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三行書評 第47回

2002.4.30

 五つ星が満点。

えのきどいちろう
『社会の窓』
(毎日新聞社ISBN4-620-30761-0)
お薦め度 ★★★★
あらまし 『サンデー毎日』(1988年10月16日号〜1990年10月7日号)連載コラム(「ダイヤモンドのあたま」)をまとめたもの。
コメント 時事問題から社会風俗を経て身辺雑記まで、妙に時代を感じさせる(思い出させる)コラム集だ。
夢枕獏
『仰天・プロレス和歌集』
(集英社ISBN4-08-772718-1)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 「あとがき」によると、ホテルでカンヅメになって仕事をしていたとき、《いきなり閃いてしまったのでございますよ》というのが、プロレスを題材にした和歌集。絶版。
コメント 《ロープに向かって全力で走り去るきみに/技の名を告げそこね》や《あれはサンボの技だよとしたり顔で言う評論家あり/ヒンズースクワットの千回もやってみろ》などあるが、《マットに寝てきみを待っている/フライングボディプレスという技のもどかしさ》が白眉だと思う。
えのきどいちろう
『西に行く者は西へ進む』
(中央公論新社ISBN4-12-002940-9)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 自動車雑誌『NAVI』(1995年7月号〜1999年9月号)に連載された自動車とはあんまり関係ないコラムをまとめたもの(「是々非々ジドウシャ巷談」を改題)。
コメント 「モニュメントバレー(西部劇の撮影地として有名)にたたずむ武士」という――岡本喜八『EAST MEETS WEST』を髣髴ほうふつとさせる――表紙なのだが、そこに「2, 4, 6, 9, 11」と描いてある。小の月を憶えるためのフレーズ「西向く侍」であることに気づいたときは妙に嬉しかった。そんな装画・装幀は南伸坊さん。
A.ピーズ・B.ピーズ
『話を聞かない男、地図が読めない女』
(藤井留美/主婦の友社ISBN4-07-226514-4)
お薦め度 ★★
あらまし 男女平等・機会均等は世の習いであるが、男女差は歴然とある。脳に焦点を当てて男脳・女脳の違いについて述べた本。ちょうど2年前に発売されて話題になった。
コメント 「男脳・女脳テスト」というのがあって、最高450点〜最低-150点のうち、150点以下は男脳と判断されるテスト。僕は0点だった。