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ひょっとして機械翻訳?

2001.11.25

 『読売新聞』のスポーツ面では、隔週で『Sports Illustrated』からの翻訳記事を載せている。『Sports Illustrated』というのはアメリカにおける『Number』(文藝春秋)みたいな雑誌(というよりも、文藝春秋がスポーツ誌を創刊するに当たって参考にし提携したのが『Sports Illustrated』なのだけれど)。

 ちょっと面白いものを見つけたので引用すると――

  1. 今年、プロ4年目のグリーンは昨年、ペイトンに一歩近づいた。(10月30日付「新天地で輝く原石」から)
  2. 地元の観衆が、バッカニアーズが、ホームでのチーム最高得点タイ記録となる「48」に期待を寄せていた10月28日のバイキングス戦。(11月20日付「『DT』サップ頼み」から)

 これ、すんなり読めますか? テン(読点)が多くてつかえてしまいませんか? 特に2.の方はツライと思うんですけど。主語の後ろと時制を表す言葉の後ろにテンを機械的につけるとこうなってしまう。まる三の添削結果はこちら――

  1. 今年プロ4年目のグリーンは、昨年ペイトンに一歩近づいた。
  2. バッカニアーズのホームにおけるチーム最高得点タイ記録「48」に地元の観衆が期待を寄せていた10月28日のバイキングス戦。

 英語のテストのときまる三は、こういう風に主語を勝手に無視したりするのでよく減点されていた。受験生は真似しないように^_^;。

 テンの打ち方について勉強してみたい方には、『日本語の作文技術』(本多勝一/朝日文庫)が超お薦め(以前にも紹介したけど)。

そういえば、『スポニチ』などには米プロスポーツの結果も載っていて文字数節約のために“マリナーズ”→“マ軍”みたいに書かれる。で、上記“バッカニアーズ”は“バカ軍”になってしまう。“バ軍”だとバイキングスと区別がつかないから。バッカニアーズファンのまる三にとってはちょっと悲しい。