Jiuzhaigou 滞在
2009年10月 RTW4周目第3弾
七転八起いとをかし 5日目



電気毛布は苦手なので寝る直前に電源をオフにし、
ツインルームだったので、もうひとつのベッドの蒲団もかけて寝たのですが・・・寒かった・・・
2時に一度目が覚めたものの、睡眠不足のせいか5時まではよく眠れました。
・・・が・・・
その2時に起きたのは実はちょっとお腹がシクシクしたから・・・
辛いものをいっぱい食べたから? それとも冷えたのかしら? ま、大事に至らずホッ。

顔を洗おうとしたら水道の水はめちゃくちゃ冷たく、朝は何時からお湯が出るのか聞いとけばよかった・・・
時間がないのでひぇ〜と言いながら顔を洗い、支度をしていたら給湯の音がしたのは6時でした。
バンコクで買ったトムヤムクン味のカップヌードルで朝食、ポットのお湯は熱湯ではないもののまだ充分熱かった。


まだ真っ暗な中、懐中電灯を持ってお宿を出発。
タクシーがバンバン通っているので不安は全くないけれど、お宿を出てしばらくは歩いている人はいませんでした。
その内、九寨溝へ向かうと見られる人がポツポツ増えてきましたが・・・

入場券売り場に着いたのは6:40、20〜30人位の人がちゃんと並んでおり、私はその後ろに続いたのですが、
列が長くなると、並ぶ事が嫌いな中国人はその列を膨らませ徐々に前に侵略、そして団子状になるのです。
入場ゲートのようにフェンスを立てて整列レーンを作ればいいのに・・・
そして中にいるスタッフも、きちんと整列しているドアから開ければいいものを、
ズルして前に出た人たちがたむろっているドアを、何も考えずに最初に開けるから、
ドアが壊れそうな程人がなだれ込んであっちこっちで悲鳴や怒声が・・・
なんて人達なんでしょ・・・

入口の碑 四川らしくパンダが・・・作り物ですが 切符売り場の列

 九寨溝 (九寨溝国家級風景名勝区)

この地にはチベット族の村が9つあったことから、九寨溝という名がつけられた。
周囲を高い山に囲まれ、標高2000m〜3400mにある九寨溝は、大小114の沼が点在しているカルスト地形の淡水の湖水地帯である。
沼はその昔氷河の活動によって生み出された堰止湖の一種である海子と呼ばれるもので、九寨溝の一番の見所でもある。
水中に含まれていた酸化カルシウムが湖底や倒木に付着することによって、自然のものとは思えぬ様々な「青」の海子が点在している。
海子に沈んだ倒木の表面に石灰成分が付着する事で、倒木は腐らず、水は透明になり独特の景観を作り上げている。
総延長50kmに及ぶ3つの峡谷に、114の湖沼、47の泉、17の滝、5つの湿地、11の急流が点在している。
「黄山より帰りて山を見ず、九寨溝より帰りて水を見ず」という中国の諺があるが、九寨溝は水の織り成す景色が素晴らしい。

1992年、世界遺産・自然遺産に登録された。


ガラガラ〜♪ 入場券は絵葉書になってます ハイテクな入場ゲート

修羅場のような入場券売り場だった割には、どうしたわけか入場ゲートはガラガラ・・・
チケットを購入しただけですぐに入らないのかなぁ・・・?

ゲートを抜けると↓のようにベージュのミニバスが待っており(他にブルーやグリーンのバスもあります)
来た順に前から乗り、いっぱいになると出発、なのでどちら行きかわからず乗ってしまいました。


どちら行き・・・と書いたのは、
総面積6万平方メートルに渡る広大な九寨溝は、Yの字に作られた道路をバスが運行しており、
九寨溝の入口はYの字のちょうど下にあたり、そこから上って行くようになっているのです。
混まないうちに五彩池をゆっくり見たかったのですが、乗ったバスは反対の原始林方面行きだったので、
では途中の箭竹海で下りYの字の付け根まで歩く事にしました。


箭竹海(せんちくかい)
海抜2618mにある水深6m、広さ17万平方メートルの海子。パンダの好む箭竹が生茂っていたためこの名がついた。

この箭竹海を半周して道路の反対側の遊歩道に入り、そこから歩く事にしました。(歩き出し07:40)
下の写真のように木道が整備され、山肌と渓谷に挟まれた森の中に遊歩道が出来ているのですが、
朝一番なので遊歩道には誰もおらず、
こんな所で熊なんか出てきたら一巻の終わりじゃない?というような、人の気配の全くない所を歩きました。
熊猫海に続くので、熊じゃなくてパンダが出てきたら楽しいなぁ・・・なんて強がってみたり・・・
「人がいるよ・・・」と熊に知らせるため^^; ビニール袋をカシャカシャさせたり歌いながら歩きましたが、
口から出た歌は、♪ある日、森の中、クマさんに、出会った・・・♪ でした。(爆)
こんなの歌っていたら本当に出ちゃうよ・・・と自分に突っ込み入れながら・・・
冷静に考えれば管理していて大丈夫なんでしょうけど・・・でも中国の事だからわからないか・・・
実際かなり恐かったので、ここは朝イチにひとりで歩くのは避けた方がいいかもしれません。

歩きやすい木道 こんな所も何箇所かありました。


箭竹海瀑布(せんちくかいばくふ)
箭竹海からパンダ海に注ぐ滝で、落差は小さいものの幅がある。


熊猫海(ぱんだかい)
海抜2584mにある水深14mの海子。山から下りてきたパンダが水を飲む姿が目撃された事に由来する。

熊猫海に近づいてやっと人に会いひと安心。(この時点で08:30)
熊猫海は魚が棲んでおり、湖面も鏡のように穏やかで山々を映し出しておりました。


熊猫海瀑布(ぱんだかいばくふ)
高低差と岩の凹凸があるため空気が混じり白い水流がきれいな滝。上と下両方から眺められる。


九寨溝には至る所にトイレの設備があります。
道案内板にも次のトイレまでの距離がわかるように記載されており、親切ですし安心ですね。
掃除も行き届いており山の中にしてはとってもきれい、無料なのはありがたいです。
環境を考え、排泄するとビニール袋が下に落ちる仕組みになっています。

これは五花海そばのトイレです。


五花海(ごかかい)
海抜2471mにある水深5mの海子。この海子の鮮やかな色は九寨溝を代表する青だ。

五花海の山側から入ったので静かに半周できました。(五花海到着09:10)
美しい青い湖底には横たわる倒木がはっきり見えるのですが、水温が低く無菌のため朽ちる事がないそうです。
メインのビューポイントまで行くと人ごみもそこそこあり、日本の団体さんも来ていました。
やはりバスで横付けしたりや車道側からアクセスしたのではなく、遊歩道を歩いてきて正解でした。
歩き出し最初の1時間位は恐かったけど・・・

このあたりに来ると時間的な事もあり、遊歩道を歩く人がたまにいて恐い事はなくなりましたが、
それでも遊歩道を歩く人はかなり少ないですね。
全踏破したいのですが1日では無理なので、とりあえず分岐点の諾日朗瀑布までは遊歩道を歩きましょう。


孔雀河(ピーコックリバー)
和名不明に付き上記は案内板記載のもの。可愛い木の橋とせせらぎのきれいな河。


5時半にカップヌードルを食べただけなのでお腹すいた・・・ということで、
成都からの飛行機の中で出たお菓子を食べつつ歩いたのですが、
機内で出すお菓子というより普通に売っているようなサイズ=量たっぷりでお腹満たしになりました。
お味はクッキーとクラッカーの中間位、甘すぎず美味しかったです。


小金鈴海、大金鈴海をすぎ、滝のような流れの川なのに木々がしっかり根付いている珍珠灘へ。


珍珠灘(ちんじゅたん)
急流なのに木々が根付いたのは、ゴツゴツした岩の隙間に石灰質が付着しそこに種が引っかかったため。

こんな水流の中で木々が生き生きと枝葉を伸ばしており、自然に対する生命の強さを感じました。
岩盤を弾けるように流れる珍珠灘を木道で横切りると珍珠灘瀑布の上に着きます。


珍珠灘瀑布(ちんじゅたんばくふ)
珍珠灘からこぼれ落ち、海抜2433地点に位置し、落差40m、幅310mの九寨溝で最も迫力ある滝。

珍珠灘瀑布の横の階段を下りるので、滝の落ちる様子がよく分かります。
珍珠灘の岩盤を珍珠(=真珠)のような珠しぶきをあげて流れる水は、滝となってもその珠を保って落ちていきます。
まるで珠すだれのよう・・・
中国人に一番の人気スポットでもあるそうです。


鏡海(きょうかい)
激しい珍珠灘瀑布の水が流れ着いた所が、鏡のような穏やかな鏡海とは不思議だ・・・

周りの山々の細部までくっきり湖面に映した鏡のような海子で、この辺の紅葉はとってもきれいでした。


諾日朗瀑布(だくにちろうばくふ)
海抜2365m地点にある、高さ25m、幅320mと九寨溝で2番目に大きな滝。

諾日朗瀑布は樹正溝景区に属するのですが、ちょうどYの字の付け根にあたります。
7時オープンと共に入場券を購入し、すぐバスで日則溝景区の箭竹海まで上り、
Yの字付け根の諾日朗瀑布に着いたのが10:45でした。
滝の前の道路を渡った所に見晴台があったので上ってしばらく眺めながらのんびりしました。


諾日朗瀑布を少し下ったバス停から乗車し、諾日朗観光客センターで長海行きに乗り換えたつもりだったのですが、
ちゃんと尋ねて確認して乗ったのに、なんと入口(出口)方面行きのバスに乗ってしまいました。
バスに行き先が出ていないので、言葉ができないとこういう事が起こりやすいですね。
犀牛海を通過した際気がつき、火花海であわてて降りました。
ロスタイムが生じてしまいますが、せっかくなので火花海を見てしまいましょう。


火花海(かかかい)
海抜2187m、水深9mの海子で、太陽光により水面に火花が散っているように見えるため火花海と呼ばれる。

ここは流れる水の紋様がとってもきれいでした。


再びバスに乗り、諾日朗観光客センターで乗り換えてやっと長海へ・・・と思ったらまたもや原始森林行き・・・(>_<)
九寨溝内のバスはとっても複雑でわかりにくいです。
計画していた見学順とは大きくはずれますが、見る予定ではあったのでこのまま原始森林へ。


原始森林(げんししんりん)
九寨溝の一番奥に位置し、原始のままの森林が保護されている。

日則溝景区の一番奥に位置し、終点の原始森林バス停から更に上へ上へと上って行きます。
歩く事20分位でしょうか、高地なので酸素が薄いせいか結構息が上がり、ちょっとしんどかったです。
苔むした倒木に新たな息吹が宿っており、一帯がとても神聖な感じがしました。


再び原始森林からバスに乗り、諾日朗観光客センターで今度こそ間違えないように乗り継がなくちゃ・・・
と思っていたら、なんとこのバスは諾日朗観光センター経由長海行きだそうでラッキー♪
やっと長海や五彩池にたどり着けそうです。
Yの字の上のVだけのルートもあるのですね・・・番号かなにかで運行ルートがわかるようにして欲しいものです。


長海(ちょうかい)
海抜3100m地点にあり、93万平方メートルと九寨溝一の大きな海子。氷河が削ったフィヨルド地形である。

則査窪溝景区の一番奥の終点・長海あたりは、標高が高くなるせいか周囲の山々の峰は黒っぽく、
そのむこうの雪を抱いた山から心なしかキ〜ンと張り詰めた空気が流れていました。


五彩池(ごさいち)
海抜2995mにある海子で、それほど大きくはないのもの人を魅了させるのはなんといってもこの水の色。

それにしても水の色がきれいな海子です。
水深は一番深くても7mで底が手に取るように見えるのに、色をつけているのでは?と思ってしまうほど美しい♪


五彩地から戻るバスは陸橋を渡った所に停留所があり、バスは連なって客待ちしていました。
乗換地点の諾日朗観光センターまで戻り、周辺に数件あるお土産屋を兼ねたチベット族の建物へ。
カラフルというか派手と言うか・・・お土産屋の割には販売意欲はあまりなく、無料で中を見学させてくれます。

ポインタしてね ポインタしてね


犀牛海(さいぎゅうかい)
海抜2400m、色の変化が大きい事で有名な海子。長海に次いで2番目に大きい。

樹正溝景区一番奥の犀牛海から入口方面に向かって歩くつもりだったのですが、なんと雨が降って来てしまいました。
傘を持って来ていないし、すでにかなり歩いて疲れているし、お昼抜きでお腹も空いたし・・・
と言う事でこれにて切り上げる事にしました。(この時点で16:30)
樹正溝景区を歩く事ができなかったのは残念ですが(間違って降りた際火花海を見ておいてよかった・・・)
でもバスの車窓からも含めればとりあえず全て見たから・・・と自分を慰めつつ。
この時間帯の出口行きのバスは超混みで、荒い運転に歩き疲れた足を踏ん張って頑張る・・・

一旦お宿に戻り、要らないものなどを置き、夕食にお勧めのお店を聞いたらすぐ隣を勧めてくれました。
しかも一緒に行って話をつけてくれたのですが、
メニューを持って来たものの待てど暮らせどオーダーを取りに来ないのです。
店内は3〜4組だけですが、その内のひと組がかなり派手に飲んだり食べたり・・・で追加注文が激しかったよう・・・
自分の中でオーダーが決まってから更に15分以上も放っておかれたので、出て来てしまいました。

で、九寨溝から戻る時気になっていたお店へ向かいました。
こちらはレストランというより大衆食堂であまりきれいではないものの、
入口の竈で蒸し物や焼き物が湯気を立てており、お客もジモティーっぽい人ばかりで気になっていたのです。

雰囲気あるでしょ・・・ 蒸し物と焼き物は店先で・・・
酸辣麺 粉蒸排骨ポインタしてね 水餃

オーダーしたのは酸辣麺と水餃の2品、日本のラーメンと餃子の感覚で・・・

見ていたら、竈から出した小さな鉄鍋に入った物を食べている人やテイクアウトする人が多いので、
あれは何?と聞くと粉蒸排骨との事。
高くもなかったので「それもください♪」と追加してしまいました。

まず最初に出てきたのは酸辣麺、麺も辛めのスープも美味しい♪

次に届いたのは追加した粉蒸排骨、鉄鍋からお皿にひっくり返して出されました。丸くて可愛い♪
クスクスみたいな穀物の中に、骨付きお肉や人参などの野菜が入っていました。

そして最後に水餃が・・・
茹でた餃子をタレにつけて食べる水餃子を思い描いてオーダーしたのですが、
出てきたものは、なんとたっぷりのスープの中に入っており、四川ではこれが水餃だったのです。
ガイドブックを見ると確かにそう書いてありますねぇ・・・下調べ不足でした。
麺のスープとは味は違いますがどちらも同じような辛いスープで飽きてしまい、3品共半分以上残してしまいました。
・・・申し訳ない・・・


帰り道、雪花(SNOW)というビールと水を買ってお宿へ。
熱いシャワーを浴びて、ぬるいビールを飲んで・・・
明日も早起きなので、寝不足にならないよう敷き毛布の電気は入れたまま寝ることにしましょう。
無事に朝を迎えられますように・・・


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