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里谷多英銅メダル記念

2002.2.12

 里谷多英選手、銅メダルおめでとう。

 僕はリアルタイムで見ていたので、ちょっと雑感を。

 最初は地上波フジテレビの中継を見ていた。ところがCMに入ってしまったのでBS1にチャンネルを変てみた。映像も、実況田畑祐一アナ@テレビ朝日&解説三浦豪太という音声もまったく同じものだったので、とりあえず安心した。なぜ安心したかというと、レース中こそ絶叫するものの、全体的には自制が効いた放送で好感を持っていたからだ。

 フジテレビがCMを流している間に滑ったのが9番スタートのJennifer HEIL選手@カナダ(読み方が分からないので英語表記にしました。かっこつけているわけではありません)。これが、素人目にもなかなかの滑り。思わず「いいんじゃない」と口走ってしまった。結果を言えば里谷多英選手とは0.01点差の4位。まかり間違うと、フジテレビは銅メダル選手の滑りを放送しそこなうところだったのだ。里谷選手はフジテレビの社員でもあるから、二重の意味でよかったね>フジテレビ。

 さて、「上村愛子選手が6位なのはおかしいのじゃないか」という声をあちこちで聞いた。確かにアイアンクロス→コザックはお見事だったけれども、2回目のジャンプが終わってからゴールするまでの斜面での滑りに問題があったように見受けられた。モーグルの滑りは斜面からスキー板が離れてはいけないようなのだが、上村選手の場合は少々バタバタしていたようだ。もっとも、それだけが6位になってしまった理由かどうかは自信がない。

 妙に感心してしまったのが現場で行われたフラワーセレモニー。花束を受け取った里谷選手に銀髪の紳士が握手を求めたとき、里谷選手は手袋を外したのだ。こういうところに感心してしまうまる三は、いかにもおぢさんだとは思うけれども、妙に感心してしまったのであった。

 

 いっぽうイマイチ不振だったのがジャンプNH(ノーマル=ヒル)。実況沖谷昇アナ@NHK&解説小野学元全日本スキージャンプヘッドコーチのコンビだったのだが、不振が響いたのか解説者小野学氏の声がこのうえなく暗かった。

 

 冬季オリンピックで僕が一番見たかった競技が滑降競技。モータースポーツにおいては四輪よりも二輪が好きなのだが、それは、コーナリングに代表される“危ういバランス”を楽しみたいからだ。滑降競技との共通点がそこにある。滑降競技のコーナリング(?)というのはすべて逆バンクだということに今回気がついた。この緊張感がいい。(さらに言えば、ロードレースよりもトライアルが好き。)

 解説は千葉信哉氏で、実況は山本浩アナ。僕が何回か取り上げている「マラドーナ……マラドーナ……マラドーナ……マラドーナ……マラドーナ……マラドーナァァァァ」を実況した人だ(名実況として5本の指に入ると思っている)。その山本アナが開口一番こう言った――

「満を持しての競技の開始です(まる三註:悪天候のため1日順延された)。世界のスキーファンが、『自分こそはアルペンのファンだ』と自認する、その競技の開始を今か今かと待っていたはずです」。

 名文句だと思う。見ている人を持ち上げる名調子である(その策略(?)に見事にハマってしまったまる三であった)。

 

 さて、遅ればせながら公式サイトへのリンクを以下に掲げておきます。英語orフランス語です。

Salt Lake 2002公式サイト