr.バンタム級王者)
竹原慎二(元WBAミドル級王者)
畑山隆則(元WBAライト&Jr.ライト級王者)
解説 沼田義明(元WBC Jr.ライト級王者)
大橋秀行(元WBAストロー級王者)
土井敏之アナ 実況 大熊英司アナ

 ハッキリ言って“船頭多くして船山に登る”という感は否めなかった。特にTBSでは、コーナー解説の畑山さんまでもが「解説」してくれるので落ち着いて見ていられなかった。やはりコーナーからは情報だけで良いようだ。

 TBSについては映像も見にくかった。ひょっとしてハイビジョンカメラで撮ったのかもしれないけれど、ボクサー2人のバストショット(フットワークが見れない)うえ、背中は画面外に出てしまっていたし、試合途中で佐藤選手のアップになるという不可解なカメラワークだった。

 実況および解説も明らかに日本選手贔屓。僕だって日本人だから、日本人が活躍すれば嬉しいけれど、行き過ぎた偏りには引いてしまった。保住選手の左フックが相手の肩に当たっただけなのに、大熊英司アナは「左〜」と叫んでいた。唯一の救いは、「今のは肩に当たっただけです」と応じた大橋さんだった。

 好試合ならば盛り上がるということが理解できず、無理やり言葉で盛り上げようとしていたようだ。それがいかに空しいことかということが解っていないアナウンサーが多すぎる昨今の放送界ではあった。