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ひどかった世界水泳中継

2003.7.29

 世界水泳選手権バルセロナ2003が終わった。日本選手は、シンクロナイズドスイミングで金1銀2、競泳で金2銀1銅3のメダルを獲得。特に金メダル2個を獲得した北島康介選手はどちらも世界新記録という大活躍だった。

 競技そのものは充分に満足できるものだったけれども、テレビ朝日による独占中継は大いに不満が残るものだった。不満点を列挙してみると――

  • 語彙だけは豊富だけれども空虚な実況。古舘伊知郎さんです。
  • 「テレビの前で拍手してください」とか「感動的です」などと、“価値判断を強要する”シンクロナイズドスイミングの実況。角澤照治アナです。
  • 映像を見ていれば解ること――「接戦です」だとか「××選手がリード」とか「○○選手が追い上げてきました」など――をラジオ中継のようにしゃべる実況。森下桂吉アナor中山貴雄アナです。
  • 感動していることは解るし、気合の入り方は尋常ではないけれども、それを伝える術を持たないメインキャスター。松岡修造さんです
  • レース前は――台詞が台本に書かれているせいか――饒舌だけれども、レース後は打って変わって発言しなくなってしまうサブキャスター。優香さんです。
  • 結果を知っているはずのVTRを見ながらも声援を送り拍手までするサブキャスター。優香さんです。
  • 放送終了間際に毎日登場するものの、どこまで理解しているか疑問を持たざるを得ないお笑い芸人。南原清隆さんです。
  • 司会進行を司らなければいけないだろうに、しゃべっているのを聞いたことが無い女性局アナ。武内絵美アナです。
  • イアン=ソープと日本人選手を中心に据えておけば何とかなるだろうと思っていたけれど、ソープは不調。慌ててマイケル=フェルプス(米/バタフライ)を取り上げてみたものの、男子100mバタフライ決勝では結局2位に終わってしまうなど、事前リサーチ不足は否めない番組構成スタッフ陣。

 余計なことを盛り込まずにスポーツそのものを伝えて欲しいというのが、まる三の切なるお願い。これは、世界陸上を独占中継するTBSへのお願いでもある。