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『モンスターズ=インク』を観てきた

2002.3.14

 ピート=ドクター監督作品『モンスターズ=インク』を観てきた。

 実写映画でもCGを使うことは最近よくあるけれども、どーも作り手側が技に酔ってしまっているような気がする。確かにアッと驚く映像ではあるのだけれども、それだけが見所という悲しい映画が多い。脚本が練れていなくてストーリーがボロボロとでも言おうか。

 ところが『モンスターズ=インク』は脚本もよくできていると思う。実はある理由(後述)から字幕版と日本語吹き替え版の両方を見た。2回見て気づいたのは、数多くの伏線が見事に張ってあるということ。「子供向けか?」と思ったくらい。

 もちろんCGも見事。毛むくじゃらの太っちょ(サリーというのだが)の毛が風に揺れるふわふわとした質感(でいいのかな?)はちょっと恐れ入る。「CGもここまで来たか!」という感じ。

 僕、高所恐怖症なんですわ。それもかなり重症。だから、クライマックスのドア倉庫のシーン(テレビCMでもやっていた)なんてハラハラドキドキ、他人の3倍は楽しめた。

 さて、字幕版と日本語吹き替え版と両方見た理由だが、声が違うのは当たり前だけれど、映像も違うということをネット上で仕入れたからだ。なるほど違う。新聞の見出しとか装置の表示とかが大写しになるシーンがあって、そこの文字が日本語になっていたり、歩行者用の信号が日本風に“絵”になっていたりする。芸が細かい。

 芸が細かいといえば、本編終了後にNG集がついている。あ、今「CGアニメにNG集なんかあるかい」と思ったでしょ。あるんだなぁ、これが。わざわざNG集を作っているから、本編が終わっても慌てて席を立たないようにネ。

 吹き替えをした石塚英彦(ホンジャマカ)と田中裕二(爆笑問題)もイメージにぴったり。特に田中裕二は英語の声よりもあっているんじゃないかと思うくらいぴったりである。フリートークになるとボロが出る^_^;田中であるが、原稿があれば喋りが上手いのは漫才でも証明済みである。

『モンスターズ=インク』公式サイト

 上記サイトの“Flashバージョン”のほうに“会社見学ツアー”というゲームがある。成功すればモンスターズ=インクの社員章を印刷できますよ。チャレンジしてみるのも一興ですが、意外と難しいですよ。