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立て立て立て立ってくれ〜

2002.3.5

 2日(土)に札幌・大倉山ジャンプ台で第80回全日本選手権ジャンプ大会が開かれた。NHK杯も兼ねていたので、NHKが中継をしていた。このとき、K点=120m地点と、これ以上飛べば1位になれるという地点が、デジタル技術でもって画面(着地斜面)上に表示されていた。

こういう技術を見たのは初めてではない。たとえばヨーロッパ(リーガ=エスパニョーラ:スペインリーグ)のサッカー中継では、フリーキックのときに半径10mの円が描かれるし(フリーキックのときは10m以内に近づいてはいけないから)、僕が好きなアメリカン=フットボールでは、ここまでボールを運べばファースト=ダウンという地点に“ファースト=ダウン=マーカー”と呼ばれる黄色い線が合成される(聞くところによると、そのために25コマ=0.83秒ほど遅れるらしい)。

 話をスキージャンプに戻すと、試みとしては面白いと思う。ただし明快で解りやすいかというとちょっと疑問符がつく。それはスキージャンプには“飛型点”が絡むからだ。1位の目安線を越えたとしても、飛型点が悪かったら1位にはなれないかもしれないからだ(飛距離が伸びれば飛型点もいいのだろうけれど)。

 ルールのほうを変えれば、効果的かもしれない。実際、着地(テレマークとか転倒)だけは評価するけれども、飛型点を採点から外そうかという動きはあるそうだ。