2)ゾイドを作る

2−1)機体を選ぶ。

 軍人出身の場合、Lv1程度では大型や中型に乗ることは出来ないでしょう。GMが許可すればその限りではありませんが。親から受け 継いだとか設定を付けさせるのも手です。  はじめから乗っているゾイドには愛着がわくと思うので基本的には何を選んでもいいと思いますが、パーティ内で異常なほどの戦力差が できないように注意。  リーダーは他のPLより一ランク上のゾイドを使ってもOK(パーティ内で駄目と言われたら諦めましょう)

2−2)ゾイドの能力値の見方。

 ゾイドには八つの能力値があります。 射撃能力  ゾイドで射撃攻撃をするとき使う。 格闘能力  ゾイドの闘争本能、格闘がどれほど得意かを表します。格闘攻撃をする時に重要。格闘攻撃の威力にも関係します。 運動性  ゾイドの敏捷さを表します。  回避運動、格闘攻撃を行うとき必要。移動力にも関係。 装甲能力  ゾイドの堅さを表す。 搭載能力  どれだけ装備を積めるか。初期装備以外の兵装を追加するときに重要。 反応  いわゆる扱い易さ。  攻撃回数や回避力、命中判定などいろいろな部分に関係します。 索敵能力  レーダーや電子装備の性能。  射撃攻撃の命中判定時にも関係する。 出力  エンジン出力。余剰出力と言った方がイメージに合うかも知れません。  格闘攻撃の威力、、エネルギー兵器の威力、移動力等に関係する。  戦闘能力の算出の仕方。 ※計算で最終的に端数が出た場合は全て切り捨て。 ※途中の端数はそのまま継続して計算してください。 ※計算の順序は×/+− 射撃力=(射撃能力×2+索敵能力)/2+反応/3+機体修正。  射撃攻撃に使用します。隣の括弧の中には実質的な目標値の射撃技能との平均をメモ。 攻撃力=(格闘能力×2+運動性)/2+反応/3+機体修正。  格闘攻撃に使用。隣の括弧の中には実質的な目標値の操縦技能との平均をメモ。 回避力=(運動性×2+反応)/2+反応/3+機体修正。  回避に使用。隣の括弧の中には実質的な目標値の回避技能との平均をメモ。 防護点=装甲能力+機体修正。  この値だけダメージを減少させることが出来ます。ダメージを10点喰らう毎に−1されていきますが、最低でも最大値の1/2は残り ます。  防護点は装甲値が無くなれば0になります。  防護点でダメージが0以下になったとしても最低1のダメージは受けてしまいます。  (最大値の)最低値は0。 積載値=搭載能力×5+機体修正。  装備重量の合計がこの値以下でなければならない。それ以上何かを持つ場合は、運動性にペナルティ。戦闘能力算出は修正をかけた後で 算出し直しになります。  積載値+搭載能力以下なら−1、積載値+搭載能力×2以下なら−2……  積載値×2以上は持つことは出来ない。  積載値1=1tというわけではありません。一応(笑)何か重さを考えなくてはならないときが有ればGMが決定してください。 加速力=(出力+運動性+反応)/4+機体修正。  一ターンにどれだけ加速できるか。非戦闘時はそれぞれの時速で考えます。最低1。  隣の括弧には加速可能距離をメモ。  加速可能距離はパイロットの体力/2+1。 最高速=(出力+運動性+反応)/2+機体修正。  一ターンに最大どれだけ移動できるか。直線なら+2されます。最低2。 跳躍力=運動性/3+機体修正。  どれだけジャンプできるか。最低0。  ジャンプして移動するとその地形の移動力修正を無視できます。 索敵範囲=索敵能力×3+機体修正。  どれだけレーダーの精度がいいか。  索敵能力以内のヘクスは近距離、二倍以内は中距離、それ以上の距離は遠距離として考える。  隣の括弧には索敵行動技能と索敵能力の平均をメモ。 格闘威力=出力+格闘能力。  格闘攻撃の威力に関係します。その他、特殊行動にもかなり関係します。  隣の括弧には阻止や突破に使う目標値をメモします。  阻止と突破の目標値は(運動性+格闘威力+操縦技能)/2+修正。 攻撃回数=(反応+パイロットの知覚能力)/4+修正。  この回数を消費して攻撃を行います。最低1、最大10。  特殊装備やサイズ修正等の『射撃攻撃回数+N』等のボーナスは格闘攻撃には使う事は出来ません。隣の括弧内にメモしておくといいで しょう。  どれだけサブパイロットが乗っていようと、攻撃回数の合計は最大値を超える事は出来ません。 装甲値=装甲能力×部位による倍率+機体修正。  この数値の分だけ敵の攻撃を防ぐ。ダメージを喰らうとその分減少していく。この値が無くなると、中枢耐久力にダメージが及びはじめ る。  頭部=装甲能力×3、四肢=装甲能力×5、胴体=装甲能力×10。  機体修正は全身くまなくボーナスがある。これ以上装甲を積もうとするのなら、重量に加算される。追加装甲参照。  飛行型、低空飛行型の翼には装甲値が装甲能力×5だけあります。これ以上追加装甲を付けたりは出来ません。  隣の括弧には現在防護点をメモすると良いでしょう。 転倒判定の目標値  この数値−受けたダメージを目標値にして転倒判定を行います。  地上、水中、空中での転倒判定の目標値は機体の足(鰭、羽根)の数+運動性+操縦技能の目標値です。 IN値=(知覚能力+機体の反応×2)/2+レベル  ゾイド戦闘でどれほど主導権を握りやすいか。パーティバトルでは基本的に使用しないのであまり気にしなくてもいいかもしれません。

2−3)ゾイドの形状。

 形状による修正は下記の通り。 四足歩行型  加速力+1、最高速、積載値+2。  装甲値メモ欄の腕の項は前足になります。 二足歩行型  変化なし。手が使える。  腕の装甲値は『−装甲能力』、足の装甲値は『+装甲能力』されます。また、プテラノドン型等、腕のない機体が存在しますが、その場 合は積載値に+5のボーナスがあります。 無足型  最高速+1、積載値+5、格闘威力、跳躍力−1。  四肢は存在しません。 飛行型  最高速+出力×10(飛行時のみ)  三次元的に回避行動が可能なので回避力に+1修正が付きます。  格闘攻撃は同じ高度の者としか行えません。防護点−1。翼が付きます。  基本となる形状のボーナスを+してから、飛行型によるボーナスを+します。  基本的に空中制止は可能ですが、旋回する場合は回転半径を考えて移動しなければなりません。回転半径の考え方については戦闘行動ル ールの移動の項を参照して下さい。  これらの機体も超々高空には耐えることは出来ません。最大高度は3万mぐらいになるでしょう。  なお、飛行型のゾイドは基本的に地上での行動にペナルティがかかります。加速力、回避力、最高速が−2されます。 低空飛行型  最高速+出力(飛行時のみ)、防護点−1。翼付き。  三次元的に回避が可能なために回避力に+1修正が付きます。  基本となる形状のボーナスを+してから、低空飛行型によるボーナスを+します。  低空飛行型は操縦/陸戦ゾイドでも、操縦/空戦ゾイドでも扱うことが出来ます。  このタイプの機体はコックピット周りなどを、超高空に耐えられるようには作られていません。最大高度は5000m程度になるでしょ う。  なお、低空飛行型のゾイドは基本的に地上での行動にペナルティがかかります。加速力、回避力、最高速が−2されます。 多足型  積載値+4、最高速+1、足の数が増えますが足一本毎の装甲値は装甲能力×3になり、防護点は−装甲能力/2、中枢耐久力は−2に なります。  装甲値メモ欄の腕の項は『前の方の足』になります。足が六本だった場合は数が平均になるように割り振ってください。また、サソリ型 など、多数の足のほかにも腕が存在するゾイドもありますが、装甲値、防護点算出は足に準じます。

2−4)ゾイドのサイズ。

 サイズによる修正は以下の通り。 超小型  防護点、格闘威力−3(最低0) 頭部装甲値−装甲能力×2  四肢装甲−装甲能力×3 積載値−搭載能力×3 胴体装甲値−装甲能力×6  阻止、突破の目標値−5 (サイズが二段階以上大きい相手の場合、突破は阻止されません)  回避力+3 加速力、最高速+2 中枢耐久力12 ※基本的に対人戦闘のヘクスに収まります。また、搭乗者は対人戦闘用武装で攻撃することも可能です。 小型  防護点、格闘威力−1 積載値−2 回避力+1 中枢耐久力17 中型  胴体装甲値+10 中枢耐久力20 大型  回避力、跳躍力−1 胴体装甲値+25 防護点+1 格闘威力+2  加速力、最高速−2 積載値+5 阻止、突破の目標値+2  攻撃回数−1 射撃攻撃回数+1 中枢耐久力24 超大型  胴体装甲値+50 防護点、格闘威力+4 回避力、跳躍力−2  加速力、最高速−3 積載値+10 阻止、突破の目標値+5  攻撃回数−1 射撃攻撃回数+2 中枢耐久力28〜 輸送機  胴体装甲値+200 頭部装甲値、四肢装甲値+50 防護点+1  回避力、跳躍力、阻止、突破の目標値−4 加速力、最高速−5 積載値、格闘威力+20  攻撃回数−2 射撃攻撃回数+2 中枢耐久力22  中枢耐久力での判定を行う場合、目標値−20 ※輸送機を使用するにはGMの許可を取ってください。  輸送機は二ヘクス以上の大きさを占めるものばかりでしょう。詳しくは機体を見て下さい。積載値はその機体の『一ヘクス』分に積載で きる分となります。また、射撃攻撃回数の最大値は『一ヘクス』毎に五回となります。武器の射界は主にGMの判断ですが、逆側を攻撃す ることは出来ないでしょう。また、胴体中心の大型火砲で無い限り、『広域旋回方』の特殊改造を施すことは出来なくなります。  輸送機に射撃兵器を搭載した場合、最低射程が1以上の兵器は最低射程が+2されてしまいます。これは戦闘用ゾイドの様に小回りが利 かないことを意味しています。  輸送機に対する『部位狙い』の−修正は三点減点されます。  輸送能力を失うことで、運動性、装甲能力、搭載能力の能力がどれかに+1する事が出来ます。 巨大  装甲値+(最低100) 防護点、格闘威力+(最低5)  積載値+(最低20) 阻止、突破の目標値+(最低7)  射撃攻撃回数+(最低3)  加速力、最高速−(最低4) 回避力、跳躍力−(最低3)  攻撃回数−(最低1)  中枢耐久力任意(最低35)  機体中枢−受けたダメージ(最低5)を目標値にして判定し、失敗するとその部分は大破します。  中枢破損表で受けたペナルティは2D時間後には自動再生します。  中枢耐久力は減少しません。中枢耐久力は胴体以外は−2されます。 ※巨大はアニメのデスザウラー、ウルトラザウルス等のサイズです。詳しくは各GMが自由に設定してください。最低でも100m以上に はなるでしょう。

2−5)金銭に関するルール

 ゾイドに乗れる者は出撃するたびにお金をもらえます。また、戦績に応じてボーナスもあります。下記の金額は普段の相場です。状況や 名声等により変動することがあります。  戦績によるボーナスはパーティー内で均等に分配でもいいでしょう。その辺はPC達で決めて下さい。(撃墜者だけがもらえるようにし た場合、仲間割れの危険あり)  傭兵は、修理や補給などはその部隊から行ってもらえるが、その代金(実費、作業料)は払わなくてはいけない。作業料は実費の1/1 0程度でいいでしょう。兵士は実費のみです。  エネルギーの補給は一週間おきに行います。 収入表
出撃金など  価格
出撃一回につき(兵士はもらえないでしょう)
戦闘手当(一人につき)
兵士の月給(階級により変動、GM任せ)
小型一機撃墜(戦闘不能、撃退も含む)
中型一機撃墜(戦闘不能、撃退も含む)
大型一機撃墜(戦闘不能、撃退も含む)
超大型一機撃墜(戦闘不能、撃退も含む)
  1000
  1500
  3000〜
  1500
  2000
  4000
100000〜
出費表
修理代金   価格、その他
破損武装の修理
大破武装の修理
ゾイドの四肢
ゾイド胴体
エネルギー補給
ミサイル一発
装甲値一点分
砲弾+一射分の火薬
価格の1/5(改造してあればその分も価格に含めて考えます)
価格の1/2(改造してあればその分も価格に含めて考えます)
中枢の二乗×20
中枢の二乗×100
(中枢+出力)×50
100         重量0.2
  5         重量0.2
口径/10、又は10  重量口径/1000、又は0.1

2−6)改造。

 ゾイドの能力値を一上げるには改造ポイントを3消費する。以後、消費は+1ずつ増えていく。(一上げるのに3、もう一上げるのにも う4……)基本値未満に劣化させることは出来ない。  改造済みの基本能力を下げる場合、改造にかかっただけの費用がかかります。消費した改造Pも戻ってきます。  必要な改造Pや費用は下記の表参照。  必要はありませんが、基本能力を改造したとき、具体的に『どのように改造したか』を決定してもいいでしょう。  パーティー内で他人のゾイドを改造してもいいと思いますが、自分が改造できるのは自分のポイントまでです。それ以上は(他のゾイド でも)改造できません。NPCの科学者などPC以外はこの制限に含まれません。  武器を改造する場合、下の表を見て改造して下さい。上限は+3。下限も−3。性能を劣化させるとその分の改造ポイントを貰うことが 出来ます。そうして得た改造ポイントはその武器にしか使えません。  兵器重量を改造し増減させると、その分必要搭載能力も増減します。初期装備だけは(改造しなければ)必要搭載能力を考えなくてかま いません。  下の表で手に入れた改造Pでその武器に特殊改造を施したりすることは出来ません。  改造をするにあったって必要な金額は、使った改造ポイントの絶対値×500とします。要するに劣化させたときでもお金は必要になり ます。 ※絶対値:実数aが正数または0ならばa自身、aが負数ならば負号を去った数をaの絶対値といい、|a|で表す。 機体基本能力改造表
能力上昇値 消費改造P 改造費
+1  3  500
+2  7(3+4) 1000(500+500)
+3 12(3+……+5) 2000(500+……+1000)
+4 18(3+……+6) 4000(500+……+2000)
+5 25(3+……+7) 8000(500+……+4000)
射撃兵器改造表
上昇値 −3 −2 −1 +1 +2 +3
命中精度 −9 −6 −3  3  6  9
威力 −6 −4 −2  2  4  6
重量  6  4  2 −2 −4 −6
弾数 −2(五割減)  −  −  3(五割増)  −  6(二倍)
射程 −2(五割減)  −  −  3(五割増)  −  6(二倍)
例:命中精度を基本値から+1(に改造済み)から+3へ上げるときは、9−3=6で6点の改造Pを消費。   費用は6×500=3000。 例2:威力を−2して、重量を−2するときは、−4+4=0 で改造Pは消費せず。    費用は |−4|+4=8 8×500=4000 格闘兵器改造表
上昇値 −3 −2 −1 +1 +2 +3
命中精度 −9 −6 −3  3  6  9
威力 −6 −4 −2  2  4  6
※大型等の格闘兵器の威力を減少させる場合、減少値を『威力/10』として考えた方がいいでしょう。また、バランスを崩す場合、格闘 兵器は改造させない方がいいでしょう。
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