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マコーミックはドゥンガになれるか
あるいはシーウェイブスはジュビロになれるか

2003.1.17

 『人間ドキュメント』(NHK総合/木曜21:15〜22:00)で、「夢を託したトライ」を見た(16日)。釜石シーウェイブスに請われて現役復帰したアンドリュー=マコーミック選手のお話。

ちょっと説明。
元ラグビー日本代表キャプテン・アンドリュー=ファーガソン=マコーミック(愛称“アンガス”)選手はニュージーランド生れ。父親はラグビーNZ代表オールブラックスの花形選手で、アンガス本人はオールブラックスに選ばれたことはないが、東芝府中では日本選手権3連覇(1996〜1997)を達成した。
釜石シーウェイブスは、“北の鉄人”新日鐵釜石を母体として生れたクラブチーム。2002-03シーズンは関東社会人1部Bグループに所属していた。
2001-02年シーズンでは1部Aグループで4位だった釜石シーウェイブスを、徹底した走りこみと徹底した(1日2時間の)タックル練習によって1年で1部Bグループ1位に返り咲かせた。

 トライが決まると大漁旗を持った人が走り回ったり、首都圏で試合が行われると応援夜行臨時列車が運転されたり、観客席にいるのがお年寄り(失礼m(__)m)が多かったりと、市民に愛されているんだなぁと感じた。(いや、正直に告白すると、羨ましくて涙しちゃいました^_^;。)

 思い出すのはジュビロ磐田である。

 Jリーグ開幕3年目の1994年から加盟したジュビロだが、いまや常勝チームだ。中山雅史・高原直泰(現ハンブルガーSV)・服部年宏・名波浩・藤田俊哉といった選手がいるからに他ならないが、そういった優秀な選手が育った背景には、FIFAワールドカップ™アメリカ大会で優勝したサッカーブラジル代表セレソンのキャプテン・ドゥンガ選手に負うところが多いような気がする。

 冷静になってみると、オールブラックスに選ばれなかった選手と優勝セレソンのキャプテンという違いはあるけれども、日本のスポーツに与えたインパクトは勝るとも劣らない(ような気がする)。

釜石シーウェイブス公式サイト

サッカーの代表に選ばれるにはその国の国籍を持っていなければなりませんが、ラグビーの場合は、その国(正確には代表チームを組織するラグビー協会ユニオン)に所属するチームで3年以上プレイすれば良いそうです(ただしある国で代表に選出された場合、他の国の代表にはなれない)。そんなわけで、マコーミック選手は日本代表に選ばれ、キャプテンにもなりました。