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『ゲロッパ』を観てきた

2003.9.3

 井筒和幸監督作品『ゲロッパ』を観てきた。

 西田敏行・岸部一徳・山本太郎・藤山直美なんていう出演俳優陣を見ただけで「面白そうだな」と思ったのだけれど、期待に違わぬ出来だった。泣かされて、笑わされて、おまけに泣き笑いまでさせられるという贅沢な映画だ(泣かせるよりも笑わせるほうが難しく、さらに難しいのが泣き笑いだと、まる三は思っている)。

 どれほど堪能したかといえば、今回が2回目なのである(2回以上見たのは『モンスターズインク』以来)。

 邦画の場合、スポンサーの力関係で出演者が決まってしまうことがあるという先入観をまる三は持っている。たとえば『大河の一滴』では、安田成美の両親が三國連太郎と倍賞美津子だったのだけれど、祖父と母親と娘というのが“見た目”での役どころだと思う。「なぜ?」というまる三の疑問への自答はと言えば、「三國連太郎の役は郵便局長で、三國連太郎が郵貯のCMに出ているから」というような憶測であった。郵政省がスポンサーだったという事実はないのだけれどもね。でも本作品では役柄に合わせた適材適所の配役だったと思う。徳井優にしても小宮孝泰にしても木下ほうかにしても寺島しのぶにしても(オーディションで1000人から選ばれたという子役)太田琴音にしても……。特に、タクシー運転手(寺島しのぶ)と羽原大介(西田敏行)の遣り取りなんて泣き笑ったもの。

 唯一不満を言えば、藤山直美がイマイチ活きていなかったことかな^_^;。せっかくの芸達者なのにもったいなかったと思う。

『ゲロッパ』公式サイト
(音がします)