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“賜る”と“承る”

2001.11.14

 TBSラジオ『ストリーム』内のコーナー「街角トライアスロン」は、コント山口君と山内あゆアナ(火)と竹内香苗アナ(金)がスーパーに出かけてお客さんにちょっとしたゲームをしてもらい、勝利者に現金(一円玉・五円玉・十円玉・五十円玉・百円玉・五百円玉)つかみ取りにチャレンジさせるコーナー。火曜日と金曜日の15時から放送している。

 13日はイオン成田ショッピングセンターからだったが、「早期たまわりセール」というのをやっているそうだ。25日までにお歳暮を申し込めば全国無料配送など特典がいっぱい(らしい)。

 ところでこの「たまわり=賜り」というのに違和感を感じてしまった。客の注文を受けるのはイーオンなんだから、それに「賜る」という“尊敬語”を使うのは変なんじゃないかな、ここは“謙譲語”の「うけたまわる=承る」ではないかと思ったのだ。困ったときの『広辞苑』というわけで、以下抜粋――

たまわ・る【賜る】タマハル
(1)(謙譲語
 (ア)いただく。ちょうだいする。「お言葉を―・る」
 (イ)(特定の動詞の連用形に付いて)…させていただく。
(2)(尊敬語。中世以降の用法) お与えになる。
(3)(動詞の連用形、また、それに助詞「て」を添えたものに付いて)
 (ア)…ていただく。
 (イ)(中世以降の用法) …してくださる。
うけ‐たまわ・る【承る】ウケタマハル
(1)謹んで受ける。
(2)(目上の人の)命を受けてその通りにする。
(3)謹んで聞く。拝聴する。

 なーんだ。「賜る」って“謙譲語”の意味もあるんだ。またひとつ賢くなったまる三であった。

 ちょっと未練がましく言えば^_^;、“「受ける」の連用形”+“賜る”=“承る”なんだけどね。