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三行書評 第6回

2001.7.7

 五つ星が満点。

永江一石・ともびきちなつ
『ホームページマスターへの道』
(廣済堂出版ISBN4-331-50534-0)
お薦め度 ★★★★
あらまし ホームページ作りはコンセプト作りから始まると説いた一冊。
コメント 1996年刊なのでデータ的には古い部分があるが、考え方など基本的なものは今でも充分使える。
山口文憲
『読ませる技術コラム・エッセイの王道
(マガジンハウスISBN4-8387-0798-3)
お薦め度 ★★★
あらまし タイトル通りの内容である。朝日カルチャーセンターでの講座をまとめたもの。
コメント 読まなきゃ良かった^_^;。世の中には“知らぬが仏”ということがあるのだ。それに、「読んだのにこの程度かい」と言われそうでもある。道は遠い。
博達ひろみち
『日本書紀の謎を解く』
(中公新書ISBN4-12-101502-9)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 『日本書紀』全30巻を誰が書いたのかという謎に迫る。結論を言えば、渡来中国人が書いた巻と日本人が書いた巻とがある。書かれた順番まで同定している。一般の推理小説と違って、結論を知っていても充分楽しめるだろう。『刑事コロンボ』みたいなもので、謎解き自体が面白い。
コメント 著者は『日本書紀』の専門家ではあるが、卒業したのは大阪外語大外国語学部中国語学科なのだ。ちなみに、難しい事柄を新書で平易に説明できるような人が本物の専門家だろう。難しいことを難しく言うのは簡単だ。
プーラン=デヴィ
『女盗賊プーラン』
(武者圭子/草思社ISBN4-7942-0746-8,ISBN4-7942-0747-6)
お薦め度 ★★★
あらまし カースト(身分制度)が残るインドで低い身分に生まれたために虐待されたり濡れ衣を着せられたりしたプーラン=デヴィは、やがて盗賊団の頭目になる。復讐・投降・収監・釈放を経て、1996年からは国会議員である。その彼女が口述筆記したのが本書(彼女は読み書きがあまりできない)。
コメント 最後の最後に大工原彌太郎氏の解説があるのだが、冒頭につけて欲しかった。カースト制度のひどさが解らないままに読む――僕がそうだったのだが――よりはよいと思う。
荊木美行
『知的文章術入門』
(燃焼社ISBN4-88978-012-2)
お薦め度 ★★★★★(仮)
あらまし 《本書は、こうした、文章力上達のためのちょっとしたコツについて、おもに大学・短期大学に入学したばかりの諸君を対象として、まとめたものです。(中略)わたくし自身の体験的な「文章修業」の記録であって、多少は説得力があるのではないかと思います。》(「はしがき」より)
コメント この五つ星にはワケがあります。明日の『番外篇』で詳述するつもりですので、あわてて書店または図書館に走らないように。

 明日は三行書評番外篇です。