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三行書評 第128回

2003.12.8

 五つ星が満点。

フェリペ=フェルナンデス-アルメスト
『食べる人類誌』
(小田切勝子/早川書房ISBN4-15-208506-1)
お薦め度 ★★★
あらまし 《人類誌に大きな影響を与えた「8つの食の革命」を明かすと同時に、古今東西に語り継がれる数々の謎を徹底的に分析》し、《過去、現在、未来にいたる人類と食との深い関係を見つめ直す壮大な書》(見返しより)。
コメント まる三の資質が原因で少々消化不良の部分もあるけれども、きちんと書かれた良書だと思う。
藤森照信増田彰久写真
『建築探偵 東奔西走』
(朝日新聞社ISBN4-02-255841-5)
藤森照信増田彰久写真
『建築探偵 雨天決行』
(朝日新聞社ISBN4-02-256007-X)
藤森照信増田彰久写真
『建築探偵 神出鬼没』
(朝日新聞社ISBN4-02-256173-4)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 建築史家である著者が、全国各地はいうに及ばず、中国・韓国・ベトナム・ヨーロッパまで足を伸ばして建築物を探訪し、謎(?)に迫る。1987年から1989年にかけて『週刊朝日』に連載したものをまとめた三分冊。
コメント 明治時代の金持ちの家――たとえば岩崎家熱海別邸とか服部金太郎邸とか開東閣とか――はスケールが大きすぎて開いた口が塞がらない。かと思えば、大黒湯(東京千住)船岡温泉(京都)藤ノ森湯(同)といった銭湯建築の奇抜さも開いた口が塞がらない。
藤森照信増田彰久写真
『看板建築』
(三省堂選書ISBN4-385-43179-3)
お薦め度 ★★★★
あらまし 関東大震災からの復興の中で、芝・新橋・築地・人形町・神田・浅草といったドーナツ地帯に生まれた看板建築についての記録。
コメント 初版刊行後にバブル景気がやってきた。「かなりの物件が消えちゃったんだろうなぁ」と思っていたら、終章(復刻版のあとがき)で消滅が報告されていた。でも、江戸東京たてもの園に何棟かは移築できたそうです。
ネクストドリーム
『Excel2002マスターバイブル』
(ソフトバンクパブリッシングISBN4-7973-1970-4)
お薦め度 ★★★★
あらまし Excel2002のすべて(?)を網羅した773ページ、定価2800円+税という大作。
コメント オールカラーである上に索引も目的別と用語別の2種類がついているので使いやすいと思う。中級・上級を目指そうかという人はもちろん、入門レベルの人が思い切って買ってもいいんじゃないかな。
いしいひさいち+朝日新聞社
『経済外論』
(朝日新聞社ISBN4-02-255753-2)
お薦め度 ★★★★
あらまし 朝日新聞「ウィークエンド経済」に連載した四コマ漫画(1986年1月〜1987年5月掲載分)が左ページに、右ページにはより詳しく理解するためのキーワードが載っている(一部は英訳)。
コメント これは意外と楽しく勉強できるかもしれない。索引がしっかりしているのもGood。