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関東と関西CM比較

2001.12.9

 年末恒例となった『広告批評』選出によるベストCMが、同誌発行人天野祐吉さんを迎えてTBS『News23』で放送された。今年は1位が該当作なしで2位が二つあり、「キリンビール・キリンラガービール」と「象印マホービン・みまもりほっとライン・デュエット墓参り編」だった。

 採録するとこんな感じ。

京都の母親 さぁお茶飲もか。♪京都の親がポットを押したら電波がピッピッピッ
東京の息子 ♪東京の息子にメールが届く
ナレーション 親の元気がポットで分る。
東京の息子 ♪母さん今朝から押してない
京都の母親 ♪忘れたのかい? 今日は墓参り。
ナレーション みまもりほっとライン。
岩下志麻 象印の新しいサービスです。
♪”の部分は唄になっているのだが、素人が即興で作りましたというメリハリのないもの。「みまもりほっとライン」というのは、唄にあるとおり、電気ポットを操作するとメールが届くというサービス。ぶっちゃけた話、離れて暮らす親が今日も生きていることを確認できるサービスで、象印とNTTと富士通が共同で開発した。

 で、NTTドコモ関西が関西地区で放送しているCMはというと――

義母かあさんこっち来てもらったら。
息子 せやけど、本人がイヤや言うてんねんから。
けど……年やし。
息子 ああ。
近所の小母さん よっちゃん、お祭りに帰ってくんの?
なんや忙しい言うてたわ。
近所の小母さん 淋しいな。
OL 部長、なんか嬉しそうですね。
ナレーション ポットとiモードが繋がって元気な暮らしを伝えてくれる。
母は今日も元気やで。
ナレーション 気持ちの中へ、もっと。

 うわぁぁぁぁぁぁ。勘弁してくれ。くさい。NTTのエリート意識が匂ってくるようだ。