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三行書評 第32回

2002.1.7

あけましておめでとうございます

↑せっかく作ったので松の内は飾っておきます^_^;。

 五つ星が満点。

斎藤美奈子
『読者は踊る』
(マガジンハウスISBN4-8387-1066-6)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 『鳩よ!』誌上に「そんじょそこらの読者」の立場で連載した「本とうの話」をまとめたもの。
コメント すべてに賛成できるわけではないけれど、面白い視点を多数提示してもらった。たとえば、「(芥川賞・直木賞は)新しい作品を見きわめて励ますためのものではない。新人作家の中から自分たちの仲間に入れてやってもよさそうな人材を一方的にピックアップする、一種の就職試験なのですよ」(「芥川賞は就職試験、選考委員会はカイシャの人事部」/下線部分は原文では傍点)。
梁石日
『夜を賭けて』
(日本放送出版協会ISBN4-14-005203-1)
お薦め度 ★★★★★
あらまし 1958年ころ、大阪造兵廠(現在の大阪ビジネスパークあたり)の廃墟から鉄を盗んでいた一団がいた。「アパッチ族」と呼ばれていた。最後四分ノ一は大村収容所の話。
コメント また新しい現代史を勉強した。同名で映画化されたので(2002年9月公開予定)、詳しくは映画『夜を賭けて』公式サイトをご覧あれ。

 2冊しか読んでいないけれど、中身の濃い1週間でした。