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三行書評 第30回

2001.12.24

TBSラジオ50周年記念番組『50年だよ!全員集合』の「50時間クイズむずかC」全問が発表になった(→詳細はこちら)。今のところ7問しかわからない^_^;。

 五つ星が満点。

辺見庸
『反逆する風景』
(講談社ISBN4-06-207529-6)
お薦め度 ★★★
あらまし 「『もの食う人々』を補足し、表裏一体をなすものだという意識で、敢えてまとめてみた。少しく勇気が要った」というのが本書(「あとがき」から)。
コメント 「形而上」という単語を思い出した。かなり抽象的である。『もの食う人々』(共同通信社)は講談社ノンフィクション賞受賞作で★★★★★評価。
筒井康隆
『天狗の落し文』
(新潮社ISBN4-10-314526-9)
お薦め度 ★★★
あらまし 10年にわたって『小説新潮』に不定期連載されたショートショート集。
コメント ショートショートであるから中断しやすい。ちょっと時間が空いたときに読むとよいかも。帯に「無断転載可」と書いてあった気がする(図書館で借りたので帯がなかった)。
川上健一
『翼はいつまでも』
(集英社ISBN4-08-775291-7)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 神山久志君は十和田市立南中学校の野球部員。ある日、アメリカ軍放送から聞こえてきた『Please Please Me』を聴いてから大人への階段を登り始めた。『本の雑誌』が選出した今年のNo.1。
コメント 大人になるってどういうことだろう? 子供にとって大人っていうのは敵なんだろうか、味方なんだろうか? 簡単に答えが出るものではないけれど、そんなことを考えた。映像化について一言。ネタバレになるのでちょっと隠しておきます。見たい方はドラッグしてね。終章はエンドロールにかぶせて音なしでというのはどうだろう。初老の紳士がボールを片手に絶句してしまう映像や、ビデオレターの後に全員がツイストを踊る宴会場を写せば充分だと思うのだけれど。というのが僕の思いつき。