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5日目: エヴォラ → セトゥーバル


6時、目覚ましと共に起床。
昨夜寝る前に、いつも通りエアコンを切ったのですが暑くて寝苦しく、
でも窓を開けると寒いくらいなので、建物自体が日中の熱を持っていたのかもしれません。

シャワーをあびてから朝食のレストランへ。

このレストランは小奇麗に少しずつ並べてあり、少なくなるとさりげなく補充するので
いつも取りやすい状態になっておりいい感じです。
そしてシャンパンもあったので朝っぱらから堪能です♪
ポルトガルには生ハムが意外と少ないのですが、ここは生ハムもサラミもたっぷ〜り♪
オレンジジュースはその都度絞ってくれるし、フルーツも旬の地の物がホールでおいてあります。

特筆したいのはチーズ、種類が豊富で初めての物も多く、この旅一番の美味しさでした。
わずかに酸味がありちょっと塩分の強いアレンテージョ名産の白チーズ、ウォッシュタイプのチーズ、
ブリーに近い白カビチーズ、スプーンですくって食べる真ん中がとろとろのチーズ・・・などなど。
これ美味しい♪と思ったのは全て山羊乳で作ったチーズでした。
夜、赤ワインとパンで食べたかったなぁ〜

幸せな朝食でした。

レセプションでバスの時間を確認すると、電話で問い合わせてくれました。
実はリスボンのバスターミナルでプリントアウトした時刻表はRE社のものだけだったのですが、
地元で地方バス会社のを調べてもらうと結構あるのです。
何本かあった中、Belos社のバスで12:30発というのがありました!ちょうどいいですね。
この時間なら出発前にもう少し町歩きができる!とばかりに、早速出かけましょう。

細い道の両サイドにある絵皿や刺繍製品の店の1軒で
ポウザーダで購入すると1枚$100もするポウザーダの絵葉書を$30で買ったり、
ジグザグウィンドーショッピングをしながら下りていくと、
エヴォラ奪回の英雄、ジラルド・センパボルにちなんで命名されたジラルド広場に出ました。
16世紀には異端者の処刑場に使われた四角いこの広場を取り囲むように、
 ポルトガル王のドゥアルテ1世が建てたゴシックの建築物を含む素敵な建物が並んでいます。

そしてそのジラルド広場を更に取り囲むように、たくさんの露店がお店開きの真っ只中、
観光客のほとんどいない朝一番なので、ゆっくり良い物を探せました。
ひとつ$300というゴブラン織りのカチューシャを「4つで$1000にして〜」とおねだり♪
$1100より下げない・・・と言うのをなんとか下げてもらいGETです。1本¥182でした。(^.^)

そろそろ戻りましょう。
ポウザーダ前の公園で最後の見納めを楽しんでから、部屋に戻り、11時にチェックアウトをし、
余裕を持ってゆっくりバスターミナルへ向います。
12:30発のバスのセトゥーバル到着は15:02との事、ちょっと所要時間が長いバスでした。
セトゥーバルで遅めのランチと思っていたのですが、あまりにも中途半端な時間になりそうなので
ここのバルでちょっとつまめる物、
パスティス・デ・バカリャウ(鱈のコロッケ)とナッタ(エッグタルト)と水を購入しておきましょう。

バスはちょっと遅れて入って来て、10分遅れで出発しました。
お客は1/3位なのですが、ローカルバスなので各バス停で乗降があり、徐々に遅れていく・・・
これが所要時間の長い理由だったのですね。(見越して時間設定しているようです。)
でも私は、車内での地元の人の横顔を見たり、うまくいったらお話したり、
道端や村の広場のバス停で止まっている間に、土地の人の営みを垣間見るのも実は大好きなのです。
だから寝てなんかいられません!いつも窓にへばりついて眺めています。(笑)

途中約1時間程走った所で10分程のトイレ休憩が入りました。
エヴォラのバルで購入しておいたバカリャウとナッタをつまみましょう。
普通のバルで購入した割にはまずまずで、特にバカリャウは1個$100(¥73)でうま〜い!
日本語にすると鱈のコロッケとなりますが、
コロッケと言うより、戻した干塩鱈のフレークで作ったクラブケーキのような感じで絶品です。
ナッタもポルトガルのはほとんど外れがない程美味しいです。1個$110(¥80)でした。

コルク樫の林を抜け、小さな村々を過ぎ、往路と同じような景色でも飽きずに眺めている内、
挽回して15分早い14:45、セトゥーバル・バスターミナルに到着です。
バスターミナルの傍らの乗り場から、崖の上に立つポウザーダまではタクシーに乗りました。

坂道をグングン登って行くと城壁が見えてきました。
1箇所だけぽっかり開いている城壁の前で降ろされます・・・「えっ、横付けしてくれないの?」
ここのポウザーダは城壁の内側に車が入れないのです。
城壁の入り口の向こうに、階段を伴う石畳の坂道が続いているのが見えます・・・(>_<)
城壁の前ではウエディングドレスの花嫁さん一行がワンサといて、記念撮影真っ盛り!
微笑ましくちょっとだけ眺めてから、ピギーを引いてレセプションに向います。
後日談
通常はモニターでチェックしており、ゲストが着くと係りの人が来るのですが、
ウエディングの一団に紛れて気がついてもらえなかったようです。
また呼び鈴もあるのですが、これは私が気がつきませんでした。


Pousada de Sao Filipe  ツイン13  スイート1
16世紀にスペイン国王フェリーペ2世(後のポルトガル国王フィリペ1世)の命により
イギリス軍の攻撃から守るための要塞として造られた城で、今はCHクラスのポウザーダになっています。
倉庫や地下牢として使われた部屋もあり
、全体的に薄暗いので海側の部屋をリクエストしておきました。
また、サン・フィリペの生涯をアズレージョで描いた礼拝堂は必見です。

城壁のアーチをくぐり抜けるとパッと海が開けて、
実はこの右手にレセプションにつながる入り口があるのですが、
何の表示もないので通り過ぎ、ピギーを引いたまま左手を上がってしまったら
素晴らしい展望を望める所に出てしまったので、ちょっと眺めてからまた下りて行くと、
レストランの入り口の左手に「レセプション」とさりげなく書かれていました。(-_-;)
荷物を持って歩いてきたので恐縮してくれ、
レセプションカウンターの上のモスカテル(デザートワイン)をグラスに注いでくれました。(^^)v
モスカテルはこの地方で取れるマスカットを熟成させた強化ワインで
蜂蜜のような上品な甘さで美味し〜い♪

とても感じの良い人だったので、海側の部屋がいいのですが・・・と言ってみたら
「最後のひと部屋があいていてラッキーね!」とウインクしてキーを渡してくれました。

部屋に入るなり、わ〜きれい、ここいい!の連発です♪
部屋はブルーが基調になっており、窓際にはお城にありがちな漆喰の作り付けのベンチがあって
イヤと言うほど海を眺められそうです。(^.^)
時間がもったいないので、早速このお城の上に行ってみましょう。
ポウザーダのすぐ横に更に階段があり要塞の屋上に出る事ができます。
強い海風に吹かれながらぐるっと1周してみると、
アラビダ山脈、北にパルメラ城(ここもポウザーダになっています。)、トロイヤ半島、
サド河とセトゥーバル湾、風車なんかも見えて絶景です。
内陸部のポウザーダも良かったのですが、海と山両方楽しめるサン・フィリペはかなり気に入りました。

アズレージョのきれいな礼拝堂はいつでも開けているのではないそうで、
レセプションの人に聞いたら、「今日はクローズだけど、明日もう一度直接私に言って下さい」との事。
明日が楽しみです♪

ちょっと喉が渇いたので、ポウザーダの中の穴蔵を思わせるバルで、
大ジョッキのビール$470(¥343)とオリーブを頼み、ひと休みです。
ここのスタッフもスマートな対応でとても感じがよく、エヴォラとはずいぶん違います。
(エヴォラのスタッフも良い人なんですけどジロジロ見るんですよねぇ。日本人が珍しいのかなぁ・・・)
で部屋付けの会計を見ると、オリーブ代は入っておらずサービスらしい・・・
スペインではそういう所多いのですが、ポルトガルでは珍しいです。

一旦部屋に戻り、入浴したり、窓際のベンチから海を眺めたりしているうちにディナーのお時間、
ポウザーダでのディナーはこの旅お初です。
海の近くなので、シーフードメインでチョイスしました。

・魚のスープ・魚介類の盛り合わせ・カタプラーナ(ポルトガル版ブイヤベース)
 ワイン、水、デザート、コーヒー、モスカテル
以上で$14650(¥10694)でした。
見た目豪華なカタプラーナが$7800と料金の半分以上したのですが、
ロブスターや蟹などの魚介類の美味しい所が全部出きってしまい、具その物はカスカスって感じでした。
だからと言って煮汁(笑)が特に美味しいわけでもなく・・・しかも食べきれない量でした。
かえって魚のスープの方が美味しかったです。その他はまあまあでした。

部屋に戻り、やはり窓際のベンチでぼ〜っとします。至福の時です。
対岸のイルミネーション、船の汽笛、潮の香り、このポウザーダのライトアップ・・・飽きません。
でももう0時、寝ることにしましょう。

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