Whatis a Hot spring

温泉とは

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5つの要素


温泉は万能か


温泉の入り方


温泉を分類する5つの要素

温泉の定義


皆さん温泉と聞くと温かい地下水が湧き出てると言うイメージが有りますよね。地下水は地下から湧き出る水全般を指しますが
温泉は「摂氏25℃以上の温度を持つか特定の成分を定量以上含む潜水をいう」と
1948年(昭和23年)に制定された温泉法で決められています。
その成分は
1. 温度(温泉源から採取されるときの温度) 摂氏25度以上
2. 物質(以下に掲げるもののうち、いずれか一つ)
物質名 含有量(1kg中)
溶存物質(ガス性のものを除く。) 総量1,000mg以上
遊離炭酸(CO2)(遊離二酸化炭素) 250mg以上
リチウムイオン(Li+ 1mg以上
ストロンチウムイオン(Sr2+ 10mg以上
バリウムイオン(Ba2+ 5mg以上
フェロ又はフェリイオン(Fe2+,Fe3+)(総鉄イオン) 10mg以上
第一マンガンイオン(Mn2+)(マンガン()イオン) 10mg以上
水素イオン(H+ 1mg以上
臭素イオン(Br-)(臭化物イオン) 5mg以上
沃素イオン(I-)(ヨウ化物イオン) 1mg以上
ふっ素イオン(F-)(フッ化物イオン) 2mg以上
ヒドロひ酸イオン(HASO42-)(ヒ酸水素イオン) 1.3mg以上
メタ亜ひ酸(HASO2 1mg以上
総硫黄(S) [HS-+S2O32-+H2Sに対応するもの] 1mg以上
メタほう酸(HBO2 5mg以上
メタけい酸(H2SiO3 50mg以上
重炭酸そうだ(NaHCO3)(炭酸水素ナトリウム) 340mg以上
ラドン(Rn) 20(百億分の1キュリー単位)以上
ラジウム塩(Raとして) 1億分の1mg以上
となっており、この一つでも規定量以上含まれていれば温泉と定義されます。
また温泉法では液体でなく水蒸気、その他ガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く)も温度または成分が条件を満たしていれば温泉とみなされます。

温度による分類


ここでは温泉はどういった性質を持つのか?どういった特徴を持つのか?
ここで簡単に説明します。
まず温度です、先ほどの25℃以上で一定量の成分を含めば温泉ですが温度でこんな分け方をしています。
1.25℃未満・・冷鉱泉
2.25~34℃・・低温泉
3.34~42℃・・温泉
4.42℃以上・・高温泉
よって25℃以上を温泉とし
それ以下は鉱物質を多く含んでいる地下水で冷たいものは冷鉱泉で温かい鉱泉も有ります
また国によっては下限温度の違いが有り
日本、南アフリカは25℃
ヨーロッパ諸国では20℃
アメリカでは21.1℃としています

水素イオン濃度(pH)による分類



皆さん良くアルカリ性、酸性、中性などリトマス試験紙などで実験しましたと思います。
同じで温泉はそれぞれPH値が異なりそれにより温泉の性質が変わってきます。
1.酸性泉(PH値3未満)
2.弱酸性泉(PH値3~6)
3.中性泉(6~7.5)
4.弱アルカリ性泉(7.5~8.5)
5.アルカリ性泉(8.5以上)
と分類されています。
また性質として酸性泉は物質を溶かしやすくアルカリ性泉は物質が沈殿しやすいため
含有成分が少ない水質になりやすい傾向があります。

浸透圧による分類


温泉が人体に対する浸透圧は
濃度により異なりそれぞれに分類されます。
1.低張泉・・浸透圧が低い温泉で溶存物質が1kg中8g未満の温泉
2.等張泉・・浸透圧がほぼ等しい温泉で溶存物質が1kg中8~10g未満
3.高張泉・・浸透圧が高い温泉で溶存物質が1kg中10g以上 となっており
高張泉では細胞液に浸透しやすいと言う事になります。
温泉分析表に記載されている
ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素・塩化物泉弱アルカリ性低張性高温泉
の低張性とは浸透圧が低い事を意味します。
入浴感としては低張性は肌への刺激が少なく
高張性はその逆となり、肌への浸透力は有りますが
低張性より肌への刺激が有ると考えられます。

温泉の化学組織による分類


温泉の含有成分の中では大きく陽イオン、陰イオンに分かれ
それぞれの溶液が 電気的な中性を保つようバランスを保っています。
陽イオンとしてナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、アルミニウム
陰イオンとして・・塩素イオン、硫酸イオン、炭酸水素イオンです。
またその量もさまざまで隣り合った源泉でも数値が大きく変わったりします
時には海水よりも大きく越える溶解成分を持つ温泉もあり
温泉の水の起源も深い研究課題でも有るようです。

温泉は万能か

良くなる効果と悪くなる効果がある

温泉は上手に利用すれば体に良い効果が期待されますが、利用方法を間違えると悪影響を与えてしまいます。

温入浴による効果
環境による効果・・・含有成分、入浴の温浴効果、周辺環境、気候の総合的に生理、生体反応を引き起こす効果
病後の回復効果・・・特定の治療より症状・苦痛の軽減、健康の回復、増進効果
温泉の効用期間・・・短期間のリフレッシュ効果と2~3週間程度の療養効果があります。
専門医を交えた効果・・・専門医の指導により、より効果的、より効率的に療養できます。
カロリーの消費・・・全身浴で42℃の温泉に10分間→80kcal=10分間のジョギング程度、40℃の温泉に10分間→40kcal=10分間のウォーキング程度のカロリーを消費します。

禁忌症と危険や悪影響

温泉全般の禁忌症
病気の活動期・・・体力が消耗しているとき温泉浴は負担となり、症状が悪化することが有ります。
活動性の結核、進行した悪性腫瘍、高度な貧血、身体の衰弱が著しい時・・・脱水や血栓症で重大な事態を招きかねませんが、悪性腫瘍でも全身状態が良好な場合は必ずしも禁忌ではありません。
重い心臓や腎臓病、肺の病気・・・水圧による負担が大きく、医師の厳格な指導が必要です。
消化管出血、目に見える出血時・・・まず安静が必要で、止血が確認できるまで入浴は避けましょう。
慢性気管支炎で発熱時、狭心症で胸痛頻度が増えたとき・・・温泉の入浴は控えましょう。
泉質が酸性泉、硫黄泉の場合
皮膚または粘膜の弱い方・・・湯ただれ(皮膚炎)を起こすことがあります。
高齢者の皮膚乾燥症・・・泉質によっては症状を悪化させる事があります。
危険や悪影響
食事の直前、直後、飲酒後の入浴・・・うたた寝しておぼれたり、転んで怪我することも
高齢者、子供、身体の不自由な方・・・一人で入浴せず付き添いの方と、万が一の事を考えて入浴しましょう。
水分補給・・・脱水症状を避けるため入浴前に水分補給を
運動後の入浴・・・過度の疲労時、運動の30分間は湯あたりすることが有るので時間をおいて入浴しましょう。

つまり温泉は万能ではありません、条件によっては人を健康にしたり害を与える事もあります。また源泉の施設で温泉に入る場合ガスの存在にも気を付けましょう。一般的にはメタンガスが多いですが泉質によっては硫化水素、炭酸ガス(二酸化炭素)を含む温泉は空気より重いので下に貯まります。温泉ガスによる酸欠という事故も過去の事例が御座います。温泉に入る前に分析表を確認し温泉の性質を把握しておきましょう。

温泉の入り方

一度に入らず数回に分けて

先ほど温泉に10分入ると40~80kcal消費すると書いてありましたが1回で10分は意外と大変
だから、3~5分の入浴を3回程度に分けて利用してみましょう。
食事前30分、食後1時間後、就寝30分前など体調と相談しながら利用しましょう。
温泉は地球からの授かりものです、人より歴史は長くあなたより長生きします。
だから温泉は逃げません、焦らずゆっくり長く付き合っていきましょう。