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三行書評 第154回

2004.6.28

 五つ星が満点。

軍司貞則
『空飛ぶマグロ』
(講談社文庫ISBN4-06-185815-7)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 《日本でトロが食えなくなる日がやってくるのか? 世界を股にかけるバイヤー、専門仲買人、遠洋漁業の漁労長、航空会社貨物担当者、商社マン、冷凍食品業者など、マグロ・ビジネスに関わる人々のヒューマン・ドキュメント。欧米環境団体のマグロ漁規制の動きに対抗して力強く戦う現場の人たちのその生きざま》(裏表紙から)。
コメント 1991年刊(1994年文庫本化)と少々古いけれども、当時の状況が細かに理解できて面白かった。この本でも取り上げられている“蓄養”が発達したせいで、最近はマグロが(特にトロが)安くなったようですね。
西岡常一・青山茂
『斑鳩の匠 宮大工三代』
(平凡社ライブラリーISBN4-582-76465-7)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 法隆寺金堂解体修理・法輪寺三重塔再建・薬師寺金堂復興など、伽藍や堂塔の建築に豊富な材料を使って携われ得た「最後の宮大工」に、仕事のこと道具のこと建築用材のこと後継者のことなどを訊いたインタビュー。1997年刊。
コメント 知識不足の素人にとっては註が足りなく、辞書を引き引き読んだ。それだけが玉に瑕だけれども、ないようそのものに関してはグリグリの◎。