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4日目



このホテルはルームチャージで予約をし、朝食(¥600)を希望する場合はチェックインの際に申出るシステムです。
その地の物が気になるし、時間に縛られたくないので、私達は頼みませんでしたが、
6〜10時と15〜24時まで自由に飲めるコーヒーマシーンがロビーにあるので、朝に夕に利用させてもらいました。
陶器のマグカップから、飲み口付フタのある使い捨てタイプまで用意されているのはありがたいですね。

本日の8時半〜明朝8時半の24時間で予約しておいた、ホテルから歩いて5分ほどのレンタカー会社へ。
明日の飛行機は10時発なので、出発当日に車でどこかに行く予定はないけれど、あえて24時間で予約したのは、
12時間と24時間の料金差額を越えるメリットがあったから。
この店舗の営業時間は8〜19時、12時間で借りるとしても実質11時間、
しかも8時に出発はできないし、19時までに満タンにして返車する・・・といった時間に追われるのも面倒です。 
30分ズラして24時間にすれば、フルで24時間使えるし、明朝だと当日返車になるので、空港まで送ってもらえます。
お土産で重くなった荷物を持ってバス停まで行くのはしんどいし、ホテルから空港までタクシーだと結構かかる・・・
ホテルから荷物積んでレンタカー会社に乗り付け、そして空港まで送ってもらう!ってのはラク&節約〜(^^)v
じゃらんの割引券を使ったのでしまとく通貨は利用できず(二重割引になるらしい)クレカで支払いました。

小雨のなか出発〜時計と反対回りでまずは堂崎教会へ。

下五で煉瓦造りの教会堂は、堂崎、楠原、井持浦のみ。本日はその三か所を含め、島をぐるっとひと回りする予定です。
(井持浦は近年改装されているので、創建当時を残すのは実際には堂崎と楠原という事になります。)


★今日見学した教会も内部撮影禁止のため、外観だけの画像になります★

お天気が良かったらなぁ・・・ シルバーグレーのN-WGN 駐車場横の素敵な建物は公衆トイレ


堂崎教会は現在ミサなど行わない資料館のため、世界遺産候補から外れていますが、五島を代表する教会のひとつです。
ギリギリまで車は入れますが、一般観光客は手前の駐車場に車を置いて歩いて行くことになります。
歩くと言っても、右手に海を見ながらのんびり3〜4分位かな。
でもちょっと早すぎて、まだチケット販売の窓口が開いていません。庭園には入れたのでぐるっと見て回り・・・

堂崎教会
(どうざききょうかい)


設計はペルー神父、施工は野原与吉・鉄川与助が担当し、1908年に完成。
ゴシック様式の煉瓦造り平屋は五島初の洋風建築で、その美しい外観は五島にある他の天主堂の模範となった。

江戸時代からのキリスト教禁教令廃止以降、五島列島で最初に建てられた聖堂で、1974年に長崎県指定有形文化財に指定された。
現在キリスト教弾圧時の様子をうかがえる資料が展示され、堂崎天主堂キリシタン資料館として活用されている。

(参考:五島市観光協会)

教会へのアプローチ、右手は海 マルマン神父とペルー神父の像も 聖人殉教者の一人ヨハネ五島の像も
裏の階段を上がるとマリア像が・・・ 白一色の清楚なマリア様

オープンまでまだ20分も・・・時間がもったいないので先に進むことにしました。
教会のドアの窓から中が覗けたし、資料館だし・・・ま、いいか。



どんよりした中、目指すは魚津ヶ崎公園(ぎょうがさきこうえん)。
遣唐使船が最後に寄泊した地である魚津ヶ崎は、西海国立公園内に位置する自然豊かな岬です。
特に季節ごとに楽しませてくれる花々が魅力で、私たちが訪れた時は遅まきながら菜の花が大地を黄色に染めていました。

時期少々遅かりしの菜の花 ポインタしてね

こんなきれいな風景を見ながら、ホテルから頂いてきたコーヒーを飲んでひとやすみ♪



ちょっと薄日も差してきた(^^)v 
福江島で是非見たいと思っていた教会の内のひとつ、水ノ浦教会へ。

水ノ浦教会
(みずのうらきょうかい)


キリスト教禁令の高札撤去後の1880年創建、1938年改築(現在の聖堂が建設)。
会建築の名工・鉄川与助の設計で、与助の設計したリブ・ヴォールトを持つ教会では最後のものとされている。
水ノ浦の入江を望む丘に立つ天主堂で、現存する木造教会堂としては最大規模のもの。
木造横板張り、重層屋根構成瓦葺き、別名・被昇天の聖母教会堂
(参考:五島市観光協会)

清楚で可憐な佇まい 繊細な装飾が施されています ルルドポインタしてね

白をメインに淡いブルーを取り入れた美しいファサード、八角形の尖塔など外観も素敵ですが、
聖堂内の見事なリブ・ヴォールト天井、シンプルなステンドグラスから注がれるやわらかな光が印象的でした。
教会横にはルルド、裏手に五島キリシタン弾圧の牢跡・26聖人のうちの一人である聖ヨハネ五島の像や墓地も。



水ノ浦教会から楠原教会はすぐ。
でも384号線から2km程内陸部に入る道すがらがちょっと分かりにくく、何度かナビを悩ませてくれました。

楠原天主堂
(くすはらてんしゅどう)

1912年に完成、五島の天主堂としては珍しく福江島の内陸部、海から離れた場所に建っている。
こちらもかの鉄川与助により3年の歳月をかけて完成、下五島に現存する教会としては、堂崎教会に次ぐ2番目に古い教会。

(参考:五島市観光協会)

ファサードもサイドも堂崎教会に似てますねぇ ファティマポインタしてね

堂崎教会に良く似ているなぁ・・・というのが第一印象。
塔を設けずファサードを広い平面で構成しているせいか、中に入ると、三廊構成の中央身廊の天井が高く、
身廊の高い列柱に支えられたリブ・ヴォールトは、他の教会のように白色塗装されておらず茶色なので、白い壁と相まってシックです。


◎ちょこっとガイド:カトリック教会が公認している聖母の出現「ルルド」と「ファティマ」について

・1858年、フランスのピレネー地方のルルドにあらわれたとされるマリアさま、両手を合わせたお姿で足元にバラの花が咲いている。

・1916年、ポルトガルのファティマにあらわれたとされるマリアさま、両手を合わせ王冠をかぶったお姿で、王冠マリアさまと呼ばれている。



空海紀念碑辞本涯(くうかいきねんひじほんがい)を目指したのですが、ナビすらギブアップのようで断念・・・

じゃぁ次は淵の元カトリック墓碑群へ・・・こっちもナビさんは役に立たず、グルグルしながらやっと自力で到達しました。
軽だからラクラク入れたけれど、対向車があると軽でも厳しい細い道を何度か曲がった行き止まりに位置し、
戻る際は車の向きを変えるのに何度か切り替えさないと・・・って場所なので、大きな車の場合は要注意です。

淵ノ元カトリック墓碑群
(ふちのもとカトリックぼひぐん)

遠藤周作の「沈黙」の舞台である、長崎県の外海(そとめ)に住んでいた農民14家族が移り住んだ淵ノ元は、

亡くなった人に会うことができる西方浄土の「みみらくの地」と信じられていた地で、隠れキリシタンの末裔の墓碑群がある。
(参考:五島市観光協会)

左手遠くに嵯峨島が・・・ 区画されている墓碑群

海をはるかに望む高台の小さな墓地は、日本の墓石と同じような墓標の上に十字架が乗っていました。
そして色とりどりのお花(造花)やマリア様も。
吹き曝しの海風が強く冷たく・・・弾圧の中で強く生き延びた信者たちのご苦労と歴史をヒシヒシと感じました。



海の見える高台で、途中のスーパーで買ったおやつをば・・・
おやつ=お菓子じゃないのが私らしい^m^ ビールが欲しかったけれど水で・・・(-.-)

ヒラメのエンガワ^^; 揚げたて唐揚


小腹も満たされたので・・・次行こう〜!!
牛さん発見!五島牛?(^o^)

高価なブランド牛? めっちゃ見てる・・・




貝津教会への道も分かりにくかったです。
国道384号線から入る道が狭くてわかりにくく、ナビが付いていても通り越してしまい戻ったほど。

貝津教会
(かいつきょうかい)

1923年に信徒らにより創設、翌1924年に聖堂が完成した。老朽化により1962年に増改築された白壁の木造瓦葺の教会。
(参考:五島市観光協会)

白壁の木造建築、外観はシンプルだけど可愛らしい。
西陽が差す時間帯はステンドグラスを通した光が教会内を踊り、とても素晴らしいのだそうだけど、
お天気も回復、青空お日様でステンドグラスもそこそこ輝いて見えたので充分です。
やっと福江島の上半分見て西側に着いたばかり、まだまだ先は長いので夕陽まで待ってはいられません。



高浜海水浴場、砂浜と水の色がとってもきれいだったので、ちょっと車を停めて降りてみました。
海はどこでもきれいだったけれど、ここは特別きれい♪水深と砂の色合い加減が絶妙なんでしょうねぇ。
水色、青色、エメラルドブルー、コバルトブルーとグラデーションが素晴らしい!青って何色あるの?って感じ。

水の色がきれい



高浜、頓泊と続く絶景海水浴場は当然ですが、車窓から見える名も知らない海がどこもきれいです。
海も村も牧場も、どこもかしこも興味深い景色を楽しみながらズンズン走り、福江島の最西端・大瀬崎灯台へ。
灯台まで歩く予定で、展望台を通り越し遊歩道入口まで行ったのですが・・・

大瀬崎灯台
(おおせざきとうだい)

福江島の最西端・大瀬崎の断崖に建てられた灯台で、「日本の灯台50選」の一つでもある。
光力は3700カンデラ、光達距離は22kmにもおよぶ日本屈指の灯台で、東シナ海を航海する船舶の標となっている。
1879年12月15日に初点灯。英国人R・プラトンの設計で、現在のものは1971年に改築したもの。
(参考:五島市観光協会)

遊歩道入口 最初はハイキング気分だったけど・・・

往路20分(下り道)、復路30分(登り道)なのでラクショウ♪と歩き出したのですが、
だ〜れも歩いていないし(駐車場に車が停まっていなかったので先客はいないはず)
それより何か(熊とか変な人とか)が出てきたら怖い、小動物だって怖い・・・捻挫して歩けなくなったらどうしよう・・・
負な事ばかりが頭の中をグルグル・・・グルグル・・・
万一のことがあったら・・・というか、万一の事が起こりそう…な感じに思えてきたので、往路の半分くらい歩いた所で戻りました。
あ〜あ、本当は歩きたかった・・・シーズンだったら歩く人多いでしょうから不安ないのだけれど、残念。

というわけで車で展望台まで戻ります。

展望台から見た大瀬崎灯台 左端に小さく灯台が・・・ 行きたかったなぁ 反対側

展望台から見ると、灯台まで結構な距離&下りですなぁ。戻りの上りもきっとハードでしょうねぇ・・・
朝は雨だったので足場に不安材料あるし、今見ても霞んでいるので、結果オーライということで・・・
展望台から望む白亜の灯台と東シナ海に沈む夕陽が絶景らしいけれど、この辺に泊まらないとちょっと無理ね。



さて先ほど通り越してきた井持浦教会へ。

井持浦教会
(いもちうらきょうかい)


1897年建立のレンガ造教会が台風で倒壊した翌年1988年、コンクリート造の現教会を建造。
1865年の大浦天主堂での信徒発見の7年前、フランスのルルドで聖母出現があった。
1891年、ルルドの洞窟がバチカンに再現されたと聞いた当時の五島司牧の責任者ペルー神父は、
五島の信徒に呼びかけて各地の石を集め、1899年、日本で最初のルルドを作った。
(参考:五島市観光協会)

エントランスへのアプローチから 裏のちょっとした高台から・・・ フランス・ルルドの泉水を注ぎ入れた日本初のルルド↑ポインタしてね


ルルドの泉は枯れていましたが、傍らに蛇口とコップがあり、ルルドの泉の水が自由に飲めるようになっていました。
教会入口に「泉水入れ」の小さな容器が¥100で販売されており、信仰する人には人気のようです。
教会の下には「水の聖母堂」と書かれた建物があり、歴史を感じさせる十字架、燭台などが展示されていました。
ちょっとしたショップもありましたが、聖母マリア像や十字架、キリスト教関連書籍などで、気軽な観光客向けの物ではなかったです。



さて次は溶岩海岸へ・・・とナビに入力すると、最短距離&走りやすい内陸部を案内するので、
時間は気にしなくていいので、無視して海沿いを走りました。
車1台ギリギリの道だったり、アップダウンがあったり、ちいさな町や漁村をいくつも抜けたり・・・時に迷ったり・・・
こんな流れの方がずっと楽しい♪


予定していた観光では今日最後の目的地・鐙瀬溶岩海岸に着きました。
パネルなどの展示物がある鐙瀬ビジターセンターをさっと流し見し、トイレを使ってから海岸線にある展望台へ。

鐙瀬熔岩海岸
(あぶんぜ ようがん かいがん)

鬼岳火山から流出した溶岩が海へ流れ込み、一気に冷やされて形成された溶岩海岸。
約7kmに渡って続く黒い岩肌の複雑な海岸線には、対馬暖流の影響で亜熱帯植物が多く見られる。

1507年、第16代藩主・宇久囲(うくかこむ)が妹婿である玉浦納(たまのうらおさむ)に攻められた際に馬で逃げたが、この地で鐙が切れてしまった。
舟で黒島に落ち延びた囲公だったが、そこにも追手が迫ったため自刃したといわれている。このことが地名の由来となっている。
(参考:
五島市観光協会)

まずは海岸まで下りてみます。黒い岩がゴツゴツ&ごろごろ・・・独特です。
ゴツゴツ&ザラザラした石が多いのは、波が石の角を丸くするほどの時間が経過していないからだそう。
亜熱帯植物の生い茂る渚の遊歩道を少し歩いて展望台へ。
ちょっと高い所に上がるだけで、溶岩海岸はもちろん、鬼岳、沖に浮かぶ島々の眺めもずっと良く見えますねぇ。



五島のシンボルの鬼岳は標高315m、全面が芝生に覆われ、その名とは裏腹に美しい流線形を描く火山です。

鬼岳

上がると福江空港とか良く見える・・・との事でしたが、遠目だけでいいか・・・と五島コンカナ王国へ。

五島コンカナ王国内のワイナリー

コテージ風の宿泊設備とホテル棟、ワイナリーもなんだか活気がない。温泉は評判良かったけれど、私達には今は必要ないし・・・
ホテルの売店とワイナリーの売店を見ただけで、う〜ん・・・鬼岳に行った方が良かったかも・・・


写真はないけれど、明日の予行練習^^;も兼ね、空港に行ってみました。
チェックインカウンターや売店の品揃えなどチェック。小さな売店ながら、品数ソコソコ多かったです。

次は是非行きたかったJAごとうのファーマーズマーケットへ。

JAごとう めっちゃ美味しい五島ルビー

ランチバイキングがお得&評判が良かったのですが、土日祭日のみ営業なので残念ながら日が合わず・・・
でも農産物やちょこっとした土産物、手作りのハンバーガーやお弁当や総菜など色々あって楽しい♪
有名な五島ルビー(ミディトマト)もお買い上げ♪(その後行ったスーパーの半額位でした)
あと写真はないのですが、五島豚のカツバーガーがめっちゃ美味しかったです。しかも夕方だったせいか半額!
五島牛と書かれたハンバーガーの商品札もあったけれど、残念ながら売り切れていました。気になる・・・
(ハンバーガーと五島ルビーは翌日の朝ごはんにしました)


他にスーパーなど2〜3箇所回って、お土産やら部屋のみのビールやら水やら買ってからホテルへ戻りました。
すぐにお目当ての居酒屋へ電話をば・・・ところがまだ開店したばかりのはずなのに、予約で満席ですって・・・(-.-)
これは一見さんお断りなお店なのか?稚内のあの店のように・・・と思いつつ、
でもなんだか人のよさそうな感じがしたので粘ったら^^; 19時予約の人の前までなら・・・ってことでOK頂きました。
ただし、シケで魚が入らなかったので、刺身は予約でギリギリだから、揚げ物や煮物とかになる・・・って。

入口、そうとう怪しい?^^;

魚が少ないので刺身系は難しいと言っていたけれど、けっこう色々出していただきました。

お通しは煮イカポインタしてね 鰤と烏賊と辛子醤油ポインタしてね 黒ムツの煮付
サービスで頂いたきびなご これも頂いちゃったメジナの刺身 メジナの白子の天ぷら
鶏と里芋の炊いたん 豆腐と?の真薯、餡かけ メジナの白子入り茶碗蒸し


この時期の鰤(ブリ)は「彼岸ブリ」と言うそうで、脂も適度に乗り美味しかったです。
水イカ!これがめちゃうま♪身が厚くてねっとりし、甘味も強くて最高!もっと食べたかったなぁ。
色々な形で出されたメジナ、もしかしたらお初かも・・・私の住んでいるスーパーとかでは見たことないです。
スズキ目メジナ科のメジナも、スズキ目ムツ科の黒ムツも、五島でよく獲れよく食されるお魚だそうです。
感動したのはやっぱりお刺身、そして白子の天ぷら・・・あ〜思い出すだけでお口の中がジュワ〜♪

あっそうそう、お刺身は普通わさびだけど、板さんが「わさびと辛子どっちがいい?自分は辛子が好きだけど」って。
そう言われちゃ「お勧めを♪」となり、出てきたのは辛子と言っても緑の島唐辛子。
冷凍した島唐辛子を縦に包丁を入れ、醤油に添えて出し、客が好みで突いて辛さを調整するの。
この辛子醤油で食べた水イカが美味しかったです。白身魚にも合うらしい。

ここの板さん、純朴でとっても良い方でした。
「来たそうだったんだもん・・・断れなかったよ〜」と受け入れてくれた理由をボソっと。
小上りに2卓、カウンターに6席位の狭い居酒屋なので、いつも予約でいっぱいらしいです。


ホテルに戻り、ロビーでコーヒーを貰ってお部屋へ。
ひと休みしてから大浴場へ。
お風呂上りにビールを飲んで、軽く荷物をまとめてからおやすみなさいです。



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