UpDate 2000/2/23


西に太平、東に筑波
     (おおひらと呼ぶんです)



太平山は栃木一の名所
 味良し、眺め良し、歩くも良し
それじゃご案内~!
大中寺へはここから行けます。


 
<永野川から太平山を望む>

 栃木市西部には太平山があり、そのすそ野を巻くように永野川が流れています。 
 この写真は、薗部町三丁目にかかる橋から太平山を眺めたものですが、川の方向に太平山が望めるポイントは他の場所ではまず見られません。



<太平山概略>
 「太平山」と書くと、東北地方の同名の山と間違われやすいのですが、この山は「たいへいさん」でなく「おおひらさん」と呼びます。
 標高は343mあります。昔小学校の授業で「さしみ」と覚えなさいと聞きました。
 頂上に行くには何通りかありますが、車なら女子校を経て表参道を一気に登坂するか、工業高校側から遊覧道路をのんびり行く方法の2通りがあります。
 表参道は急勾配なのでトロい車では少々苦しいですが時間的には僅かで頂上に至ります。
 遊覧道路は山の裏側をぬって行くのでカブ号でも登れますがやや時間がかかります。でも、遊覧道路の方が桜や新緑、紅葉の時期は眺めが良くなりますので(混雑時以外は)お勧めします。
 遊覧道路は昭和9年に完成した道路であり、当時の栃木町長長谷川氏の提案によるものである。その功績をたたえ現在も長谷川平という場所に記念碑が建てられています。また、この道路の両脇には当時東武鉄道から寄進された桜の木が七千本植えられましたが、戦後通行量の増加と樹齢の寿命に伴い、最近はほとんどが最近植えられた桜のようです。
 そうはいっても数千本の桜が、4月上旬に一斉に開花し、道路を花のトンネルにかえてしまうほどです。
 歩いて行く場合は、駅からでも1時間で麓につきますが、栃木駅前から出ている関東バス國學院行き又は六角堂行きが便利です。日中は学生の時間帯でないので本数は少ないですが朝夕はぼんぼんでてます。

   
<随神門>
皇紀2383年(西暦1723年)の建築で、前に左右大臣、後ろに仁王の守護神を配した立派な門である。 
天井の龍は皇紀2519年(西暦1859年)栃木片柳梅屋敷の雪舟十世五楽院法印等随の筆によるものです。 
 麓から歩いて行く場合は、何と言ってもあじさい坂を登るのが一般的です。バス終点(六角堂=國學院のすぐ近く)にある六角堂を左に見て、緩い石段を10分位、途中の鳥居をくぐり参道の石段を数百段(結構きつい)登り、随神門をさらに登りつめると大平山神社に到着します。麓から神社まで、人にもよりますが約30~40分かかりますし、神社に着く頃は汗だくになります。 

随神門の石段を少々登った所に、横綱綾川五郎次の受け止め石と言われる石があります。 
 何でも、横綱が山で修行中に大岩が落ちてきたところ、がっしりと受け止めた石だそうな。 


<太平山神社>
 大平山神社は、皇紀1487年(西暦827年)比叡山延暦寺第2世滋覚大師円仁が草創の霊場で、祭神はニニギノ命、天照大神、豊受大神の三神であります。 
 あじさい坂参道途中にある大鳥居脇に太平宮とある額は松平定信の筆です。 
 古い書物によれば、社宝に、滋覚大師作大黒天影板、行基作大山祇仮面、佐野源左衛門寄進の古太刀2振、高島御前(四代将軍家綱の母)使用の高蒔絵の高杯4台、木彫の火防の獅子(ひぶせのしし)1対、その他あるそうですが、現物を見たことはありません。


 神社を参拝後、右手の参道を行くと見晴らし台があり茶店が2件あります。
 ここからの眺めはおそらく関東有数と思われます。永野川の清流を手前に眼下に栃木市街を一望し、遠く左手には日光連山の山並や宇都宮市街、正面には芳賀の諸山を望むことができます。
茶店でワンカップ片手に団子、焼き鳥、卵焼きを食べながら眺めるのもおつなものです。

 
 
<眉剣坂>
神社から公園地内へ通ずる通りであります。杉の大木がうっそうと繁り、昼でもなお幽玄の様を呈しております。 
<山頂付近の茶店>
 山頂へは県道が2方向からあります。山頂付近には茶店が数軒あり、太平山の三大名物(団子、焼き鳥、卵焼き)をどの店でも出してます。セットで千円なんてのもあります。
 最近は、ソバを売り物にしてる店もあります。結構旨かった。



<路傍の石の石碑>
 栃木は山本有三の出身地のため、太平山公園に、「路傍の石」に出てくる名言の石碑があります。
 写真ではつぶれて見えませんが、確か「たった一人しか自分を たった一度しかない人生を 本当にいかせなかったら 人間 生まれてきたかいがないじゃないか」と彫られています。
 山本有三の出身学校は栃木尋常小学校(現:第一小学校/すーさんも出身)で、生家は市内大通りにある床屋の「銀巴里」です。その隣に記念館があるので興味のある方はどうぞ。
<混みあう県道>
 頂上付近の県道は狭く、花見や正月はバカ混みします。
 何でもない時期はそうでもないんですが。
 昔は県道脇から見る栃木の夜景が綺麗でしたが、今は族対策で夜間の通行が禁止されてます。(相変わらず爆音聞こえてるけどね~)
<眺めもいいんです>
 山頂にも若干の駐車場があり、そこから関東平野が一望できます。
 天気が良いと富士山や東京ビル群まで眺められます。

真南:霞んで新宿のビル(わかるかな?)

西:富士山が見えるんですが(小さすぎた)


<お帰りはこちら>
 
<ふもとにある六角堂>
 山を下ったふもと、あじさい坂の入口に六角堂があります。
 詳しい来歴は存じませんが、休日には管理人とおぼしきおじさんが、観光客に説明してますので聞いてみては。
<あじさい坂入口>
 毎年6月末から7月にかけて、立派なあじさいが咲き誇ります。
 すーさんの「旬」のコーナーでも取り上げますので、お楽しみに。
<バスに乗る人は注意>
 ふもとまではバスの便もありますが、この通り超ローカル時刻表なのです。
 ここから栃木駅までは約4Kmあるので歩くのもしんどい。
 でもご安心を。車道を2~300メートル下った先に、國學院のバス停があるのです。 でも、通学時間帯に乗るとすごい混み方。
 ここ、ふもとまではあんまりバスは来ないのです。(だいいち、乗客がいない)
 そういえば昔、バスは山頂の駐車場間で乗り入れていたっけ。いつの間にかなくなってしまった。
<こんなバスです>
 関東バスといいます。八王子の方にも同じ名前のバスがあったなあ。
 でもこれは地元の会社のバスです。
朗報/栃木駅から大阪へ夜行直行バスが出ています。大阪に行くには便利。この型のバスじゃないよ。ちゃんとトイレもある大型バス。
<國學院>
 なぜかこの山腹に学校があります。かなり昔から。
 國學院短大、高校、中学があります。すーさんも昔ここの高校を受験したっけ。(合格したよ。でも県立へ行ったけど。)
 大学の頃、短大の学園際へ来て、ナンパしたっけ。何も地元でやらなくても、と反省。
<二杉橋と大鳥居>
 県道太平山線の途中です。
ここいら辺は薗部町です。永野川に二杉橋(ふたすぎばし)が掛かり、右岸側に太平神社の大鳥居があります。
 この橋のたもとでよく子供らが釣りをしてます。
 以前は石でできてましたが、幅が狭く通行のじゃまとなるので、近年、鋼鉄製の鳥居に替わりました。

 
<ここが芝塚山>
 大鳥居とバイパスを通り過ぎ、商業学校の前、ヤオハンスーパー(静岡の、あの潰れたヤオハンとは違います。)の南側に芝塚山があります。

 芝塚山で一休み

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疲れた、帰る。




大中寺は不思議のくに
 
<大中寺>
 大中寺は、雨月物語に出てくるお寺です。七不思議の伝説でも有名です。
<途中の山門>
 七不思議とは、馬首の井戸、根なし藤、東山一本拍子木、枕返しの間、不断のかまど、開かずの雪隠、油坂の七つです。
 詳しいことは、本堂脇に案内板があります。 

<由来>
 読めますか?

<山門脇の銘>
 この寺が禅寺である証拠です。
 これは「葷酒山門ニ入ルヲ許サズ」と書いてあり、境内に酒類は厳禁という戒めです。 ビール片手に大中寺に来ると、ばちが当たったりして。当然、すーさんはここの住職には絶対なれない
 
<あじさいの季節に是非>
 この参道の両脇にはあじさいが綺麗に咲きます。
 人も少ないので、太平山のあじさいとは別な趣があります
<行き方>
 太平山から電波塔に通じる林道(車は不可)を数分行くと、左手に降りる標識があります。
 太平山から約15分で降りられます。
 又は車なら、グレープロード(栃木~大平バイパスの大平町入口の交差点。西側に両毛線の跨線橋が見える場所を入り、約1Kを右折)からも行けます。
 駐車場も完備してます。
 夏から秋にかけて、ブドウ狩りのついでにどうぞ。

太平山ハイキングから来た人の戻り道

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疲れた、帰る。