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食べるために飼う

2002.1.31

また休んでしまいました。Windows XPのインストールをまたやってました^_^;。不具合が起こっていたわけではないのだけれど、またやってしまいました。

 夕方の時間帯はたいていNHKをつけているのだけれど、月曜日にザッピング(リモコン片手にいろんなチャンネルを見ること)をしていたら、日本テレビ『ニュースプラス1』でちょっと面白い特集をやっていた。

 山形県内の小学5年生のクラスで、鶏を5カ月間飼育したあと農業高校の協力を得て処分・解体し、カレーにして食べようという授業を計画した。計画を立てた段階で子供たちと保護者を交えて話し合いを持ち、実施することに決まった。解体&試食当日は、農業高校教師の助言もあり、子供たちを4つのグループに分けることになっていた。解体から試食まですべてに参加するグループ/調理から参加するグループ/食べるだけのグループ/一切参加しないグループ――の4つだ。
ところが解体の前日になって、県の教育委員会に「残酷だから中止させてほしい」という匿名のFAXが送られた。町の教育委員会を経由して学校に連絡が入り、中止になったというのだ(これが3回繰り返された)。

 中止は是か非かを視聴者に問う特集だった。

 

 僕は問題ないんじゃないかと思った。計画そのものが、人間はいろいろな犠牲(?)の上に立って生きているのだと実感できるよい機会だったろうし、「飼っていた鶏を食べる」のではなくて「食べるために飼った鶏」だし(この差は大きいと思う)、強制的に参加させようとしたわけでもないからだ。

反対する人があることは当然だと思う。しかし、そのうちの誰かが、話し合って意見を交換して中止するのではなく、県教育委員会という一種の“お上”の権威を笠に着て中止させた方法のほうが問題だ。

 さて僕の意見はどうでもよくて、この特集を見て少々驚いたことが今日の話題。それは、大げさな演出だ。効果音(衝撃音や重々しい音楽)を多用したり、キーワードを字幕にしたりして、(僕の基準でいえば)ニュースとは思えなかった。
それが第一印象だったわけだが、よく考えたらそれも仕方ないのかなとも思えた。夕方の忙しい時間帯に台所仕事でもしながら見るにはこれくらいの演出(ここがポイントですよと教えるための)も必要かなと考え直した。
実はさらに第三段階があって^_^;、FAXやメールを寄せたのは子供たちが多かったようだ(少なくとも番組内で紹介されたものは)。子供たちのためを考えると、この演出過剰は考えものだ。というのは、こういう風にポイントポイントを親切(すぎるくらい)に提示することによって、子供たちの理解力が育つのを阻害しているのではないかと、少々大げさなっことを考えたからだ。

ぜんぜん関係ないけど、スタジオにいた教育評論家が、「ニワトリさん」とか「ウサギさん」と言うのが可笑しかった。

 みなさんはこの2点(事件そのものとテレビ報道)をどう思いますか?