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CART in MOTEGI

2002.4.28

 日本テレビの『CART第3戦』を見てみた。

 まずは褒めておきましょうか。車に積んであるオンボード=カメラになると、速度のデジタル表示とエンジン回転数のアナログ表示が画面右下に出るのだけれど、これは面白かった。“(時速)340km”なんて表示を目にするとわくわくしてしまう。ちなみに、ツインリンクもてぎの最速ラップは、ジル=デ=フェランの時速352.437km(1999年)だそうである。

 アツくなると何を口走るかわからない船越雅史アナが今回もやってくれた。並走しているので内側を走っている方が有利なシーンがあったのだが、「円周率の差で××(内側を走っているレーサーの名前)が有利です」とのたまった。円周率は3.14159265358979323846……で一定なわけで、“円周率の差”は存在しない。言いたいことはなんとなく分るけれども、爆笑してしまったまる三であった。

 別にアツくならなくても船越アナは妙なことを口走るようで、番組冒頭に「世界の自動車産業を引っ張ってきたアメリカ。そのアメリカが育んだ史上最速のモータースポーツCART。そのCARTが今年も日本にやってきました。日本のもてぎが51番目の州に、今日なります」と言っていた。こういうことは言って欲しくなかったな。右翼の方々に怒られるゾ。

 正味2時間のレースを2時間の放送時間で伝えるわけだから、少々のカットは仕方がなく、放送してもらえるだけでありがたいと思わないといけないのかもしれない。そういった自制を考慮すれば、なかなか満足のいく放送だと評価してもいい。

せっかくの差が詰まってしまうフル=コース=コーション(full-course caution:追い抜き禁止モード)のドキドキを体感したかったというのも正直なところ。そういう意味では、NHK-BSの(海外レースの)放送がbetter。

 でもね、オープニング映像がクラッシュシーン中心だったのは疑問だ。モータースポーツの醍醐味は、テール=トゥ=ノーズの追走とか、わずかなスペースをついた追い抜きにあると、まる三は思うのだ。

CART(Championship Auto Racing Teams)の公式サイトにアクセスしてみると、「レース結果がアップされています。SpeedChannelで東部夏時間午後0:30から放送されます。結果を知りたくない方はブラウザを閉じてください。30秒後に自動的に移動します」(原文は英語)と表示された。これは親切だなぁ。