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ちょっと羨ましいぞ

2003.5.10

 前回書いた『情熱大陸』は録画した上で観た。録画している間は、『大当たり!勘九郎劇場』(NHK衛星第2/22:45〜23:45)を観ていた。渡辺えり子がママを務めるバーに、五代目・中村勘九郎丈がゲストを連れてやってくるという見立てのトーク番組である。

チーママ(?)を黒崎めぐみアナウンサーが務めているのだけれど、僕は黒崎アナを高評価している。NHKのアナウンサーというと、台本どおりに進めることしか考えていない人が多いように見受けられるが、彼女は臨機応変に対応することができるので、話題が面白そうな方向に向かっていれば、けっしてそれを軌道修正したりはしない。
ちなみに高評価という意味では、人を楽しませることに長けている=サービス精神旺盛という意味で、小野文惠アナウンサーと甲乙つけがたい存在である。

ちなみに力士の敬称は“ぜき”ですけど、歌舞伎役者の敬称は“じょう”です。

 さて、4日の放送のゲストは志村けんさん。番組の前半では、「休日は何をしてるんですか?」(ビデオで映画を観ていますという答えを受けて)「好きなコメディ映画あるいは喜劇役者は?」などという話をしていた(好きな喜劇役者として2番目にマルクス兄弟を挙げていたのは憶えているのだけれど、1番が誰だったか憶えていませんm(__)mスミマセン)。

 そして眼目は後半にやってきた。

 志村けんさんに女形――『助六』に登場する傾城揚巻けいせいあげまき――の扮装をしてもらおうという企画(同時に勘九郎丈は傾城白玉しらたまに扮する)。最初は、「“バカ殿”で白塗りはやってるし、婆さん役もやりますからね」などと受け流していた志村さんだが、化粧および着付けが進むにつれて神妙な顔になっていった。

化粧(白塗り)に30分、着付けに20分かかったようだが、着付けは4人がかりだった。ここを支えながらあっちを締め、そこにあれを差し込んだりしていた。その他に、鬘をつけるための床山さん(?)がいたようだ。

 きちんと女形の扮装をするなんてどう考えても滅多にあるもんじゃない(松竹に頼んだってなかなかやってもらえないだろう)。ちょっと志村さんが羨ましかったまる三でした。

 月イチなのか不定期なのかもわからないのだけれど、次回も見てみようと思った番組でした。