Gyeongju 滞在
2010年05月 RTW6周目第4弾
タッチのち世界遺産見て歩き 5日目



昨日購入したファンナムパンの残りとコーヒーで朝食にしました。
丸々1日有効に使えるのは今日だけ、朝から精力的に歩く!予定です。
昨日行った大陵苑の脇道をズンズン歩いて通り抜けると、のどかな田園風景が広がってきました。


瞻星台
(せんせいだい/チョムソンデ)


新羅時代の善徳女王の在位中に造営された、東洋最古の天文観測代である。
花崗岩の基壇の上に、優雅な曲線を描くように積み上げた27の石段、更にその上に長大石を井桁に重ねてある。
高さは9.17m、下部の直径は5.17m、直線と曲線が見事に調和し、安定感のある建築物である。


2000年、世界遺産・文化遺産に「慶州歴史地域」のひとつとして登録された。

鶏林への道から見た瞻星台 これは敷地外から撮ったもの 見る角度で変わる瞻星台のトップ

最初にやって来たのは瞻星台。なんにも考えずにチケット売り場へ。
中に入っても入らなくても見学の条件はほぼ同じなので入場の必要はない感じです。ま、わずか500ウォンですが・・・
流れるような曲線を描く石組を見るには当然中からの方がいいのですが、全容を撮るのは外からがいいかも。


瞻星台の向かいの小道を進むと、更に緑が増え、目障りな看板や建物も少なくなってきました。
小川に小さな木の橋がかかっていたり、名も知れぬ雑草の花が野辺を埋め尽くしていたり・・・
しばらくすると右手にこんもりと木々が生い茂る空間が・・・

鶏林
(けいりん/ケリム)


慶州金氏の始祖である金閼智の生まれた所といわれており、徐羅伐(ソラボル)で最も古い林でもある。
ある時この森で鶏の鳴き声がしたので行ってみると、光を放つ金色の櫃のようなものが木にかかっており、
報告を受けた王がその櫃を開けたら、中から男の子が出てきたという。ゆえに苗字を「金」、名前を「閼智」とつけられた。
それ以来、「始林」と呼ばれていたこの森は「鶏林」と呼ばれるようになった。


2000年、世界遺産・文化遺産に「慶州歴史地域」のひとつとして登録された。

ポインタしてね

瞻星台と月城の間に位置する鶏林は、欅と柳で包まれるように佇んでいました。
小さな建物は塀と赤い門で固く閉ざされており入ることはできないのですが、周りの木々と見事に調和していました。
木々は鬱蒼とはしていますがそれほど太くも大きくもなく、2000年もの重さは感じないのですが、
はびこる根は確かに老いており、味わいのあるうねりと共に神秘的でした。


次は月城へ向かいましょう。ちょっと小高い丘に上るような感じです。
ガイドブックには、高台全体を月城、宮廷の跡地辺りを半月城と書いてあることが多いですが、実際は下記枠内のようです。

半月城/月城
(はんげつじょう/パヌォルソン)(げつじょう/ウォルソン)

新羅時代に宮廷があった高台である。
その地形が新月(三日月)に似ていることから「新月城」又は「月城」と呼ばれていた。
朝鮮時代からは「半月城」と呼ばれるようになった。

2000年、世界遺産・文化遺産に「慶州歴史地域」のひとつとして登録された。


歩いているだけでは月城の地形などよくわからない広い空間ですが、所々に盛り土や石碑、そして石氷庫がありました。


石氷庫
(せきひょうこ/ソッピンゴ)


石氷庫は月城内に造られた氷室で、奥行19m、幅6m、高さ5.45m、約1000個の石で天井のアーチを保ち、
天井には換気口、床には排水のための溝も造られていました。


月城の北側から下りて通りを渡った向こうに雁鴨池が広がっています。

雁鴨池と臨海城址
(かりがもいけ/アンアプチ又はアナプチ)と(りんかいじょうし/イムヘジョンジ)

東西200m、南北180m、総面積5000坪、新羅時代、宮廷にあった最も華麗な蓮池で、月城に隣接している事から「月池」と呼ばれた時期もあった。
大小3つの小島と12の峰を築き、 淵を屈曲させたり突出させた事で、どこから見ても池全体を一目で見渡す事が出来ず、
限りなく長く大きな池であるかの様に感じさせたといわれている。
新羅王宮の別宮であり、東宮(皇太子が居住する宮)として使われたのが臨海城址。
この東宮が臨海殿址と呼ばれる理由は、 「臨海戦で最も重要な建物」として多くの歴史書物に登場するためである。
発掘調査の結果、宮殿を構成していた建物と回廊、そして雁鴨池の西方に5つの鏤刻の場所が発見され、
現在ではこの調査を元にいくつかの建物が復元されている。


臨海殿という名前が示すように、どこまでも果てしない海のような景色を作ろうと工夫したのでしょう。
その島の中に珍しい動物を飼い、舟を浮かべて風流を楽しんだそうですから、新羅の王侯貴族はとても豊かだったのですね。
当時宮中で使用されていた生活容器を始め、木の舟などここで発掘された700余点の代表遺物は、
現在、国立慶州博物館の雁鴨池館に展示されています。


という事で、昨日見た大陵苑の天馬塚や、
今見たばかりの雁鴨池・臨海城址で発掘された数々の遺跡のオリジナルが保存されている国立慶州博物館へ。
入り口のチケット売り場で入場券を買おうとしたら、「フリー」と言われ無料で入れました。ナゼなのか今でも不明です。

国立慶州博物館
(こくりつけいしゅうはくぶつかん/クンニッキョンジュパンムルグァン)

1913年の慶州古跡保存会の発足から始まり、1945年に国立博物館慶州分館を経て1975年に国立慶州博物館として開館した。
新羅時代の遺物が展示されており、遺物によって考古館、美術館、雁鴨池館、特別展示館、子供博物館の5館に分かれている。

屋外展示物
聖徳大王神鐘エミレの鐘(国宝) ←↑ポインタしてね
仏国寺・釈迦塔と多宝塔(レプリカ) 高仙寺址三層石塔(国宝)

考 古 館
騎馬人物形土器(国宝)ポインタしてね 蝋石製十二支亥像 金冠塚金冠(国宝)

美 術 館
壬申誓記石(宝物) 人面文瓦 半跏思惟像 長倉谷弥勒三尊仏

雁鴨池館
金銅板三尊仏像(宝物) 緑秞獣面瓦 風炉

建物が分かれているので集中せずゆっくり見ることができましたが、お天気次第では面倒かもしれませんね。
特に天馬塚や雁鴨池ではレプリカを見ていたので、オリジナルを目の当りにしなんとなく納得できました。
またこの博物館では、フラッシュは不可ですが撮影は可能でした。


お腹が空いてきましたが、もうちょっと頑張って歩いちゃいましょう。

崔氏古宅
(さいしこたく/チェシコテック)

富豪の慶州崔氏の家で、新羅時代の瑤石宮の敷地に1700年頃に建てられたと伝わっている。
300余年の歴史を納めた木造瓦葺の朝鮮時代の民家で、校洞に残っている昔の建物の中で一番代表的な家屋である。

ポインタしてね ポインタしてね

元来は99間の広い屋敷でしたが、1970年にサランチェ(主人の居間と客間)に使う棟が焼失、
37年も経た2007年から復元工事が行われ、やっと昔の姿を取り戻したそうです。
女性の空間であるアンチェ(母屋)は「ロ」の字形で、ヘンランチェ(門脇部屋)は「ー」の字形になっていました。

この崔氏古宅の左隣にあるのが校洞法酒(キョドンボッブジュ)です。レッツゴー!

本宅は見学不可ポインタしてね 試飲できます お買い上げ~

西遊記にも収録されているという校洞法酒は、嶺南一帯で屈指の大地主である崔氏の家醸で、
現在も、崔氏の庭にある名水と言われる井戸水を使い、もち米と小麦麹だけで醸す純穀酒です。
こちらでは冷え冷え~を試飲させてくれます。
透き通った淡黄色の校洞法酒は、もち米特有のとろんとした舌触りで、ふわっと芳しさが鼻腔を抜けていきました。
1日の生産量はわずか900ml(16本)程度、販売もここだけに限定されているそうです。
10℃以下の要冷蔵、かつ30日以内に賞味しないといけないそうなので、購入は1本だけにしました。


ここからもう少し歩くとスンドゥブチゲが美味しいと噂のお店が2店あります。ガンバッ!

ポインタしてね スンドゥブ 山菜のジョン

築100年の韓国伝統家屋をリフォームしたファンナム・メットル・スンドゥブは、その名の通りスンドゥブ一筋のお店です。
スンドゥブとは純豆腐のこと。ふわっふわなお豆腐のチゲが美味しかったです。
時期だったせいか山菜のパンチャンが多く、山菜好きとしてはラッキーでした。


昨日見つけた大きなスーパーに寄って、お土産やらビールやらを買い込んで一旦ホテルに戻ります。
結構歩いたので疲れた~とお部屋でビールを飲んでひと休みしていたら知人から電話が・・・
なので今日も夕食をご一緒させていただきます。
2名からでないと利用できないので諦めていたトソルマウル、
せっかくなのでここを提案し、思いがけず行ける事になりました。とってもうれしい~

木をくりぬいた柄杓ですくって アルミのお椀で呑みます

敷地に入ると中庭を囲むように韓式伝統家屋が建っており、 ひと部屋に4~5卓位の小部屋がいくつか並んでいます。
靴を脱いで廊下に上がり、観音扉風の障子を開けると一段下がったオンドル床に卓が並んでおり、
天井といい壁といい灯りといい・・・なんとも雰囲気のある内装です。
天井も壁もお隣さんも(笑)あまりに近すぎて撮りにくく、内部の良い写真がないのが残念です。

お料理はいくつかの単品もありましたが、こちらの人気は何と言っても8000ウォンのスリサン定食。
テーブルに乗り切れないほどのお料理が次から次から運ばれてきます。
太刀魚と大根の辛煮、チゲ、おから、湯葉巻、豆腐料理、山菜、ナムルやジョンなどなど。
こちらのトンドンジュ(ドンドン酒)は朝鮮人参が入っているのでちょっとクセがありますね。
朝鮮人参は基本的に苦手ですが、これなら飲めます(笑) でも実を言うと韓国酒はあまり得意じゃないのですが・・・


ホテルへ帰る頃にはもう真っ暗、人通りの少ない道すがらには塚がいっぱい!
昼間は緑鮮やかでしたが、夜はこんもり鬱蒼として寂しい感じです。ひとりじゃなくてよかった・・・



  ■ タッチのち世界遺産見て歩きTOP
  ■ 海外散歩TOP
 
 ■ 国旗de散歩TOP
 
 ■ 路地裏の散歩道HOME
      ≪BACK          NEXT≫